昨日、ひいばあちゃんが亡くなった。
享年98歳。
数えで100歳。
ほぼ一世紀生きたことになる。
大往生。
今日、納棺に行ってきた。
幼少の頃はよく会っていたが、大人になってからはあまり交流もなく。
久しぶりに会う顔は、なんとも穏やかで。
生前は洒落っけのあるばあちゃんだったな。
微笑んでいるような顔。
末のおばさんが、化粧をしてあげたんだそうだが、
なんと、グロスをひいたらしい(笑)
しかも安室ちゃんと一緒の(笑)
そして納棺。
わらじやすねあて、三洲の川を渡るための六文銭などを身につけさせた後に
桐のおかんに入れて。
そこで、
綿カン納棺というのが始まった。
わたで作った花嫁衣装。
帯や帯留め、打ち掛けに草履に、角隠しまで。
すべて綿で作られた衣装が、ひいばあちゃんを着飾っていく。
大往生ということで、この歳くらいの方は、若い頃にきちんとした披露宴なんてあげられなかったろうからと、あの世に待つ曾祖父に嫁いでいくようにと。
すっかり花嫁姿になった98のひいばあちゃんは、ほんとに可愛らしく、写真を撮りたくなる感じだった。
周りの親戚も穏やかで、悲しみと言うよりも、ある種、清々しい空気が流れていて、心があらわれるような時間だったな。
あの、穏やかで、何の未練もないような満足気で少し微笑んでいる死に顔。
思い出すだけでなんだか穏やかな気持ちになる。
100年。
34年くらい生きてるだけで、ウダウダしている自分が馬鹿らしくなり。
何十年後に
ああいう顔で死んで行けたらなあと
思ったなあ。
ちょっと『死』というものに向き合えた気がした。

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