12日、ついに安倍晋三首相が辞意を表明した。
ようやく安倍も
大敗を実感したということだろう。
(ポスターはカマヤンさまより勝手にお借りしております。)
いくつか、このことにまつわる私の思いや考えなどを箇条書き風にメモしておきたい。
◆安倍のような無能な男が与党と行政府のトップという「権力の頂点にいる」という異常事態が終結したこと自体は
喜ぶべきことである。
◆参院選で歴史的大敗を喫した後にも総裁の座に居座るという
異常な対応をした安倍晋三。本来ならば安倍が責任をとるべきところであるにもかかわらず、責任回避のための目くらましとして内閣改造を行った。何のための内閣改造だったのか、今でもほとんど
意味不明である。
安倍は普段の発言も支離滅裂だが、行動の面でも
支離滅裂である。わざわざ所信表明演説はしておきながら、代表質問には答えずに辞意を表明した。
思うに、安倍には
論戦になった場合、まともに答える自信がなかったのだろう。安倍や自民党としては、海自のインド洋での給油活動を続けたいようだが、安倍自身、この「職責」を全うするには荷が重いということを悟り、にっちもさっちも行かなくなって
投げ出した(逃げ出した)のだと私は考える。これは
無責任極まりない行為である。
このような異常な終わり方は、まさに
AbEndと呼ぶにふさわしい。
◆無責任な逃げる政治家
私は約1年前、
安倍が自民党の総裁に就任することが決まったときに書いたエントリーで、安倍について次のように評しておいた。
水面下での調整なしに現れることが出来ない臆病者であり、自らの論ではまともに人びとを説得できない
さらに
総裁に就任した暁には「責任をとらずに逃げる政治家」になるであろう。
とも述べた。
今からこの1年を振り返っても、また、今回の辞任騒動を見ても、これらはそのまま当てはまる見方だと思っている。
◆自民党政権は継続している。
12日の14時に行われた記者会見での安倍の言葉を信じるならば、「テロとの戦い」と呼ばれる「テロの種まき」を継続するために、海上自衛隊をインド洋に派遣し、給油活動を続けるために、安倍は辞任したことになる。
自民党がこれまでアメリカに追従してきたことによって
「従米的戦後レジーム」が作られてきたことを考慮に入れると、次の総裁が誰になろうと、この方向性から脱却することはないものと予想できる。
その意味で、
安倍政権が異常終了したからといって安心はできない。そもそも、参院では民主党が第一党になったとはいえ、政権は自民党と公明党が持っていることには変わりがないのだから。
◆AbEndブロガーはどうすべきか?
ブロガー全体として一概にどうすべきということは(それぞれ意見や主張、さらには活動の余力には違いもあるので)言えないが、私としては
「自民党を下野させる運動」はブロガーたちも連帯して続けていくべきだと考えている。
ネオリベ、ネオコン、靖国的ナショナリズムが三位一体をなすカルト政党としての自民党は、消滅するか、性質を変え、せめて「保守本流」に立ち戻る必要があると思う。
トラックバックピープルを使ったキャンペーンというのは、ブログという媒体を使った「緩やかな連帯」を形成する上では大変適合的なシステムであり、「自民党下野」のようなテーマを作って活動を続けたいところだ。
まぁ、この件に関しては、私などが心配しなくても、恐らく他の優秀なブロガーさんたちはすでに動き始めていることだろう。それに、都合の悪いことに、これからしばらくの間は、ちょうど私がブログに力を割けない時期にあたるため、自分から何かのアクションを起こすことはできそうにない。
ブロガーとしての私は、自分にできる範囲で、できるだけのことをするだけだ。
◆警戒すべきこと
警戒すべきは、ネオリベ小泉路線の復活である。
ただ、小沢民主党はネオリベに対抗してきたのであり、前原のネオリベ対案路線の時代とは政治的文脈が変わっている。反ネオリベ側には一応の意見の受け皿があるため、不十分ではあるがかなり状況は改善されてはいる。
安倍政権では小泉のネオリベ路線に対しては方向転換か少なくともトーンダウンした。それに対する反対勢力が特に衆院自民党には多い。その勢力(小泉チルドレンや武部、政界の外だが竹中平蔵など)の動きには目を光らせたいところだ。
今の政治は、
「わかりやすい」かどうか、「かっこいい」かどうか、といったことに左右される人気投票という要素がかなり強い。政策の中身ももちろん大事だし、中身がなければパフォーマンスがうまくてもうまくいきにくいということは安倍政権でわかったことだが、同時に、政策だけでも政権は取れない。
その意味で、
大して中身はないが「わかりやすさ」だけは一人前であり、破壊的であるがゆえに現状を打破しているかのような「かっこいい」イメージを連想しやすいネオリベラリズムは、敵として手ごわいのである。

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