2020/11/6

5358:卓上ランプ  

 カウンターに置かれた珈琲を飲みながら、しばし「ゆみちゃん」との会話を続けていた。「この店ではWEB会議の時暗くない・・・?」と話を向けると、「そうなんです・・・WEB会議の時は自分の部屋でします。ここは照明が暗いですからね・・・」と答えていた。

 喫茶店「Mimizuku」の照明は暗めである。白熱灯を使った照明器具が所々に設置されている。その色からするとLEDは使っていないようであった。

 以前女主人は「電球色のLEDを使ってみたけど、色合いが薄くて、結局使わなくなりました。値段も高いしね・・・やっぱり頻繁に切れても普通の白熱灯が良いですね・・・暖かみがあって・・・」と話していた。

 11月に入り、日が随分と短くなってきた。4時を過ぎると周囲は薄暗くなっていく。周囲の色合いが変わっていくにしたがって、店内の白熱灯のオレンジ色が目立ってくるようになる。

 「私の部屋は普段は蛍光灯ですけど、音楽を聴くときには蛍光灯を消して、サイドテーブルの上の白熱灯の小さなスタンドだけの明かりにしたりします・・・そうするとなんだか雰囲気が出るんですよね・・・でも、ねむたくなっちゃいますけどね・・・」彼女はそう話して微笑んだ。

 周囲が暗くなってきて、そこに白熱灯の卓上スタンドのみの明かりが灯る。オーディオ機器のパイロットランプが小さな存在感を示すなか、レコードやミュージックテープを聴く・・・そういった風景を思い浮かべた。

 「この前、素敵な卓上ランプを買ったんです・・・ちょっと待ってくださいね・・・画像撮ってあるんです・・・」と彼女は自分のiPhoneを操作した。

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 「これってフィンランド製なんです・・・一目で気に入ってしまって・・・」彼女のiPhoneの画面には、実にシンプルな形状の卓上ランプが映っていた。

 彼女のデザインに関するセンスはかなり良いものがある。デザインに関する仕事をしているわけではないようであるが、持って生まれたセンスなのかもしれない。

 「そういえば、このレコードジャケット、どう思う・・・まあ、レコードジャケットというほどではないけど・・・」私は昨日新宿で購入してバッグに入れたままになっていたMelodiyaの10インチレコードを取り出した。



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