2012/1/28

2144:EIDOLON  

 広々としたリスニングルームに入った瞬間「あれ、変わりましたね・・・」と思わず声が出た。使用機器が変わったわけではない。しかし、目に入ってくる光景は確かに変わった。

 AVALON EIDOLONの立ち居地が前回と変わっていたのである。ずずいと前に出た。おそらく数十センチほど前に出た。

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 今日はpontaさんと連れ立ってDolonさんのお宅を訪問した。昨年新築されたDolon邸はコンクリート住宅で有名なパルコン。極めて頑丈な構造で床を足でどんどんとしても全くびくともしない。「この床・・・効いていますね・・・」思わず心の中でつぶやく。

 その広さは24畳・・・十二分なエアボリュームである。LDKも兼ねている広く美しい部屋はきわめて整然としている。そこにEIDOLONは「主役」として実に堂に入った様子で立っていた。その主役度が今回はさらに際立っているように感じられる。

 「なんだか、良い感じだな・・・スターという称号が似合うようなオーラがその背後から発散されているようだ・・・」

 最初に聴かせていただいたのは、べートーベン交響曲第3番「英雄」。演奏はケント・ナガノ指揮モントリオール交響楽団。その第一楽章・・・音の出方の足取りが軽い。空間がふわっと広がる感じが耳に心地よい。

 「ホール感が如実に出てくる・・・コンサート会場の臨場感がしっかりと感じられる・・・前回訪問時よりもその空間表出能力は明らかに高い・・・」

 続いて聴かせていただいたのは、ストラビンスキー「春の祭典」。ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団。

 激情溢れる熱い演奏である。うねりせめぎあうような奔流の流れが混濁することなく広がる。グランカッサがホールの中で響き渡る様が爽快である。

 「低域の安定度が実にがっしりとしている・・・そのしっかりとした土台のうえに音楽が構築されるから、これほど激しい演奏でもぐらぐらしない・・・剛性がきわめて高いボディがもたらすしっとりとした乗り味の高性能セダンのようだ・・・」

 その後も様々なクラシックのソフトを聴かせていただいた。そのいずれも「納得・・・」と心のうなずきが無条件で引き出される音の質感であった。
 
 見た目同様、その奏でる音の様相も変わった。空間表出能力がさらに高まり、ホールで聴いているような臨場感がアップ。音の質量は重すぎず、適度な量感と軽やかさを兼ね備え、耳に不愉快な要素がない。AVALONの空間表出能力と上品で美音系の音の響きが音楽を心地よい清流のように部屋全体に流出させている。

 EIDOLIONは購入されから12年ほど経過している。その間Dolonさんはこのスピーカーと真摯に向き合い、その美点を引き出し、磨き上げてこられた。その積み重ねは、この部屋を得て一気に高みに上りつめたようである。 



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