ご無沙汰しております。おととい17日日曜日、公演も無事終了しました。
ご来場頂いた皆様、どーもありがとうございました!!
今回のお芝居は…
劇団火扉初の二人芝居!でした。
二人芝居三本のオムニバスで、
一本目の舞台は現代のロンドン。仕事(ロンドン本社へ)で来た二人の男。一人は外人嫌い、一人は国際交流を夢見ている。そんな凸凹コンビがロンドンの街を歩き回りながら文句言ったりカルチャーショック受けたり、シャフツベリーアヴェニューやピカデリーサーカスなんかを通って、ロンドン名物のあのバスに乗り込み「紳士の国と言われるロンドン」を体験するまでのお話。私はロンドンに滞在したことがあるので、物凄くリアルで、ロードムービーのようで楽しめました。ロンドン行ったことある人は懐かしく観ていただけたのではないでしょうか?
二本目の舞台は80年代のロス。USAです。これは私が出ていました。10年ぶりにロスで再会した姉妹。姉は10年前にロスに移住し日本に帰っていない。日本から会いに来た妹は家庭を持ち、両親の世話をし、すっかり落ち着いている。この二人がロスの姉のアパートの一室で再会します。
妹の持ち出す、母の病気など、「家族の話」。姉の伝えたい「ロスに住んで充実している今の自分」の話。窮屈な家庭で育ち、二人だけの世界があった姉妹も、10年の歳月と共にお互いの立場も環境も変わっていました。二人の共通の話題、「ビートルズ」は、懐かしくもあり、しこりも思い出させ…。話は姉が日本を出る決意をした「ある」出来事の思い出へと移っていきます。
この話は実在の人物がモデルになっています。私もその人を知っています。今回の公演前にロスに実際に取材にいきました。
私はこの話が大好きで、初めて読んだときから惚れ込んで、演じました。疑問点がひとつもなかったのです。これはモデルとなった人はいますが、私はみんなの話しだと思っています。そして私の話でもあります。私には弟がいるのですが、妹役とのやりとりや、姉妹の懐かしい話の下りでは、弟と遊んだ日々をふと思い出して、久々に弟の夢を見たりしました。
三本目は江戸時代の日本。吉田松陰と金子がペリーの黒船へ密航を企てた実話の火扉版です。やはり見所は船でしょうか?二人が小船に乗り込み黒船を目指して進んで行くのですが、この船は底がキチンとあるので、二人で乗って、櫓やら櫂やらで、ホントに漕いで進むしかないのです。パンチ(劇場の床の絨毯のような物。パンチカーペット)の海を汗だくで進んでゆく二人は壮絶でキラキラ輝いていました。
吉田松陰役は普段から侍みたいな人ですし、金子役も動きが素早くて小猿(褒めてるの!!)のようで、私にとってはこの二人が着物着て作り出す「江戸時代」が、タイムスリップみたいだった。
鎖国当時、外の世界を夢見ていた「日本人」。日本に焦がれつつも、夢の国アメリカへ移住して自分の人生を切り拓こうと努力する私の親世代の「日本人」。海外へ行く壁も特に無くなって、有り難味も無くなった現代にも、ふとした瞬間「日本人」を意識する「日本人」。
個人的には海外旅行したみたいな気分になっていただけたらうれしいな〜。
石山海と劇団火扉は、約半年後(7月、8月くらい?)に公演を予定しています。さらに精進いたします!!また是非劇場に足をお運びくださいませ。

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