こんばんは。お久しぶりです。
エクスタシー11月公演も無事終わった。私の役は前向きで力強い女性。会話のシーンがなかなか決まらなくて、小屋入り後も集中台詞合わせ。
その後疲労がたまり、数日休む。不義理をしてご免なさい。
26日からは、ニューヨークからラグナー・フライダンクさんが来て、ワークショップがはじまった。12月のエクスタシーの稽古と並行している。
ラグナーさん最高!どんどん自由になれる。疑いをもたずに飛び込める空気を常に出してくれる。気持ちよくて気持ちよくて、そうだ、空を飛んでる気分だった。裸で。
「ブレーメンの自由」というドイツのテキスト、戯曲を使って、動きを使ったエクササイズをしたり、シーンをつくっていったり。「ブレーメン〜」は、実話を基にしていて、連続殺人をした女の人の話。面白い戯曲だけど、どうしても感情移入できないなーと思うところがあったけど、集中してシーンに入り込んだら、できないどころか感情動きまくりですかっとした。
連続殺人といえば、実在の、やはり女性連続殺人犯、アイリーン・ウォーノスを描いた「モンスター」という映画、大々大好き。あのシャーリーズ・セロン最高に気持ちいい!私の好きな役者さんというか演技は、見ていて気持ちいいこと。笑いとか、なくてもぜんぜんいい。目が離せなくて、気持ちよくなっちゃうのがいい。で、連続殺人もので、あれなら感情移入しまくっちゃうから、なんか見えるかもしれないからとおもって、DVD久しぶりに観たんだけど、やっぱり面白すぎて、次の日も次の日も見てしまって、その次の日は夜10時くらいから見始めて、一回見終わって、間髪いれずにもう一回見て、2回見ちゃった。次の次の日も、また見て、面白いから後もい一度だけ、と思って、コメンタリー(監督や俳優が、映画実ながらコメントしていくバージョン)にしてもう一回見ちゃった。それで今からまた見るかどうかちょっと迷ってる。朝になっちゃうし。さっきまで、シャーリーズ・セロン特集してたんだもん。「トリコロールに燃えて」(この邦題、ひきつけられない、私は。原題HEAD IN THE CLOUDSのほうがかっこよくない?)と、「スタンドアップ(ノースカントリー)」を見たばっかりだし。ほんとは「ピーターセラーズの愛し方」というのも借りてきていて、見ようと思ったけどディスクを読み取ってくれなかった。
好きな演技のことなんだけど、最近新たに好きな女優さんを見つけた。ベティ・デイビス。往年の映画スターだけど、名前は聞いたことあるような…って程度しか知らなくて。こないだ偶然「イブの総て」が気になって借りてみたら、ベティ・デイビス登場した瞬間にビッときた。素晴らしい!!最高!!映画自体も凄く面白くて、お気に入りベストに即入りました。細かいシーンも気に入って、旦那に一人で全役やって初めから終わりまで説明した。で、もう一回見た。その数日後、買おうと思って近所の店何軒か回ったけど売ってなくて、どうしても見たくなってまた借りて、また2回も見た。サラ・シドンズ賞(アカデミー賞みたいなもの)の最優秀女優賞を史上最年少で受賞したイブ。その授賞式のシーンから始まる。凄い女優が現れた!と湧く授賞式。で、イブがどうやってその賞を取るまでに至ったか、というお話。
で、ラグナーさんのワークショップは毎日感じまくってしまった。いままで見えたことないものとか、感じたことないものを感じることが出来た。来年も絶対いく。ラグナーさんは俳優の心や頭になにか衝動が起こる瞬間を見逃さず、いまだよ、いまだよ、と指摘してくれる(英語)。自分がやってるときは気がつかないけど、人のやってるの見ると、その指摘の瞬間に動いているものがよく見える。それがドラマが起こる瞬間だから、その衝動を見逃さないで、捕まえたり、撫で回したり、とっても丁寧に相手に渡したり、叩きつけたり、自分に起こっていることに耳をすませて、相手に起こっていることに耳をすませて、シーンを紡いでいく。ラグナーさんはそれを見て、「グレイト!」とか、「ビューティフル!」って、言ってくれる。凄く嬉しいし、そういう瞬間て、ほんとに綺麗。美しい。15人くらい参加していたんだけど、皆違って、美しかった。ケビンというイギリス人も参加してた。私、イギリス人と芝居するの始めて!ケビンは日本語も話せるけど、シーンは英語で、私は日本語で、セリフは覚えてるから、ケビンの英語も内容は大体分かる。大体な感じがさらに集中と自由をもたらして、よかった。結構白熱した。それに英語はそばで高瀬さんが通訳してくれる。
ラグナーさんがニューヨークに来なさいと言っていた。マライア(今の共演者)と一緒に行きたいねって話した。そしたらラグナーさんは「一月は?」だって!「次の1月?!きゃー!!すぐだ!!でもお金ない!!行きたい!!」向こうでワークショップとか、受けられたら最高なんだけどな〜!!向こうの役者さんとも会ったり話したりした〜い!!ニューヨーク滞在の場合は高瀬さんちに寝袋とカンパンを持参して泊めて貰おう!と、盛り上がった。
12月1日が最終日で、2日の朝ニューヨークに発つラグナーさんをお見送りに上野に行った。その後は高瀬さんのワークショップが始まった。ラグナーさんの時とはまた違うメンバーも来て、また新鮮。昨日ラグナーさんの作った短編映画をみんなで観て、凄い綺麗で面白くて。で、エクササイズの初めは、その映画を観た人と見てない人に分かれてペアになり、見た人が見てない人を、映画を思い出しながら誘導してシーンを演じさせるというのをやった。「ここはスーパー。買い物してました、歩いてます、あ、左手にカート持って。そしてお金を落としました。拾います。あ、老人だから、もっと動作がゆっくり。」とか言って。誘導されてる人が、シーンに入れた瞬間が見えて面白かったし、人の見てると映画の色んなシーンをどんどん思い出してく。で、シーンが本物に感じられてきて、二人の間で立体化してきたら、映画の実際にあった場面を離れて会話を続けたり、シーンをもっと進めたりしてもいいの。
ラグナーさんの映画は、ジェシーというおばあさんの日常を描いていて、日記をつけていたり、キッチンで料理したり、買い物行ったり。いろいろ起こる。素敵な映画。賞を取ったらしい。好きなアクセサリーや、美味しくてかわいいお菓子みたいに、小箱に入れて大事にしておきたいような、素敵な映画だった。

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