2008/8/23

890:学究肌  

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 私は「学究肌」ではない。あまり一つのことを突き詰めて考えたり、研究したりすることは稀である。しかし、伊藤さんは正真正銘の「学究肌」のように感じられた。とことん突き詰めるのである。今日はSTUDIO K'sのイベントで偶然知り合いになった伊藤さんのお宅にお邪魔した。

 伊藤さんのリスニングルームには、しっかりしたオーディオ機器がある。スピーカーはティール2.3、デジタル機器はソニーCDP-R1とDAS-R1のペア、プリアンプはエアーK-3、パワーアンプはヤマハMX-2000。新旧取り混ぜた実力派が揃っている。

 しかし、はるかにそれらのオーディオ機器よりも、大量のコンデンサー、無数のタイルやノイズフィルターのほうが存在感があるのである。その量は半端でない。ティール2.3などほとんど原型をとどめないまでにタイルで埋め尽くされている。

 タイルで不要振動を除去し、コンデンサーでエネルギー感をアップし、ノイズフィルターで音の滑らかさを引き出す。そのバランス感覚が絶妙なのか、見た目的には相当イレギュラーなイメージを受けるが、その音はまさに正統派なのである。

 様々なクラシックの名曲を聴かせていただいたが、音の質感はいたって良質である。良質な質感にしっかりと立脚した正確で自然な表現力である。それはピアノであっても、バイオリンであっても、ソプラノであっても、そう感じられる。それらの音色は、何かがデフォルメされることがなく妥当である。繊細な音の質感と力強い音の生命感がしっかりと両立されていて安心感がある。

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 タイルが貼り付けられたエアーK-3とヤマハMX-2000。少しばかり痛々しく感じるのであるが音を最優先した結果である。伊藤さんは中途半端では止まれない性格なのであろう。行き着くとこまで行く・・・その結果がこのオーディオ機器をも圧倒する大量のコンデンサーであり、芸術的とでも評したくなる無数のタイルである。

 見た目的には多少辛いものがあるが、目をつぶってその音に無心に耳を傾けるとその総合的なバランスはとても優れているものがある。表面的な見た目とその音には相当な乖離があるめずらしい経験であった。



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