2019/5/10
4807:ハイブリッド
Marantz Model2の修理を依頼した「響工房」から、shanshanさんのお宅は車で20分ほどで着く近さである。
春の日差しが傾いていくなか、車を飛ばすと、夕方の5時ごろにshanshanさんのお宅に到着した。辺りはまだまだ昼間の明るさを十分に残していた。玄関脇のチャイムを押すと、いつものようにshanshanさんが笑顔で出迎えてくれた。
リスニングルームに入ると、前回はグッドマンの12インフルレンジユニットが搭載されたヴィンテージスピーカーが置かれていたポジションには、今回新たに導入された2ウェイのトールボーイタイプのスピーカーが鎮座していた。

背の高さは一般的なトールボーイスピーカーよりも少し低めであろうか。フロントバッフルの幅は狭く、ウーファーが納まるぎりぎりの横幅である。奥行きは結構あり、そのプロポーションはとてもモダンである。
側面は緩やかにラウンドし、フロントバッフルの上部には左右に綺麗な面取りがしてあり、音の濁りを抑え、空間表現を豊かにする工夫が見て取れる。
ユニットはスキャンスピーク製の最高級品が奢られている。世界のハイエンドメーカーのスピーカーなどにも使われているユニットである。

ツイーターの先端は針のようにとがっていて、指で触れるとちくっと刺さりそうである。このタイプのツイーターは随分前の製品であるが、MAGICO MINIでも使われていたような気がする。
キャビネットに納められたネットワークも贅をつくしたもののようである。ユニットとネットワークだけでも相当なコストがかけられていることが窺える。
さらに驚いたのはキャビネットの豪華さである。フロントバッフルはなんと無垢の木が使われているとのこと・・・メーカー製ではまずないであろう。
キャビネットの素材はブラックチェリー。オイル仕上げであるので、時間の経過とともにその風合いが変わってより濃い色合いになっていく。
現状では明るめの茶色であり、木目も美しい。見ていて目にすっと馴染むキャビネットである。このキャビネットの響き具合はきっと良いものであろうと、見ただけでそう思わせる。
このスピーカーは、とあるウルトラマニアの方の呼びかけで設計及び製作された。その呼びかけに応じたオーディオマニアはshanshanさんも含めて7名とのことであった。
これだけの内容で、もしも海外のメーカーが作ったとしたなら、日本での定価はどれほどになるのであろか・・・私の予想では160〜180万円くらいであろうか・・・
リスニングポイントに置かれたイージーチェアに腰かけるとちょうど耳の高さにツイーターがある。背面の壁からは相当離されてセッティングされている。平行法で置かれているので、音場はスピーカーの背後の空間に広がるはずである。
一通りこの新しいスピーカーの説明を受けてから、早速CDを聴かせていただいた。CDプレーヤーはMaranztCD34。プリアンプはMarantz Model7で、パワーアンプはSD05である。パワーアンプに関しては様々な真空管アンプを使い、さらにはQUAD 405も試されたが、SD05が今のところ一番相性が良いとのことであった。
クラシックのCDでまずは数曲聴かせていただいた。その音の第一印象は、「最新ユニットのトールボーイスピーカーではあるが音が細く冷たくならず、豊かな響きが感じられる・・・」というものであった。
先入観かもしれないが現代型のスリムなトールボーイスピーカーは、広い空間表現、高いSN比、揺るがない定位感などには優れているが、音が細く温度感も低いといったイメージがあったが、このスピーカーはそういったことは全くなかった。
前段機器を古いオーディオ機器が占めている。Marantz CD34とModel7の旨味成分がしっかりと音に乗り、SD05は無色透明で色付けすることなくしっかりとした駆動力で音をこのスピーカーに伝えていると思えた。
そしてスキャンスピーク製の高級ユニットはその音を綺麗に放ち、ブラックチェリーのキャビネットはその音に豊かな響きを与えている・・・そんなイメージを持った。
もちろん最新型のスピーカーらしく、空間表現、定位の安定性、SN比などの評価項目には高い点数をマークする。
その音を聴きながら「ハイブリット構成」という言葉が思い浮かんだ。MarantzのCD34やModel7といった古いオーディオ機器と、SD05やこの2ウェイトールボーイスピーカといった新しい高性能なオーディオ機器を組み合わせて、様々な要素を高いレベルでクリアしながら、性能一点張りでない音楽性をも獲得しているようである。
その後クラシック以外のジャズやポピュラーのCDも聴かせていただいた。もちろん、このスピーカーはオールジャンルに対応できる懐の深さも持ち合わせていた。
従来使われていたグッドマンのフルレンジユニットとは対照的ともいえるスキャンスピークのユニットであるが、その高性能ぶりはさすがである。
オーディオいじりが大好きなshanshanさんにとって、格好の素材を入手されたようである。このスピーカーは微細な調整の変化をも、すぐに音の変化として表出してくれる見事な変換器であるから、いじり甲斐は十二分にあるはずである。
春の日差しが傾いていくなか、車を飛ばすと、夕方の5時ごろにshanshanさんのお宅に到着した。辺りはまだまだ昼間の明るさを十分に残していた。玄関脇のチャイムを押すと、いつものようにshanshanさんが笑顔で出迎えてくれた。
リスニングルームに入ると、前回はグッドマンの12インフルレンジユニットが搭載されたヴィンテージスピーカーが置かれていたポジションには、今回新たに導入された2ウェイのトールボーイタイプのスピーカーが鎮座していた。

背の高さは一般的なトールボーイスピーカーよりも少し低めであろうか。フロントバッフルの幅は狭く、ウーファーが納まるぎりぎりの横幅である。奥行きは結構あり、そのプロポーションはとてもモダンである。
側面は緩やかにラウンドし、フロントバッフルの上部には左右に綺麗な面取りがしてあり、音の濁りを抑え、空間表現を豊かにする工夫が見て取れる。
ユニットはスキャンスピーク製の最高級品が奢られている。世界のハイエンドメーカーのスピーカーなどにも使われているユニットである。

ツイーターの先端は針のようにとがっていて、指で触れるとちくっと刺さりそうである。このタイプのツイーターは随分前の製品であるが、MAGICO MINIでも使われていたような気がする。
キャビネットに納められたネットワークも贅をつくしたもののようである。ユニットとネットワークだけでも相当なコストがかけられていることが窺える。
さらに驚いたのはキャビネットの豪華さである。フロントバッフルはなんと無垢の木が使われているとのこと・・・メーカー製ではまずないであろう。
キャビネットの素材はブラックチェリー。オイル仕上げであるので、時間の経過とともにその風合いが変わってより濃い色合いになっていく。
現状では明るめの茶色であり、木目も美しい。見ていて目にすっと馴染むキャビネットである。このキャビネットの響き具合はきっと良いものであろうと、見ただけでそう思わせる。
このスピーカーは、とあるウルトラマニアの方の呼びかけで設計及び製作された。その呼びかけに応じたオーディオマニアはshanshanさんも含めて7名とのことであった。
これだけの内容で、もしも海外のメーカーが作ったとしたなら、日本での定価はどれほどになるのであろか・・・私の予想では160〜180万円くらいであろうか・・・
リスニングポイントに置かれたイージーチェアに腰かけるとちょうど耳の高さにツイーターがある。背面の壁からは相当離されてセッティングされている。平行法で置かれているので、音場はスピーカーの背後の空間に広がるはずである。
一通りこの新しいスピーカーの説明を受けてから、早速CDを聴かせていただいた。CDプレーヤーはMaranztCD34。プリアンプはMarantz Model7で、パワーアンプはSD05である。パワーアンプに関しては様々な真空管アンプを使い、さらにはQUAD 405も試されたが、SD05が今のところ一番相性が良いとのことであった。
クラシックのCDでまずは数曲聴かせていただいた。その音の第一印象は、「最新ユニットのトールボーイスピーカーではあるが音が細く冷たくならず、豊かな響きが感じられる・・・」というものであった。
先入観かもしれないが現代型のスリムなトールボーイスピーカーは、広い空間表現、高いSN比、揺るがない定位感などには優れているが、音が細く温度感も低いといったイメージがあったが、このスピーカーはそういったことは全くなかった。
前段機器を古いオーディオ機器が占めている。Marantz CD34とModel7の旨味成分がしっかりと音に乗り、SD05は無色透明で色付けすることなくしっかりとした駆動力で音をこのスピーカーに伝えていると思えた。
そしてスキャンスピーク製の高級ユニットはその音を綺麗に放ち、ブラックチェリーのキャビネットはその音に豊かな響きを与えている・・・そんなイメージを持った。
もちろん最新型のスピーカーらしく、空間表現、定位の安定性、SN比などの評価項目には高い点数をマークする。
その音を聴きながら「ハイブリット構成」という言葉が思い浮かんだ。MarantzのCD34やModel7といった古いオーディオ機器と、SD05やこの2ウェイトールボーイスピーカといった新しい高性能なオーディオ機器を組み合わせて、様々な要素を高いレベルでクリアしながら、性能一点張りでない音楽性をも獲得しているようである。
その後クラシック以外のジャズやポピュラーのCDも聴かせていただいた。もちろん、このスピーカーはオールジャンルに対応できる懐の深さも持ち合わせていた。
従来使われていたグッドマンのフルレンジユニットとは対照的ともいえるスキャンスピークのユニットであるが、その高性能ぶりはさすがである。
オーディオいじりが大好きなshanshanさんにとって、格好の素材を入手されたようである。このスピーカーは微細な調整の変化をも、すぐに音の変化として表出してくれる見事な変換器であるから、いじり甲斐は十二分にあるはずである。
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