2021/7/3

5602:シロ  

 METRONOME TECHNOLOGIE T2i Signature、Primare 928 System、AVALON Opus Ceramiqueという興味深く、とても珍しいと思われるオーディオシステムでの試聴が始まった。

 METRONOME TECHNOLOGIE T2i Signatureはトップローディング方式である、手動で前後にスライドする蓋を開けて、サビーヌ・ドゥヴィエルのソプラノによるオペラのアリアを集めた「ミラージュ(蜃気楼)」をセットした。

 3曲目の歌劇「ラクメ」の「若いインド娘はどこへ行く」を選曲した。そして、7分半ほどの時間、その音に耳を傾けた。

 声の表情はそれなりに豊かだが、全体にはソフトというかやや眠たいイメージの音であった。「あれっ・・・こんな感じなのか・・・」とその第一印象は良くなかった。

 「もしかしてアンプの電源を入れてから時間がそれほど経過していないのかもしれない・・・」という気がした。

 同じCDからもう1曲選択した。選んだのは、同じく歌劇「ラクメ」から「おいで、マリカ・・・ジャスミンとバラの厚く群れ咲くアーチ」であった。

 先ほどよりも声のリアリティが高まってきたように感じられた。その印象は、落ち着きがあり、癖の少ないニュートラルなものである。

 続いてセットされたCDは、アレクサンドル・タローのピアノ演奏による小品集である。選曲したのはクロード・ドビュッシーの「月の光」。

 フランス作品を演奏させたら右に出るものはいないと言われるアレクサンドル・タローの演奏は、煌びやかでかつ幻想的である。

 Primare 928は本調子になるまで時間がかかるタイプのようだ。メインの電源は切ることなくスタンバイ機能を使って常に通電しておくことを前提としているのであろう。

 切れの良さが少しづつアップしてきた。と言っても基調はアナログ的なふくよかさを感じさせるサウンドである。触れたら指先が切れるような切れの良さはない。現代のハイエンドオーディオのサウンドとは根本的なところで異なっているといってもいいかもしれない。

 その後4枚のCDをMETRONOME TECHNOLOGIE T2i Signatureのスライドする蓋を開け締めしながら取り換えていき、聴いた。

 試聴した時間は1時間と少し。試聴が進むにつれてその印象は向上してきた。特別に心を惹かれるというサウンドではなかったが、そのデザイン性の高さは孤高の高さであった。

 「もしかしたら、電源を入れてから2,3日しないと本領を発揮しないアンプなのかもしれない。あるいは、AVALON Opus Ceramiqueとの相性が良くなかったのかもしれない・・・」そんなことを思いながら、スタッフの方に礼を言って、その瀟洒な部屋を辞した。

 Primare 928 Systemは中古市場で見かけることはほとんどない。きわめてレアなコレクターアイテムである。

 オーディオマニアには、コレクターもいる。所有し眺める・・・稀に聴く。その存在がレアであり、デザイン性が優れているとその満足感は高い。

 「まさにコレクターアイテムだな・・・」最寄駅から電車に乗って西に向かった。座れたのでスマホを操作した。「Primare 928」と入力して検索すると、カラーがホワイトのものの画像が見つかった。「白もあるんだ・・・」と心惹かれた。

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