2021/9/5

5666:遊歩道  

 今日も雨であった。気温も20度くらいまでしか上がらず、この時期としては随分と涼しい一日であった。

 雨も小雨であれば決して不快なものではない。小雨の降り続くなか、傘をさしながら木々に囲まれた遊歩道を散歩するといったシチュエーションであれば、きっと気分は穏やかで心地良いものであろう。

 晴天ではないので晴れやかで眩しい景色が目の前に広がることはない。気持ちがワクワクと浮き立つということもないのかもしれない。

 気温は低めで風は微風・・・傘に当たる雨音は、アナログレコードの針音のように耳にとても心地良い。

 LINNのオーディオ製品を聴いている時、そういったイメージが自然と脳内スクリーンに思い浮ぶことがある。

 今日の午後、ishiiさんのお宅で、LINNのプリアンプとパワーアンプで駆動されるLINNのスピーカーから放たれる音を聴いている時も、やはり私は穏やかな小雨の降る遊歩道を歩いているような気分に浸ってしまった。

 CDプレーヤーは、STUDERのD730 mk2である。STUDERのCDプレーヤーは音楽を聴くうえにおいてのツボをしっかりと押さえたセンスの良さを感じさせるものが多い。

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 A730、D730、そしてD730 mk2と続いたSTUDERのブロ用のCDプレーヤーは、スタジオで使われることを前提に設計されたものであるが、その音の良さからオーディオマニアのリスニングルームで活躍することも多い。

 バーバラ・ボニー、エリー・アメリングとソプラノによる歌曲が演奏された。D730 mk2の足元にはハーモニクス製のインシュレーターが使われている。

 スピーカーのスバイク受けやラックのスパイク受けとしてもハーモニクス製のインシュレーターが活躍している。

 それらは、脳内スクリーン上で「小雨の遊歩道」を散歩する際に、周囲の木々の葉に穏やかな風を送り、さわさわと葉が擦れ合う音を発生させる役割を果してくれているように思えた。

 その後は協奏曲が続いた。ショパン ビアノ協奏曲、ブロコフィエフ ヴァイオリン協奏曲、ヴィヴァルディ リコーダー協奏曲・・・さらにある意味「協奏曲」とも言えるヴァイオリンとエレキギターとの合奏曲も追加された。

 LINNのトールボーイスピーカーであるLINN ESPEKの後方と横には日本音響エンジニアリング製の音響調整器具が置かれている。これらは、「遊歩道」の周囲にマイナスイオンがふんだんに含まれた爽やかな空気を送りこんでいるかのようであった。

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 オーディオルームは、通常防音ということに気をつける必要がある。防音性能が高い部屋ほど音のエネルギーが室内に充満しやすく、ともすると聴き疲れしやすい空間になりがちである。それをこれらの木材を組み合わせた音響調整器具は上手く調整して、閉鎖空間内における閉塞感を防いでいる。

 私が持参したクラシックのCDも数枚聴かせていただいた。STUDERとLINNからなるishiiさんのオーディオシステムは、いずれも破綻なくこなし、バランスを崩すことはなかった。

 その自然な響きは、雨の音や、木々の葉が擦れ合う音、小雨が傘を優しく打つ音を連想させ、決して聴く者の耳に、心に、覆い被さってくるようなことはなかった。

 OFF会の最後にかかったのは1999年に発売された「VARTAN / SESSIONS ACOUSTIQUES」からの2曲である。

 シルヴィ・バルタンがアコースティック楽器をバックに往年の名曲をゆったりと歌っている。その歌声に浸りながら「LINNには雨が合う・・・今日のような雨が・・・」そんなことを改めて感じた。

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