2020/11/22
5374:LUPO GTI
フォルクスワーゲンのもっとも小さなモデル・・・現在は「up!」である。その「up!」には、スポーツグレードであるGTIが存在する。
「up!」は、エントリーモデルらしくポップなデザインを纏っている。コンパクトなサイズを活かして街中を軽快に走り回るのに最適なモデルであるが、ATのミッションに欠点があった。しかし、GTIではミッションが6速MTになるので、その欠点からはフリーな存在である。
一昔前、フォルクスワーゲンのエントリークラスを担っていたモデルは「LUPO」であった。1991年に登場したLUPOは、惜しまれながら2005年には生産が終了となった。
そのLUPOにもGTIグレードが存在した。そのLUPO GTIは贅を尽くした車であった。アルミ素材を多用して軽量化し、ヘッドライトはバイキセノン方式を標準採用するなど、まさに「小さな高級車」であった。
フェルディナント・ピエヒ氏が率いていたその当時のフォルクスワーゲンには、まだ純粋な「夢」があったのである。

「up! GTI」と「LUPO GTI」は、似ているところもあるが、当然違いも大きい。サイズや担うべき役割は似てはいるが、その乗り味やキャラクターは結構違うのである。
「なんだか・・・『up! GTI』と『LUPO GTI』との違いに似ているな・・・どちらが優れているかという単純な優劣ではなく、聴く者の好みや選択されるディスクによって評価が分かれるはず・・・」
私はチューバホーンさんのリスニングルームにおいて、2台のDACを聴き比べながら、2台のフォルクスワーゲンのエントリーモデルを頭に思い浮かべていた。
現在、チューバホーンさんのリスニングルームには2台のDACがラックに収まっている。2台とも製作者はOさんである。
1台はDSD変換モデルで、もう1台はPCM変換モデルである。外観はほぼ同じ。DSD変換DACのほうが若干背が高い。
どちらもDACチップを使用しないディスクリート回路を採用している。そのため製作には多大な労力を要するようである。
さてこの両者・・・どっちが「up!GTI」でどっちが「LUPO GTI」かというと、私の個人的な感想で言わせてもらえば、DSD変換DACが「up!GTI」でPCM変換DACが「LUPO GTI」である。
均整の取れたバランスという点においては「up!GTI」が優れ、きれの良さやエネルギー感においては「LIPO GTI」が勝っている。
一言ではまとめられないほどに微妙な要素を含んでいるが、そこを無視して一気に単純化するならば、この2台のDACの差は「キレかバランスか・・・」という一言に集約されているような気がした。
様々なCDで聴き比べを行った。「こっちはDSDですね・・・ニュアンスが細かく出ます」「これは圧倒的にPCMですね・・・訴求力が違う・・・」と、聴くディスクによって評価が変わるのが不思議であった。
私が持参したラモーのアリア集のCDにおいては、音楽の訴求力という点においてはPCMに軍配があがるが、実際にホールで聴いた場合の聴こえに近いという意味合いにおいてはDSDのほうがリアリティーがある気がした。
自宅のガレージにもしも「up!GTI」と「LUPO GTI」が並んでいたならば、きっと楽しいはずである。同じように、PCMとDSDという変換方式の異なる2台の「O-DAC」が自宅のリスニングルームにあれば、楽しいはずである。チューバホーンさんはその楽しみを今現在十二分に堪能されているようであった。
「up!」は、エントリーモデルらしくポップなデザインを纏っている。コンパクトなサイズを活かして街中を軽快に走り回るのに最適なモデルであるが、ATのミッションに欠点があった。しかし、GTIではミッションが6速MTになるので、その欠点からはフリーな存在である。
一昔前、フォルクスワーゲンのエントリークラスを担っていたモデルは「LUPO」であった。1991年に登場したLUPOは、惜しまれながら2005年には生産が終了となった。
そのLUPOにもGTIグレードが存在した。そのLUPO GTIは贅を尽くした車であった。アルミ素材を多用して軽量化し、ヘッドライトはバイキセノン方式を標準採用するなど、まさに「小さな高級車」であった。
フェルディナント・ピエヒ氏が率いていたその当時のフォルクスワーゲンには、まだ純粋な「夢」があったのである。

「up! GTI」と「LUPO GTI」は、似ているところもあるが、当然違いも大きい。サイズや担うべき役割は似てはいるが、その乗り味やキャラクターは結構違うのである。
「なんだか・・・『up! GTI』と『LUPO GTI』との違いに似ているな・・・どちらが優れているかという単純な優劣ではなく、聴く者の好みや選択されるディスクによって評価が分かれるはず・・・」
私はチューバホーンさんのリスニングルームにおいて、2台のDACを聴き比べながら、2台のフォルクスワーゲンのエントリーモデルを頭に思い浮かべていた。
現在、チューバホーンさんのリスニングルームには2台のDACがラックに収まっている。2台とも製作者はOさんである。
1台はDSD変換モデルで、もう1台はPCM変換モデルである。外観はほぼ同じ。DSD変換DACのほうが若干背が高い。
どちらもDACチップを使用しないディスクリート回路を採用している。そのため製作には多大な労力を要するようである。
さてこの両者・・・どっちが「up!GTI」でどっちが「LUPO GTI」かというと、私の個人的な感想で言わせてもらえば、DSD変換DACが「up!GTI」でPCM変換DACが「LUPO GTI」である。
均整の取れたバランスという点においては「up!GTI」が優れ、きれの良さやエネルギー感においては「LIPO GTI」が勝っている。
一言ではまとめられないほどに微妙な要素を含んでいるが、そこを無視して一気に単純化するならば、この2台のDACの差は「キレかバランスか・・・」という一言に集約されているような気がした。
様々なCDで聴き比べを行った。「こっちはDSDですね・・・ニュアンスが細かく出ます」「これは圧倒的にPCMですね・・・訴求力が違う・・・」と、聴くディスクによって評価が変わるのが不思議であった。
私が持参したラモーのアリア集のCDにおいては、音楽の訴求力という点においてはPCMに軍配があがるが、実際にホールで聴いた場合の聴こえに近いという意味合いにおいてはDSDのほうがリアリティーがある気がした。
自宅のガレージにもしも「up!GTI」と「LUPO GTI」が並んでいたならば、きっと楽しいはずである。同じように、PCMとDSDという変換方式の異なる2台の「O-DAC」が自宅のリスニングルームにあれば、楽しいはずである。チューバホーンさんはその楽しみを今現在十二分に堪能されているようであった。
