2021/7/24

5623:無音  

 先月、ハンコックさんのお宅でのOFF会で、Wilson AudioのWATTとPUPPYを分離してそれぞれ別々のパワーアンプで駆動した際、最も印象の良かったバランスにおいて、試しにPUPPYだけを鳴らしてみた。

 すると全く音は聴こえなかった。ユニットに耳を近づけてみても「無音」であった。しかし、WATTと一緒に鳴らすとその影響ははっきりと感じられた。

 今日の午後、GRFさんのリスニングルームでも同様な体験をした。PSDの特注サプウーファーは、ハンコックさんのお宅のPUPPY同様SD05で駆動されているが、それ単体で鳴らしてみても全く音が聴こえない。

 しかし、 German PhysiksのトロバドールとPSDのサブウーファーにより非常に複雑に組み合わされたスピーカーシステム全体で聴くと、後方に設置されたサブウーファーは、何かしら「魔法の粉」のようなものをスピーカーシステム全体の音に振りかけるのである。

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 広大な広さを有するGRFさんのリスニングリスルームのリスニングポイントに置かれた3人掛けソファに腰掛けた時に視界に収まる風景は、前回お邪魔した時と大きく変わっていた。

 前回はPSDのサブウーファーの上にトロバドール80が乗ったスピーカーシステムが1ペアあるというノーマルでシンプルなシステムであったが、その後メインスピーカーから見て斜め後方のコーナーに置かれているTANNOY GRFの上にトロバドール40が1ベア追加された。

 これによりもともと広大なエアボリュームを活かした広々とした後方展開音場が後方にいくに従ってせり上がっていくような空間表現になり、より響きが豊かで空間の高さが出るようになった。

 そして、メインスピーカーの後方には、ユニットの口径が一回り大きくなり、それに従ってサイズアップされたPSDのサプウーファーが1ベア加わった。

 この1ペアの新たなサブウーファーがもたらす「魔法の粉」により、サウンドはよりリアルな方向に推し進められ、実際のコンサートホールの音の質感にぐっと近づいていく。

 この「ホップ」「ステップ」「ジャンプ」といった三段活用のような進化の過程をマーラーの交響曲第4番の第2楽章を、セッティングをその進化の過程に合わせて変更していって3回聴くことにより、確認した。

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 この複雑に進化したスピーカーシステム。さすがのGRFさんも調整には数ケ月の時間を要したようである。

 進化の過程での「ジャンプ」にあたる新たなサブウーファーは、それ単体で聴く限り人間の耳には「無音」でしかない。

 しかし、無音である超低域エリアには、何かが潜んでいるようである。その何かは、音の基盤となる大切な情報なのであろうか・・・

 その「何か」は、スピーカーシステム全体の位相が合っていることや、メインシステムとのバランスがしっかりと取れていることなど幾つかの条件が揃うと、目に見えない「魔法の粉」を噴出して、システム全体の音に「魔法」をかけるようである。

 「リアルなコンサートホールの音をリスニングルームに再現する」というテーマを追求し続けてきたGRFさんにとって、このスピーカーシステムの進化の過程は、必然的なものであったのかもしれない。

 この第3世代進化系システムが完成したのが今年の初めの頃であった。しかし、「至福の時間」は実はそれほど長くは続かなかった。

 その後アナログオーディオの分野において、全く革新的な技術との邂逅がもたらされた結果、新たなそして大きな変革が、この広大な広さのリスニングルームにもたらされたのである。

2021/7/23

5622:獺祭  

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 D-150モアは「幻の巨鳥」と呼ばれていた。1996年のFMファンの誌面に載ったその写真を見ると、小柄であった長岡鉄男氏とほぼ同じ背丈がある。

 初めてその巨鳥を目にしたのは、学生時代から「方舟」に頻繁に出入りしていたSさんのリスニングルームであった。その音の印象は、「幻の巨鳥」と呼ばれるにふさわしく、威厳に満ちたものであった。

 しかし、その巨大な鳥は飛び去った。といってもその所在をSさんのリスニングルーム背後のストックコーナーに移しただけではあるが・・・

 巨大な怪鳥が飛び去った跡にできた大きな空間には、新たな怪鳥が飛来してきていた。その怪鳥の名前はYG Acoustics ANAT Referenceである。Professionalが製品名の後に付く3段重ね構成の仕様である。こちらもD-150モアと同様に高身長である。

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 このANATは、最近のYG Acousticsのユニットとネットワークにバージョンアップされているので、その性能は現行製品であるSonjaと同等なレベルである。

 送り出しはDCS VIVALDIのフルラインナップとESOTERICのP-0。プリアンプはG Ride Audioの特注品。パワーアンプは泣く子も黙るであろうClasse AudioのOMEGA MONOである。

 素晴らしくある意味恐ろしくもあるウルトラハイエンドのオーディオ装置の音をいただく前に、Sさんのリスニングルームでの流儀である「前菜」をいただくことに・・・

 「CP抜群!」を目指すサブシステムから2曲を聴かせていただいた。サブシステムの要となるスピーカーはKEFのQ100であった。

 実に鳴りっぷりの良いスピーカーである。バランスもとても良い。そして「CP抜群!」である。Sさんの師であった長岡鉄男氏はオーディオ機器を評価するうえでCPということをとても重視されていた。

 「前菜」をさっと平らげて、メインデッシュの登場である。私が持参したCDからまずは1曲聴かせていただいた。RENAUD CAPUCONのヴァイオリンによるKORNGOLDのヴァイオリン協奏曲から第1楽章である。

 「あら〜格が違う・・・!」という当たり前と言えば当たり前の心情がふつふつと沸き上がった。「確かにCP抜群は嬉しいが、やはり限界がある・・・ウルトラハイエンドシステムの音はやはりウルトラハイレベルであった。

 といっても触れると指先が切れて血が出る系の音では全くない。その外観からすると超精密サイボーグ的な音が繰り出されるのかと思っていたのであるが、実に自然で滑らかな質感である。

 覆いかぶさってくるような威圧感のない音は耳に心地よく、それでいてオーディオ的な快感度も高い。音の佇まいに品位がある。その見た目とはかなり裏腹と思える音の質感に少なからず驚いた。

 その後さまざまなCDを聴かせていただいた。そのなかでも一番このシステムとの相性が良いと思われたのが、Jane Monheitの若かりし頃の曲であった。

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 20代の頃、彼女はこのジャケット写真のように実に魅惑的な容姿と声をしていた。彼女の現在の写真を見ると、二回り以上太ってしまい、輝いていた頃の面影はなくなってしまった。

 もちろん、YG ACOUSTICSのANATがその音で描いて見せるJane Monheitは、スレンダーでスタイルが良く、若々しくセクシーである。

 Sさんは「D-150モアがキンキンに冷えた生ビールだとしたら、ANATは高級な純米酒って感じでしょうか・・・」と話されていたが、「確かにそうだ・・・この音の質感は『獺祭』の味わいにも似ている・・・」と思った。

2021/7/22

5621:迂回路  

 柳沢峠でゆったりした時間をすごした後、帰路につくことになった。青梅街道は奥多摩湖の峰谷橋付近でのがけ崩れにより通行止めになっているようである。

 下っていって通行止めが解除されていないようなら、深山橋を渡って奥多摩周遊道路へ迂回する必要がある。ということは風張峠を越えるということである。

 そうならないことを祈りながら下っていった。下りでは重力を味方につけてハイスピードで走った。

 柳沢峠を走るコースは距離が長くハードなロングライドコースである。ただし、柳沢峠まで上り切ると帰りは下りが続き上り返しはほとんどない。

 それが唯一心の拠り所であるが、奥多摩周遊道路への迂回路で帰ることになると、その心の拠り所が足元から崩れ去ることになる。

 長い距離を下っていった。やがて奥多摩湖が見え始めた。深山橋の交差点では警察車両が停まっていた。そして奥多摩周遊道路へ迂回するようにアナウンスしていた。

 覚悟していたが、やはり通行止めは解除されていなかった。深山橋を渡るために交差点を右折した。さらにもう一つ橋を渡って奥多摩周遊道路に入った。

 「こうなったらしょうがない・・・とりあえずやり過ごすしかない・・・」を心を決めて、先へ進んだ。

 しかし、脚の余力も心のテンションも底をついた状態であったので「とりあえず負荷をできるだけ下げて走ろう・・・」と決めた。

 そして、130ワットほどの平均パワーで、淡々と走り始めた。「このくらい低い負荷ならどうにかやり過ごせるであろう・・・」と思いながら奥多摩周遊道路を走った。

 風張峠は長い。ゆっくりと走るとその長さはさらに際立つ。「長いな・・・本当に・・・」そんなことを思っていると、脚の余力、心のテンションの次にもう一つ問題が生じ始めた。

 ガソリンの残量を示すメーターの針が左に振り切れていたのである。いわゆる「ハンガーノック」である。

 走り続けるためのエネルギー源が枯渇し始めた。「まずい・・・ハンガーノックになりかけている・・・」130ワットよりもさらに負荷を下げた。そしてグダグダになりながら風張峠の頂上に辿り着いた。

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 風張峠の頂上で一息入れてから「都民の森」へ向かった。何はともあれエネルギー源を胃袋に入れたかった。

 「都民の森」について「売店 とちの実」へ向かった。しかし、無情にも「閉店しま〜す・・・」とおばさんがちょうど告げていた。思わず「カレーパンありませんか・・・」と尋ねた。すると「終わりました・・・」との返答が・・・そして「閉店ガラガラ・・・」とばかりに店のシャッターが閉められた。

 その様子を見かねてリーダーが、もう一人ハンガーノックになりかけていたメンバーと私におにぎりを1個譲ってくれた。二人は仲良くそのおにぎりを半分づつ食べた。

 「あとは下りだけだ・・・」と少し心を軽くしながら下り始めた。「橘橋」の交差点の手前まではいつも通りであったが、「橘橋」の交差点の手前から車の渋滞が始まり、その後檜原街道は延々と車の渋滞の列が連なっていたのである。

 その脇をすり抜けたり、物理的に通り抜けられない時は歩道を走ったりと、スピードはノロノロで、ストレスばかりが蓄積する感じであった。

 途中「戸倉」の交差点にあるセブンイレブンに立ち寄った。ここで補給食を摂った。ガソリンの残量示すメーターは右側を指すようになった。

 コンビニ休憩を終えてさらに渋滞の脇を抜けていった。武蔵五日市駅が近づいてくるとようやく渋滞が解消された。睦橋通りに入ると普段通りの流れとなった。

 過酷なロングライドの終盤では、テンションが妙に高くなることがある。疲れすぎて脳内に大量のアドレナリンが排出されるからであろう。

 睦橋通りの途中からトレインのペースが随分と速くなった。そのハイペースはしばし続いた。その流れを受けて、私が先頭を引く番になった時もアドレナリンの命ずるままにハイペースで走った。

 「疲労の上に疲労を重ね塗る感じだな・・・」とは思いつつも、アドレナリンの誘惑に抗しきれなかった。

 「百石橋」まで走って「東大和組」の2台はトレインから切り離された。まっすぐに北に向かい、新青梅街道の手前で同行メンバーとも別れて、最後の行程を走り切った。自宅に帰り着いたのは夜の8時であった。サイコンに記録された走行距離は187kmであった。

2021/7/21

5620:暗雲  

 「たばやま 道の駅」を後にして、柳沢峠を目指して走り始めた。 国道411号は東京都区間では「青梅街道」、山梨県区間では「大菩薩ライン」と呼ばれる。その同じ道であるが名前が「大菩薩ライン」に変わった道を走り続けた。

 丹波山トンネル、かたばなトンネル、大常木トンネルを抜けて、4つ目のトンネルとなる一之瀬高橋トンネルを潜り抜けたところで一旦止まった。

 ここから先の10kmほどはフリー走行区間になる。追い込んで走る場合には200〜210ワットほどの出力でこの先を走り、ゴール前ではヘロヘロになる。

 今日は負荷を2割ほど下げて160〜170ワット程の出力で走る予定であった。「これくらいの出力であったら、余力を持って走れるであろう・・・」と思っていたのである。

 今日は先行スタート組に入れてもらった。私を含め5名のメンバーが先行スタートした。サイコンの「10秒平均パワー」の数値が160〜170になるように調整しながら淡々と走っていった。

 道は広く走りやすい。斜度がとても厳しいというわけではなので、負荷を抑え気味に走る分には、「これならヘロヘロにはならなくて済みそうだ・・・」と多少の余裕を持ちながら、距離と標高を獲得していった。

 しかし、余裕があったのは前半だけであった。残り距離が少なくなってくるに従って、脚がひどく重くなってきた。

 残り距離が3kmを切ったあたりからは、完全に余裕がなくなった。「あれ・・・こんなはずではなかったけど・・・脚が回らない・・・」と、余力が尽きた状態で柳沢峠の終盤を走った。

 そして結局負荷を抑えていたのにヘロヘロになりながら、柳沢峠の頂上に到着した。「柳沢峠茶屋」の東屋の脇にロードバイクを立てかけて、スマホで写真を撮った。

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 天気は良かったが、ちょうど富士山が見える辺りには雲が出ていて、その姿を見ることはできなかった。

 ここで、コーラやソフトクリームを「柳沢峠茶屋」で購入して、疲れ切った体を少し癒した。「抑えめに走ったのになんでこんなに疲れるんだろう・・・やはりかなりスタミナが落ちているのかも・・・」そんなことをぼんやりと思った。

 しばしまったりとした時間を過ごしていると、とある情報がメンバーからもたらされた。「奥多摩湖付近で大規模な土砂崩れが起きて通行止めになっている・・・」との情報であった。

 私もスマホで確認してみた。すると「峰谷橋」の近くで土砂崩れが起きたとの情報が得られた。「通行止めはしばらくは解除されないであろうから、大きく迂回することになる・・・」「峰谷橋の手前を右折して風張峠を越えて檜原村に抜ける必要がありそうだ・・・」そんな会話がメンバー間で交わされた。

2021/7/20

5619:峰谷橋  

 岩蔵街道を「今井馬場崎」の交差点まで走り、左折した。青梅方面へ向かう広い道を進んでいくと、やがて道はJR青梅線に沿って走るようになる。

 JR青梅線の踏切を渡るとしばらく商店街の中を通る。商店街が尽きると周囲の風景は穏やかなものに変わってくる。

 上り基調の道を進んでいって、最初の休憩ポイントであるセブンイレブンに立ち寄った。ここで補給食を摂った。

 空は青空が広がっていて陽光を遮るものはない。これからさらに気温が上がりそうな感じであった。

 今日のロングは暑さとの戦いでもある。熱中症にならないように水分補給はこまめに行ってきた。補給食にはサンドイッチを選択した。

 コンビニ休憩後、リスタートして奥多摩湖を目指した。「将門」の交差点で左折して奥多摩湖に達するまでに幾つもあるトンネルの最初のトンネルである「城山トンネル」に入った。

 トンネルの中は涼しい。普段はトンネルの中を走るのは視界が悪くなるので楽しいものではないが、今日に限ってはこの涼しい空気が天然のクーラーのように感じられて嬉しかった。

 その後幾つかのトンネルを抜けていった。奥多摩湖が目的地のロングでは高速バトルが発生するが、今日は柳沢峠まで向かうので、温存モードで走っていった。

 奥多摩湖を堰き止めている小河内ダムに到着した。湖畔には東京オリンピックのマスコットのモミュメントが新たに設置されていた。

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 今週の金曜日から東京オリンピックが開催される。無観客など異例づくめのオリンピックであるが、どうにか大きな感染拡大を招くことなく終了してほしいものである。

 湖畔でしばし休息したのち、奥多摩湖の第二駐車場に向かいトイレ休憩をした。第三日曜日には「旧車」が多数ここに集まる。駐車場に入り切れない「旧車」が路上に停まっていた。

 トイレ休憩を済ませて、次なる休憩ポイントである「たばやま 道の駅」を目指すことになった。

 私は明日ワクチンの接種の予定が入っていたので、体的にきつそうなら奥多摩湖で引き返そうかと思っていたが、ここまでは無理のないペースで走ってきていたので、「柳沢峠も無理のないペースで走れば、どうにか大丈夫かな・・・」と思い、柳沢峠まで行くことに決めた。

 しかし、帰路では思いがけないことが起こり、「もしも、あの時奥多摩湖で引き返す決断をしていたら・・・」と少し後悔したことは事実である。

 9両編成のトレインは奥多摩湖に沿って続く気持ちのいい道を走った。奥多摩湖の湖面はエメラルドグリーンに輝いていた。

 赤い橋脚が特徴的な「峰谷橋」が見えてきた。緑の中に映える赤である。しかし、この後、この峰谷橋の少し手前の道で大規模な土砂崩れが発生するのであるが、我々が通過した際には、それらしい兆候は全く感じられなかった。

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 「たばやま 道の駅」までは上り基調の道を進む。暑さはより厳しくなってきていた。体力は流れる汗とともに急速に奪われていく感じであった。

 ようやく「たばやま 道の駅」に到着した。一人のメンバーのリアタイヤがスローパンクしていたようなので、ここで修理をした。補給食を摂り、冷たい飲み物で喉を潤した。

 「たばやま 道の駅」から柳沢峠までは約17kmである。7kmほどは隊列キープで走り、トンネルを抜けた先で一息入れて、その先はフリー走行になる。今日はフリー走行エリアでも無理をせず、負荷を抑えて走る予定であった。

2021/7/19

5618:真夏日  

 梅雨が明けた。そして本格的な夏が始まった。今日の天気予報は晴れ。予想最高気温は32度であった。

 第三日曜日は普段のロングよりも長めの距離を走る。この暑さのなか長い距離を走るということは、相当に疲労する可能性が高い。

 実は明日の月曜日は、新型コロナウィルスのワクチンの1回目の接種の予定が入っていた。別に前日にスポーツをしてはいけないと決まりはないはずであるが、あまり疲労困憊するのもどうかなと思っていた。

 今年も昨年同様、チームでのロングライドは中断期間が長く、実走の累計時間は例年よりもかなり少ない。そのためロングライドに対するスタミナは不足気味であった。

 「もしもしんどいようなら途中まで一緒に行って、単独で引き返すという選択肢もあるし、とりあえず参加しよう・・・」そんなことを考えながら、朝の7時にロードバイクに跨って自宅を後にした。

 走り出した時間帯においてはまだ気温はそれほど高くはなかったが、空はすでに夏空であり、この後ぐんぐんと気温が上がりそうな気配であった。

 集合場所であるバイクルプラザまでゆっくりと走っていったが、着いた時にはすでに汗が流れていた。

 熱中症の危険度は高い。「屋外での激しいスポーツは控えてください・・・」と注意を受けるレベルであろう。

 水分補給をしっかりとする必要があるので、普段ボトルは1個であるが、今日は2個のボトルをボトルホルダーに入れてきた。

 今日の参加者は9名であった。そのロードバイクの内訳はORBEAが5台に、COLNAGOとLOOKが2台づつであった。

 今日の目的地は「柳沢峠」に決まった。奥多摩湖経由で行くことになる。「奥多摩湖に着いたら引き返すが最後まで行くか決めよう・・・」と思いながら、皆と一緒にスタートした。

 多摩湖サイクリングロードを東から西に抜けていき、「武蔵大和駅西」の交差点からは青梅街道を走った。

 青梅街道を淡々と西へ走った。瑞穂町に達して岩蔵街道に向かう交差点を右折した。岩蔵街道は周囲が開けていて、畑などもある。長閑な景色のなかを走った。

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2021/7/18

5617:猫  

 我が家のリスニングルームに来たばかりの頃は「借りてきた猫」状態であったQUAD 405-Uであるが、時間の経過ともに徐々に新しい環境に馴染んできたようである。

 チューバホーンさんのお宅ではここ最近はベンチを温める存在であったため、その体内に電流を流すこと自体が久々であった。最初のうちはまだ筋肉がほぐれていないような感があった。

 しかし、我が家のリスニングルームに「代打」としてではあるが登場してしばしばその体内に電流を流しているうちに、血流の流れもスムースになってきたような感が出てきた。

 この405-Uは外観は紛れもないQUAD 405-Uであるが、その内部は隅々までcatbossさんの手が入っているとのことで、ほとんどのパーツがオリジナルのものからより高性能なものに取り換えられているようである。

 つまり「羊の皮をかぶった狼」的な存在ということになる。「借りてきた猫」が徐々に新しい環境に慣れて、リビングルームに置かれたソファの上でもくつろぐようになったと思ったら、月夜の晩には「狼」に豹変するのかもしれない。

 405-Uは寝起きが悪いアンプである。少なくとも電源投入から1時間以上経過しないとその本領を発揮しない。

 電源投入後それほど時間が経過していないうちは、「やや端正な音」という印象で推移する。ぜい肉のないスリムな感じの締まった音で、やや乾いた空気感を感じる。

 それが1時間以上の時間が経過してくると、フラットではあるがウェットな質感が音に加わってきて、リビングルームに置かれたソファでくつろぐ猫のような柔らかさが加わってくる。

 さらに時間が経過してくるとそこに気品が加わる。オーケストラを聴いてもその躯体の小ささが信じられないくらいに緻密な質感で表現する。

 「ほうほう・・・満月の夜でなくても、2時間ほどの暖機運転を経ると、この改造型405-Uは『狼』に変身する能力を有しているようである。

 フルレストアのため我が家のリスニングルームを離れているMarantz Model2であるが、順調にいけば今月末には戻ってくるはず。しかし、まだ連絡は来ていない。

 「もしかしたら手こずっているのかも・・・」と少し危惧しているのであるが、当面の間は、時間の経過とともに「借りてきた猫」→「リビングルームでくつろぐ猫」→「羊の皮を被った狼」と徐々に変化する改造型QUAD 405-Uがあるので、寂しい思いはしないで済みそうである。

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2021/7/17

5616:浮き沈み  

 昼食休憩のためクラブハウスに戻り、2階にあるレストランに向かった。メニューの中から選んだのは「タイ風グリーンカレー」であった。

 ここの経営はシャトレーゼが行っている。そのため、取り放題のデザートコーナーがある。シャトレーゼ製のケーキや和菓子などがデザートコーナーにいくつも並んでいる。その中から好きなものを好きなだけ選べるのである。

 ついついこういう時は欲張ってしまうものである。三つも選んで皿に入れた。それを自分のテーブルまで運んだ食べた。どれも合格点をあげることのできる味わいである。しかし、少し食べ過ぎである。

 後半はOUTコースである。「前半のINコースと同じくらいのスコアで回れればいいかな・・・」と思いながら、1番ホールのティーグランドでティーショットを放った。

 ティーショットはまずまずであったが、そのあとがいけなかった。2打目はボールの頭を叩いてしまいチョロであった。さらに3打目も当たりが悪くグリーンに届かなかった。

 そしてアプローチ。ボールはカップの手前3メートルほどで止まった。ここから2パットでダブルボギー発進となった。

 2番のショートホールはボギーでこなしたが、3番はトラブルとなった。3番は314ヤードの距離のないミドルホール。

 距離がないが「罠」があった。右も左もOBゾーンが控えていた。特に右は狭い。右に曲げてしまうとOBになる可能性が高い。

 やや左を向いて打ったティーショットは、その右へ飛んだ。さらに右にスライスしていき、OBゾーンに吸い込まれていった。このホールはトリプルボギーであった。

 さらに4番ホールではセカンドショットを左に引っかけてしまって、これもOBとなった。2ホール連続でのOBで、このホールもトリプルボギーとなった。

 「これは50を超えるな・・・」と少々諦めモードになった。しかし、ゴルフは不思議とリズムが急に変わることがある。

 501ヤードのロングホールである5番でパーをとると、6番のショートでもパー、さらに334ヤードのミドルホールである7番でもパーを奪った。

 なんと3連続パーである。「こんなこともあるのがゴルフである・・・2ホール連続でのOBで後半のOUTコースは撃沈したかと思ったけど・・・どうにか浮上できた・・・」そんなことを思った。

 8番のロングと9番のミドルはボギーでやり過ごし、後半のOUTコースも前半と同じ「47」で回った。トータルで「94」。

 スコアは可もなく不可もなくといったところに収まったが、今日のゴルフは山あり谷ありという感じであった。

 激しい雷雨による約1時間の中断。再開後は夏空の下でのゴルフとなった。後半に回ったOUTコースでは、2連続OBの後での3連続パーといった感じで浮き沈みの激しいゴルフとなった。「これがゴルフかな・・・」そんなことを思いながら帰路についた。
 
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2021/7/16

5615:雷鳴  

 スタートして5ホール目となるINコースの14番のティーグランドに達したとき、雷鳴が響いた。風が吹き始め雨もその風に乗って運ばれてきた。

 「まずいですね・・・ざっと来るかもしれません・・・」と一緒にラウンドしている人と話した。ティーグランドに立った。ここはショーホールである。手にはアイアンクラブを握っていた。

 アドレスに入った時、上空で雷が一瞬光った。ボールを放って、そのボールがグリーンの左手前に転がった頃合いに、「ゴロゴロ・・・」と雷鳴が鳴った。

 「近くなってきている・・・」そう感じながら乗用カートに乗ってグリーン方向に向かっている時であった、いきなり強い雨が降り始めた。

 「ついに来たか・・・」と思っていると、さらに2度ほど雷鳴が続いた。雨はその立て続けの雷鳴に煽られたかのようにさらに激しさを増した。

 するとゴルフ場には「雷雲が近づいています。プレーを中断してください・・・」とのアナウンスが流れた。乗用カートに乗ったまま、雷雲が過ぎ去るのを待つことになった。

 今日は今年4回目のゴルフのラウンドの予定が入っていた。場所は東京国際ゴルフ倶楽部である。昨日確認した天気予報はそれほど悪いものではなかった。天気予報は曇りであり、降水確率も30%であった。

 雷鳴が響くまでは天気予報通りの天気であった。空には灰色の雲が広がっていたが、すぐに雨が降りそうな感じはなかった。

 中断するまでの4ホールは、ダブルボギー、ボギー、パー、ボギーときていて、ボギーペースであった。「まずまずかな・・・」と感じていた。

 中断して30分ほどは雨、風、雷が激しく、「これはもう無理かな・・・」と内心思っていたが、やがて雨の勢いは弱まってきた。

 降り始めて50分ほどで雨が止んだ。雷鳴も響かなくなった。雨が止んで少しするとプレー再開のアナウンスがゴルフ場に流れた。

 雨が止むと上空には青空が広がり、太陽も顔を出した。先ほどまでの激しい雨が信じられないほどに明るい空となった。

 さっきまで激しく泣いていた幼児が何かをきっかけにけろっと笑い始めるかのような豹変ぶりであった。

 14番ホールの続きを始めた。このホールをボギーで終えて、次のホールへ向かった。天気が良くなるとかなり暑く感じられるようになった。

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 空の様相は「夏空」そのものである。「これも天気予報とは随分と違う空模様だな・・・」と思いながら、INコースの残り4ホールをこなした。

 残り4ホールではミスショットが二つのホールで出てしまし、ダブルボギーを二つ献上してしまった。結局「47」というスコアで前半を終了した。

2021/7/15

5614:おまけ  

 正丸峠は風の通り道になっている。全員が上り終えてから、恒例の記念撮影を峠の道標の前に集まって済ませた時、風がすっと抜けていって涼しく感じた。

 奥村茶屋で「正丸丼」を食するというオプションも考えられたが、午後は雷雨の可能性があるので、あまりゆっくりはできない。そのオプションはまた今度という感じで帰路につくことになった。

 正丸峠を下り、山伏峠の上り返しを走ってから、山伏峠を名郷まで下っていった。帰路にはミニバトルポイントがあるので、脚を極力温存したかった。

 下り基調の道を進んでいくと、青梅市成木方面へ向かう道との交差点に辿り着いた。ここを右折した。その交差点のすぐ先から「小沢峠」の上りが始まる。

 名栗から成木に抜ける小沢峠の上りは2kmほどであり短めである。斜度はまずまずしっかりとしている。メインのヒルクライムを既に走っているので、脚に余力のない状態でのヒルクライムになる。

 「短めだから少し負荷を上げて・・・」と240ワットから250ワット程の出力を維持しながら、淡々と上っていった。

 小沢峠のゴールは小沢トンネルの手前である。最後までほぼイーブンペースで走り切った。トンネルの入口の手前でロードバイクを降りて、乱れた呼吸を整えた。

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 小休止ののち小沢トンネルを抜けた。トンネルの中は涼しい。涼しい空気を中を走っていって、その先の道を快調に飛ばした。

 先頭を引いていたメンバーがハイペースで走っていたので、そのすぐ背後にぴったりとくっついて空気抵抗を極力減らした。

 すると予想外のコース変更が・・・先頭を引いていたメンバーが東京バーディクラブに向かう道との交差点を右折したのである。

 右折するとその先は、東京バーディクラブの入り口に向かう急峻な坂である。「えっ・・・聞いてないよ・・・」という感じであっけにとられながらもついていき、チーム内で「バーディ坂」と呼ばれている坂を上り始めた。

 距離は短いが斜度が結構えぐい。その厳しい斜度のために出力が必然的に上がっていく。「あとは笹仁田峠だけと思っていたのに・・・」と不意にもたらされた「おまけ」に半笑いになりながら、どうにか走り切った。

 「これで本当に後は『笹仁田峠』だけだ・・・」と、乱れた呼吸を整えながら走っていった。笹仁田峠の手前で先頭交代をして、私が先頭を引く番となった。

 笹仁田峠までは極力脚を温存したいので、ゆっくりとしたペースで走っていって、笹仁田峠の緩やかな上りに入ってから一気にペースを上げた。

 笹仁田峠の高速バトルに参戦したのは私を含めて3名であった。中盤でペースを上げて前に出た2名のメンバーの後ろについて空気抵抗を減少させながら最後のスプリントポイントに入った。1名が早めのスパートで前に出た。

 私はその離れていく背中を少し見送ってから、ダンシングに切り替えてやや遅れてスパートした。笹仁田峠の頂上の手前でどうにか先行したメンバーに追いついてゴール・・・これで全てのヒルクライムを終えた。

 峠の向こう側に惰性で下っていき、下り切ったところにあるファミリーマートで昼食休憩をした。空には太陽が顔を出していた。気温は相当上がり、30度を優に超えたようである。

 「冷やしたぬきうどん」を昼食として選択して、店の前の日陰部分に腰かけて胃袋に納めていった。雷雨は午後3時以降にその確率が高まるようで、家に帰りつくまではその心配はなさそうであった。

 昼食休憩を終えて、今日のロングライドの終盤を走った。トラブルなしでこなして午後1時半には自宅に帰りついた。

 久しぶりの実走であり、高温・多湿のなかでの長時間ライドであった。そして、4つのヒルクライムポイントでは負荷を上げて走った。疲労度はかなり高く、リカバリーまでの時間はかなり長くなりそうであった。



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