2021/7/11

5610:楷書  

 我が家では一時、QUADのオーディオ機器が数種類導入されていた時期があった。もう随分と昔の話である。10年以上も前のことである。

 その中にプリアンプQUAD 44とパワーアンプQUAD 405-Uのペアがあった。どちらも一般的なオーディオ機器よりも一回り小さいサイズで、非常に合理的で優れたデザインを有していた。

 そのサイズ感とデザインは、これぞ英国製と思えるものであった。パワーアンプであるQUAD 405-Uはフロントパネルのほとんどがヒートシンクで占められている。この斬新なデザインはモダンでスタイリッシュなものである。

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 そのQUAD 405-Uが10数年ぶりに我が家のリスニングルームに戻ってきた。といっても再度購入したというわけではない。

 実は現在Marantz Model2が購入から7年以上の年月が経過したので、レストアするために一時的に旅立っているのである。

 そのレストアが完了するまでの間、「音無し生活」を余儀なくされるため、チューバホーンさんからQUAD 405-Uを一時的にお借りしているのである。

 このQUAD 405-Uは以前チューバホーンさんのリスニングルームでレギュラーメンバーとして活躍していたが、現在は「補欠」としてベンチを温めていたのである。

 わが家で「代打」として久々に登場したQUAD 405-U。GTラックに収まったその姿は「シンプル イズ ベスト」を体現している。

 さてその音の質感であるが、私の頭の中に真っ先に浮かんだキーワードは「楷書」であった。楷書の特徴は一点一画を続けずに、筆を離して丁寧に書くことである。草書や行書のように点画を省略したり字形を崩したりしないので、草書や行書に比べて分かりやすい。

 QUAD 405-Uの音の質感はそういった「楷書」の特徴と相通じる要素を感じさせるものであった。「となると、Marantz Model2は『草書』か・・・」とも感じたのである。

 オーディオ機器の音の質感はその見た目との共通性を感じることが多いが、QUAD 405-Uもその例から漏れることはなかった。

 QUAD 405-Uの造形はまさに「楷書」である。きりりとして、すっきりとして、シンプルで、モダンである。

 QUAD 405-Uのフロントパネルを見ていると、その造形の共通性からBMWのキドニーグリルを連想させる。どちらも実にモダンな意匠である。

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