2020/11/7

5359:共通ジャケット  

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 彼女はクラシックを全く聴かない。なので、中身を見せてもちんぷんかんぷんである。Melodiyaの10インチレコードは、クラシックを聴く人でもほとんど興味を抱くことはない分野のレコードでもある。

 「これ・・・レコードジャケットといえるほどのものではないんだけど、普通レコードジャケットって厚手の紙で、演奏者やタイトルや曲目なんかが印刷されているのが普通だけど、これは共通ジャケットと呼んでいるんだけど、単なるレコードを入れる袋でしかない。紙質も悪くぺらぺらで、演奏者や演奏曲は一切印刷されていない。」

 「まだソ連だった時代のレコードなんだ・・・演奏者や演奏曲が印刷されたジャケットは別にあって、そちらはオプション扱いで高い。普通の人は共通ジャケットのぺらぺらの紙袋でレコードを買っていく。」

 「最初は、この共通ジャケットについて、『これだから、ソ連は崩壊したのか・・・共産主義の終焉はこの紙ジャケットに示唆されていたのであろうか・・・』とも、思ったりしだけど、共通ジャケットも見慣れてくると、なんだか良い・・・と思うようになってきてね・・・いくつもデザインのパターンはあるんだけど、結構どれも目に馴染むというか・・・これもそれの一つなんだけど・・・」

 私は昨日新宿で購入して鞄に入ったままになっていた2枚のMelodiyaの10インチレコードのうち1枚のものの共通ジャケットを彼女に見せてみた。

 「そうなんですか・・・レコードジャケットというよりも内袋に近い感じですね・・・紙質も確かに良くないですね・・・でもこういう感じ私は好きです・・・なんというか、1960年代のまったり感が出てますよね・・・芸術性というかデザインセンスもいいんじゃないでしょうか・・・」

 「そう・・・そう思う・・・実はもう1枚あってね・・・こっちはもっと古い時代のものだと思うんだけど・・・」と私は言って、もう1枚一緒に購入した10インチレコードを彼女に見せた。

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 「こっちも、なんだかポップですね・・・このMの造形がポップアートみたいです・・・キース・ヘリングみたい・・・」と彼女は笑った。

 どうやら、普通の人が見ると「これがレコードジャケット・・・?」とあきれるようなMelodiyaの共通ジャケットであるが、「ゆみちゃん」には比較的好評なようであった。



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