2013/8/23

2717:小鹿  

クリックすると元のサイズで表示します

 その鹿は一目で子供と分かった。まだ生まれて数ケ月であろうか、体の側面には白い斑点があり、その顔つきにも幼さが残っている。

 一心に草を食んでいた。遊歩道のすぐそばにいて、人が近づいても怖がる様子はなかった。写真を撮っても、こちらを気にかける様子もなく、ゆっくりと歩きながら食べることに専念している。

 今日の午前中、知床五胡の遊歩道を散策した。歩く距離は3km。1時間半ほどかかる。コースは決められていて、遊歩道から外れたり、逆方向に歩くことは禁止されている。

 ヒグマの出没の可能性があるとのことである。見かけたら、騒がずにゆっくりと後方へ戻るよう、出発前に注意を受けた。

 8月に入ってから6件ほどヒグマとの遭遇があったとのこと。少々緊張感を持って歩いた。なるべく声や音をたててこちらの存在を知らせた方がヒグマと遭遇しないとのことなので、家族と話しながら歩いた。

 半分ほど行った時であった。下の子が、「あっ・・・鹿・・・」と指を指した。その方向を確認すると小鹿がいた。

 しばらくその様子を眺めていた。鹿は私たち家族のことを気にかけることもなく、遊歩道を横断してまた木々の中に消えていった。

 手を伸ばせば触れられるくらいに近く野生の動物に接するのは一種新鮮な体験であった。これがヒグマであったなら、パニックに陥るところであったが、かわいらしい鹿の子供であった。

 五つの湖は自然のまま残されていて、神秘的な姿である。最後の湖から先は高架状に木道が設置されていた。そこからはオホーツク海も臨むことができる。

 気温は20度を少し上回る程度であろうか、木陰は涼しかった。しかし、太陽の光はしっかりとしていて日向では少し暑く感じるほどであった。

 知床を後にして車で網走に向かった。網走といえば「刑務所」を連想してしまう。明治時代に建造された網走監獄は今は博物館になっている。その博物館でひと時を過ごした。その当時の建物が保存されていて、歴史を感じさせる。

 網走から阿寒湖までさらに車で移動した。昨日は釧路・・・摩周湖・・・知床。そして今日は、知床・・・網走・・・阿寒湖。その2日間の移動距離は400kmに及んだ。

 時折どこまでも続くまっすぐな道に出会う。周囲の風景は本当に広々している。妻や子供たちは車に揺られて熟睡している。何かしら時間の流れがずいぶんと東京と違うような、そんな気がする・・・



トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ