明日は、俺の親父の喜寿の誕生日だ。
大学を卒業して、どこにも就職せずに、親父がやっていた個人営業の商売を継いだ。
親父が上司…
親父が先輩…
親父が師匠……
でも、俺の親…
お互いにだけど、ストレス120%の中で約10年間、親父と共に働いた。
でも、
最後は俺が爆発してしまった…
親父の胸ぐらを掴み、「てめぇ〜は、世の中で自分が一番正しいくらいに思ってんだろ!!!ふざけんじゃねぇ〜ぞコノヤロウ!!!」と、老いた親父を振り回した…
お袋が泣きながら止めていた…
親父は一言、「もうお前とは話しをしない」だった…
しばらくして俺は、半分家出状態で草加の実家を去った。
「とりあえず、ドライバーでもやっかなぁ〜…」なんて軽い気持ちで、就職先を探した。
それから今日まで12〜13年…
実家とは、俺から疎遠にしていた。
親父の顔なんて、見たいとも思わなかったし、どうなろうと関係なかった。
親父やお袋と会うのは、親戚の誰かのお通夜や葬式の時くらいだった。
でも………
こんな状態がいい、なんて思ったことは一度もなかった。
そんな状態に自分自身でしなければ、家を出てから今の今まで、親父と話したり、アドバイスをもらいたいことはたくさんあった…
結局は全て…本当に全て他人のせいにしていた…
離婚をし、家を飛び出し、会社を辞め、そこから人間不信になったのも、全て他人のせいにしていた…
いや、心の中では、親父のせいにしていた…
それほど、親父が憎かった…
そんな親父に今日、手紙を書いた。
下書きなんかせず、誤字があったら斜線で消し、今自分が思う「親父」を、勝手に書き連ねた。
不思議と…謝罪と感謝の気持ちを書いていた…
………
この前、姉貴と話した時、「お父ちゃんね、今までお酒なんて飲まなかったじゃない。でもね、今は少し晩酌するようになったんだって。なんか寂しいんだよ…」と話していた。
一本持って、親父とサシで飲んでくるかな^^
俺だって、話したいこと、たくさんあるんだよ………


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