2022/1/16
5799:Memento推し
選択されたレコードはモーツァルトの「ハフナー交響曲」と「リンツ交響曲」が収録されているETERNAレーベルのレコードであった。演奏はOtmar Suitner指揮Staatskapelle Dresdenである。
聴いたのはA面に収録されいる「ハフナー交響曲」である。モーツァルトの35番目の交響曲であるこの曲は、1782年にハフナー家のために作曲されたセレナードを基にして、ほぼ同時期に交響曲へと編曲されたものである。
「モーツァルトの後期6大交響曲」の一つに数えられるこの交響曲は人気も高く、演奏会のプログラムを構成するケースも多い。
PARSIFAL ENCOREでまず通して聴いた。そして、その後同じ曲をGuarneri Mementoで聴くという、「ガチンコ対決」での試聴となった。
駆動するアンプ類は当然同じで、スピーカーケーブルも同じである。結果としてそれぞれのスピーカーの個性が色濃く表出されることになる。
一言で表すならば「冷静沈着」なPARSIFAL ENCOREと、「晴れやかな」Guarneri Mementoといったところであろうか・・・
「どちらも個性的ですね・・・とても対照的な性格で、実に面白いですね・・・」と、私は思わず漏らした。
「オーディオ的なレベルはどちらも高度な水準に達していますので、個々人の嗜好性がどちらにより一致するかといった感じなのでしょうが、私はやはりGuarneri Memento推しですね・・・・」私は、思ったところをそのまま話した。
「実は私もGuarneri Memento推しなんです。PARSIFAL ENCOREとはとても長い年月付き合ってきて、その音に慣れ親しんいます。特に不満はなかったのですが、会社を定年退職して契約社員になってからは、人生の様相が随分と変わってきて、それにつれてなんとなく嗜好性も変わってきたような感じです・・・」FMさんはしみじみとした表情で話された。
「そうですか・・・60代の男性が急にジャガーのクーペを買って乗り始めたような感じかもしれませんね・・・私も今まではQUADやTANNOYのイギリスのスピーカーを愛用してきました。渋めでくすんだ感じのブリティッシュトーンが好きだったのですが、還暦に手が届く年齢になって、何故かしらイタリアの艶やかさに惹かれるようになってきたんです・・・」
そんなことをしばし話した。FMさんは私よりも4歳ほど年上であるが、ほぼ同年代である。「現役」から一歩二歩後退した位置に移動したことが、音の嗜好性にも影響を与えているのであろうか。
次にORACLE DELPHI 5のターンテーブルに乗ったのはMELODIYAのレコードであった。シュニトケのヴァイオリンソナタ第1番がA面に収録されているものであった。ヴァイオリンはKHALIDA AKHTYAMOVAである。
現代曲であるので少々とっつきにくい面はあるがこのヴァイオリンソナタは名曲である。「こういったタイプの曲はPARSIFAL ENCOREの方が合っているかも・・・」そんなことを思いながら二つのスピーカーを堪能した。
「でも楽しいですね・・・こういう聴き比べって・・・それにしても、どちらも本当に良いスピーカーですね・・・音にも姿にも実に気品があります・・・」私がそう言うと「でも、Guarneri Memento推しですよね・・・Guarneri Mementoを聴いている時の方が体が揺れていましたから・・・」と、FMさんは笑われていた。
「そうですね・・・Guarneri Memento推しですね・・・実は予想以上にのめり込んできていて、MementoのオリジナルであるGuarneri Homageでコンディションの素晴らしいコレクターアイテム的なものが見つかったら、TANNOY GRFを処分して導入したいとも思っているのです。」私はそう打ち明けた。
「しかし、Guarneri Homageのコンディションの良いものはまず見つからないでしょう・・・中古市場でも時折見かけますがコンディションは酷いものがほとんどですから・・・もしコレクターアイテムが見つかったらそれは奇跡に近いかもしれませよ・・・その時は迷わずゲットでしょう・・・」
急速に推し具合が高まった二人は熱っぽく語った。これは一時的な「熱病」でしかないのかもしれないが、もしかしたら大きな転換ポイントなのかもしれない。
聴いたのはA面に収録されいる「ハフナー交響曲」である。モーツァルトの35番目の交響曲であるこの曲は、1782年にハフナー家のために作曲されたセレナードを基にして、ほぼ同時期に交響曲へと編曲されたものである。
「モーツァルトの後期6大交響曲」の一つに数えられるこの交響曲は人気も高く、演奏会のプログラムを構成するケースも多い。
PARSIFAL ENCOREでまず通して聴いた。そして、その後同じ曲をGuarneri Mementoで聴くという、「ガチンコ対決」での試聴となった。
駆動するアンプ類は当然同じで、スピーカーケーブルも同じである。結果としてそれぞれのスピーカーの個性が色濃く表出されることになる。
一言で表すならば「冷静沈着」なPARSIFAL ENCOREと、「晴れやかな」Guarneri Mementoといったところであろうか・・・
「どちらも個性的ですね・・・とても対照的な性格で、実に面白いですね・・・」と、私は思わず漏らした。
「オーディオ的なレベルはどちらも高度な水準に達していますので、個々人の嗜好性がどちらにより一致するかといった感じなのでしょうが、私はやはりGuarneri Memento推しですね・・・・」私は、思ったところをそのまま話した。
「実は私もGuarneri Memento推しなんです。PARSIFAL ENCOREとはとても長い年月付き合ってきて、その音に慣れ親しんいます。特に不満はなかったのですが、会社を定年退職して契約社員になってからは、人生の様相が随分と変わってきて、それにつれてなんとなく嗜好性も変わってきたような感じです・・・」FMさんはしみじみとした表情で話された。
「そうですか・・・60代の男性が急にジャガーのクーペを買って乗り始めたような感じかもしれませんね・・・私も今まではQUADやTANNOYのイギリスのスピーカーを愛用してきました。渋めでくすんだ感じのブリティッシュトーンが好きだったのですが、還暦に手が届く年齢になって、何故かしらイタリアの艶やかさに惹かれるようになってきたんです・・・」
そんなことをしばし話した。FMさんは私よりも4歳ほど年上であるが、ほぼ同年代である。「現役」から一歩二歩後退した位置に移動したことが、音の嗜好性にも影響を与えているのであろうか。
次にORACLE DELPHI 5のターンテーブルに乗ったのはMELODIYAのレコードであった。シュニトケのヴァイオリンソナタ第1番がA面に収録されているものであった。ヴァイオリンはKHALIDA AKHTYAMOVAである。
現代曲であるので少々とっつきにくい面はあるがこのヴァイオリンソナタは名曲である。「こういったタイプの曲はPARSIFAL ENCOREの方が合っているかも・・・」そんなことを思いながら二つのスピーカーを堪能した。
「でも楽しいですね・・・こういう聴き比べって・・・それにしても、どちらも本当に良いスピーカーですね・・・音にも姿にも実に気品があります・・・」私がそう言うと「でも、Guarneri Memento推しですよね・・・Guarneri Mementoを聴いている時の方が体が揺れていましたから・・・」と、FMさんは笑われていた。
「そうですね・・・Guarneri Memento推しですね・・・実は予想以上にのめり込んできていて、MementoのオリジナルであるGuarneri Homageでコンディションの素晴らしいコレクターアイテム的なものが見つかったら、TANNOY GRFを処分して導入したいとも思っているのです。」私はそう打ち明けた。
「しかし、Guarneri Homageのコンディションの良いものはまず見つからないでしょう・・・中古市場でも時折見かけますがコンディションは酷いものがほとんどですから・・・もしコレクターアイテムが見つかったらそれは奇跡に近いかもしれませよ・・・その時は迷わずゲットでしょう・・・」
急速に推し具合が高まった二人は熱っぽく語った。これは一時的な「熱病」でしかないのかもしれないが、もしかしたら大きな転換ポイントなのかもしれない。