2015/3/30

3298:2度目  

 「時坂峠」と書いて「とっさかとうげ」と読む。私が4年前初めてヒルクライムに挑戦したのは、この峠道であった。

 その時は、どうにかこうにか足を着かずに上れたが、グダグダに疲れ切った記憶がある。もちろんバトルなんて論外で、斜度のきついところではフラフラしながらどうにか倒れないで上るのが精一杯であった。

 「それから何回この峠道を上ったのであろうか・・・」そんなことをぼうっと考えたりしながら、ヒルクライムを開始した。

 ゆっくりと入って、徐々に巡航ペースに持って行く。ここはいわゆる「激坂」ではないが、斜度はしっかりとあり、脚と心臓に負荷はそれなりにかかる。

 1kmほど上ると、心拍数は170〜175の間を行ったり来たりする。このくらいであればそれほど消耗しないはず・・・後半もペースを維持できる。

 1km程上ったあたりから、4名のメンバーがペースを上げていく。4台のロードバイクは縦に綺麗に連なって前をすいすいと上っていった。

 私はペースを上げることなく、巡航ペースを守った。時坂峠は中盤が厳しい。終盤は少し斜度が緩む。

 「中盤を巡航ペースでやり過ごし、終盤になったらペースを上げる・・・」そんなことを疲労のため少しぼんやりしてくる頭の中で考えていた。

 上り続けるうちに、前の4台のロードバイクは縦に長くなり、視界には2名のメンバーの背中しか入ってこなくなった。

 見晴らしの良いところに達すると残りは1kmほど・・・そこからペースを少し上げた。心拍数は180・・・呼吸はより一層激しいものになる。

 すぐ前を走るメンバーの背中が近づいてきた。どうにかかわせた。心拍数が180を超えると時間の経過とともに体の消耗度はぐんぐん上がってくる。脚に溜まる乳酸もその存在を強烈に主張し始める。

 3番手のメンバーの背中は30mほど前に見えていた。ペースはそれほど上がっていないようであった。

 「追いつける・・・」そう感じて、ペースをさらに少し上げた。徐々に間合いは詰まってきた。ゴールが近づいてきた。

 前を走るロードバイクの後輪が少し大きく見えてきた。15m・・・10m・・・もう少しでぴたりと背後に付ける・・・

 しかし、ぴったりとはりつくことはできずにゴールを迎えた。ゴール後は皆一様に「きつかった・・・」と呼吸の合間から言葉を漏らす。

 私は両足をペダルから外して、ハンドルにもたれるようにして呼吸が静まるのを待った。7台のロードバイクが揃ったところで少し先にある峠の茶屋まで走り、見晴らしの良いところで休憩した。

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 KUOTA KHANを丸太のベンチに立て掛けた。メリハリのあるプロポーションが美しいロードバイクである。KHANとは今日で2度目のロングライドとヒルクライムである。今後少しづつ一緒に多くの経験を積んでいくのであろう。心の中で「よろしく・・・」と軽く頭を下げた。



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