2016/6/25

3756:SQ5B  

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 LUXMAN SQ5Bを目にするのは初めてであった。ユニコーンさんリスニングルームの右脇にひっそりと置かれてはいたが、その存在感はしっかりと感じられて、その姿は部屋に入るとすぐに目に飛び込んできた。

 「このアンプどこのメーカーだと思います・・・?」と、一緒にユニコーン邸にお邪魔したチューバホーンさんに訊かれたが、すぐには分からなかった。

 「これラックスなんです・・・」とユニコーンさんから教えられて少々意表を突かれた。イギリスかあるいはどこか他のヨーロッパの国のメーカーが、1950年代終わりから1960年代前半あたりにかけて製造したアンプかと思ったのである。

 LUXMAN SQ5Bは1960年代の半ば頃に製造・販売された製品である。私は1963年生まれであるのでほぼ同年代ということになる。

 そのデザインは素晴らしく魅力的に感じられる。穏やかではあるが、工芸品的な志の高さを感じさせててくれるアンプである。

 このアンプでジャーマンフィジックスのユニコーンが駆動されることはなかったが、「いつか機会があったらSQ5Bの音を聴いてみたい・・・」と思った。

 ユニコーンさんのリスニングルームにお邪魔すのは2年ぶりである。部屋の片隅にそのSQ5Bがひっそりと飾られていること以外には、目に見えて分かる大きな変化はないように感じられた。

 送り出しはLINN LP-12。アームはオルトフォン、カートリッジはSPU GT。プリンアプはMARANTZ #7、パワーアンプは是枝さん製作のKT-88のシングル。そしてスピーカーは、ジャーマンフィジックスのユニコーンである。

 ユニコーンさんのリスニングルームにお邪魔するのは何度目であろうか・・・その度に思うのは、オーディオ機器や家具類その他の装飾品等がとても大切に扱われている、ということである。

 素晴らしく清潔に保たれ、それらが持つ物としての美しさが最大限発揮されるような置き方がなされている。

 それはこの部屋の気配をとても居心地の良いものにしている。大切にされると、きっとオーディオ機器もオーナーの期待に応えようとしてくれるのであろう。オーナーに寄り添い、その意に沿うような音を奏でてくれている。

 ユニコーンさんはJAZZがメインジャンルである。前半はJAZZのレコードを聴かせてもらった。ユニコーンさんの最近の愛聴盤がLP-12のターンテーブルに次々に乗った。

 JAZZの様々な名盤は、その美音がストレートに聴く者の耳に届き、その生気溢れる勢い感は快感である。

 ビル・エバンス、オスカー・ピーターソン、アート・ペッパーなど普段JAZZを全く聴かない私でもその名前を知っている著名な演奏家の素晴らしい演奏が、ジャズクラブの特等席で聴くような臨場感で、部屋に響いた。

 後半はクラシックのレコードへと移った。レコードがクラシックに変わってからは、音量の話となった。

 「普段これくらいの音量で聴いてますか・・・?」と訊かれて、チューバホーンさんも私も「もう少し小さ目です・・・」と答えた。

 Marantz #7のボリュームが若干絞られると、リスナーの近い位置にあった音像はすっと引いて、絵画が美しい額に納まるように音場も収斂して俯瞰できるポジションに納まった。

 音量で音楽の顔つきが大きく変わる。スピーカーの高性能さが如実に分かるとともに、システムの追い込みが十分に熟成しているとことが窺われた。

 私がユニコーンさんのリスニングルームに初めてお邪魔したのは2006年のことであった。それから10年。その時と変わったのは、唯一レコードプレーヤーのみである。

 熟成のあるべき一つの姿が感じられる。変化を楽しむことも否定されるべきではないが、なんだが「大事にする・・・」ということの意味合いと効用が心に沁みるOFF会となった。



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