2020/9/30

5319:暗雲  

 計測開始ラインを通過してから負荷を上げた。それとともに心拍数も上がっていった。スバルラインの料金所をやり過ごす頃合いには、心拍数は170に達した。

 「Mt.富士ヒルクライムの本番前に一度戸外を走った方が良いかな・・・」とは思っていたのであるが、天候不順な状況が続いていたので、結局走ることはなかった。

 4月19日に和田峠まで走ったのを最後に「実走」はしていなかった。4ケ月以上Zwiftを活用したバーチャルライドで過ごしてきていた。Zwiftはスマートトレーナーを使っていたので、その間サイコンは活躍することなく引出しに仕舞われたままであった。

 パワーメーターとサイコンの連携が上手くいかなくなっているようで、サイコンにはパワーが表示されない。事前に「実走」していれば、その不具合が判明して対応できたのかもしれないが、本番当日ではいかんともしがたい。

 そこで今日は心拍数を指標としてペースを作っていくしかなかった。「170〜173」ぐらいの範囲をできるだけ保とう決めて、序盤を走っていった。

 雨は降り続いていたが、徐々にその勢いは弱まっていった。5km地点を通過する頃には、ほとんど止んでいた。

 雨が止んだのは良かったのであるが、5km地点を通過した時のタイムが悪かった。20分の目標タイムに遅れること1分、21分ほどのタイムであった。

 それを見て、「あれ、だいぶ遅いな・・・」と少し焦った。心拍数はずっと170〜174ほどで推移していた。

 「負荷はそれなりにかかっているはず・・・脚力が相当落ちているのであろうか・・・」心拍数は心肺機能が落ちていると、高めの数値であっても出ているパワーが低い場合がある。

 今年は例年とは全く違う状況での参加となった。昨年に比べて調子は悪いのかもしれない。「パワーの数値が確認できないのは大きいな・・・」そんなことを思いながら、次の10km地点を目指した。

 次の5kmは斜度は緩む。18分ほどで走りたいところであった。今日の目標タイムは1時間27分であった。昨年よりも4分遅いタイムである。2kgの「重り」を背負っているのであるから、4分はタイムが落ちるであろうとの予測であった。

 しかし、脚力が昨年よりも落ちているとさらに悪いタイムになる可能性が高い。5km地点を通過した段階で、「1時間30分も難しいかもしれない・・・」と危惧した。

 斜度が緩むエリアではフロントギアをアウターに入れて、クランクを回し続けた。心拍数も170を切ることがないように気を付けながらペースを作っていった。

 10Km地点通過でのタイムは41分半を少し超えていた。ここまでですでに「予定」よりも3分半以上遅れている。これでは1時間30分を超えてしまう。

 「今日はダメか・・・1時間半も難しそうだ・・・」と少し心の糸が切れかけた。それでも「どうにか、あきらめずに走ろう・・・」と気分を持ち直して、15km地点へ向けてクランクを回し続けた。

 脚には疲労成分の濃度がかなり高くなってきた。気持ちを強く保たないと脚が緩んでしまう。そうすると心拍数が下がる。170を切るとダンシングに切り替えて、ぺースを上げた。

 ヒルクライムレースは精神状態が結構大きく影響する。「今日はいけるぞ・・・!」と思うか「今日は難しいな・・・」と思うかで脚の周りが変わってきてしまうのである。

 今日は10kmを通過した時点でそのタイムを確認して、ついつい「今日はダメか・・・」という気分が支配的になってしまった。その暗雲を振り払おうと苦戦しながら走った。 

2020/9/29

5318:三重苦  

 ガーミンのサイコンにパワーが表示されないのには、少々焦った。パワーメーターを導入したのはもう何年も前のことになる。それ以来「パワーメーター依存症」になってしまい、走行中常にパワー表示を見ながら走る癖がついてしまった。

 今日のMt.富士ヒルクライムでも、「10kmまでは230ワットの平均出力で走り、疲労度が上がってくる後半もどうにか粘ってトータルでの平均パワーを220ワットに近い数値にまとめたい・・・」と思っていた。

 昨年のMt.富士ヒルクライムにおける平均パワーは218ワットであった。できればそれと同じくらいの数値をマークしたいと思っていたのである。2kgほどになるリュックを背負っているので平均パワーが同じでもタイムは落ちるであろうが、平均パワーが昨年とほぼ同じであれば合格と言っていいであろう。

 サイコンの設定を何度かいじってみたが、残念ながらパワー表示の機能は復活しなかった。パワーメーターの充電はしっかりとしてきたので充電切れではないはず。

 充電状況を確かめるための小さなスイッチを押すと青の表示であり、充電には問題がないようではあった。

 残念ながら今日はパワー表示に頼らずに走ることになった。「心拍数を頼りに今日はペースを作っていこう・・・」と思った。昨年の平均心拍数は168であった。「では、170を下回らないように負荷を調整して走ろう・・・」と気持ちを切り替えた。

 時刻が9時になったので、スタート地点である「富士北麓公園駐車場」に向った。スタート前にトイレを済ませた。

 スタートゲートに向かう前に検温コーナーがあった。撮影するだけで検温ができるカメラの前で止まった。

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 「大丈夫です・・・」とスタッフの方が確認してから、少し歩いていくとスタートゲートがある。グループごとの一斉スタートではないので、空いていた。

 ロードバイクに跨ってスタートゲートを潜っていった。ほぼそれと同時に雨粒がぱらぱらと落ちてきた。

 「あれ、降ってきた・・・」あまりのタイミングの悪さにテンションが下がった。最初はぱらぱらであったが、雨はすぐに強くなってきて本降りになった。

 計測開始地点まではスタートゲートから1.3kmほどある。ゆっくり目のペースで走っていった。本降りになった雨のため道路には水が溜まり始めていた。

 サイクルウェアも背中のリュックもずぶ濡れになっていった。まだ体が暖まっていないので肌寒く感じた。「これでは下りが辛いものになりそうだ・・・」という思いがよぎった。

 計測開始地点が近づいてきた。「スタート直後の本降り」「パワーが表示されない」「リュックを背負ってのヒルクライム」・・・三重苦を受け止めながら、計測開始地点を通過した。

 いつものように計測開始ラインを通過した瞬間にサイコンのスタートボタンを押した。タイムがカウントされ始めた。

2020/9/28

5317:ヒルクライムレース  

 目覚まし時計は5時半にセットされていた。アラームが鳴る10分前の5時20分に目が覚めた。アラームが鳴らないようにアラームスイッチを解除して、ベットから這い出た。

 6時には車に乗り込む予定でいたので、身支度をてきぱきとこなした。朝食を摂り、歯を磨き、顔を洗って、髭を剃った。

 ロードバイクなどは既に昨晩車の荷室に積み込んでおいた。ヘルメットやサイクルシューズも同様であった。

 サイクルウェアに着替えて、防寒着などか入ったリュックを持って車に乗り込めば、準備完了である。

 今日は防寒着などが入ったリュックは自分で背負って走らないといけない。できれば重くしたくはないが、天気が微妙である。雨に降られると下りは寒さで震えることになる。ある程度しっかりした防寒着を準備しておかないと辛い目に会う。

 冬用の厚手のジャージに冬用のグローブ、レッグカバーにネックウォーマー、それにウインドブレーカー。

 それらをリュックに入れた。ゴール後に摂る補給食にはお握りを2個・・・「日高昆布」と「ツナマヨ」を選択。

 ヒルクライムレース本番はチューブラタイヤを使用するので、パンクした場合の予備タイヤやタイヤレバー、携帯エアボンプもリュックに入れた。

 それらが詰まったリュックを片手で持ってみると結構重い。2kgぐらいはありそうである。いつもはスマホもリュックに入れて上まで運んでもらっていたが、今回はサイクルウェアのポケットに入れる。

 試しにスマホの重さを量ってみた。約200gであった。「XPERIAって重いのかな・・・」少し不満であった。

 リュックなどを手に車に乗り込んだのは、6時5分であった。ナビには既に目的地である「船津公園墓地」がセットされていた。到着予定時刻は7時55分であった。

 私のスタート時間は9時〜9時25分である。着いてから1時間以上の時間があるので、アップも十分できるであろう。

 先週末が四連休であったので、今日は渋滞はないであろうと予想していた。中央道は、渋滞もほとんどなく車はスムースに流れていた。

 河口湖インターで高速を降りて、ナビの指示通りに「船津公園墓地」を目指した。そこの駐車場が今回指定された駐車場であった。

 インターから10分ほどでその駐車場に到着した。スタート地点である富士北麓公園駐車場にも近く、利便性は良さそうであった。

 駐車場はほ満車状態であった。私のスタート時間は遅めであり、早い時間帯の参加者はもう既にスタートしていた。

 ロードバイクを車から降ろし支度を整えた。空には灰色の雲がかかり、どんよりとしていた。雨が降りそうで降らないという風情であった。「どうにかもってくれ・・・」心の中で祈った。

 ロードバイクで実走するのは4月19日以来である。4ケ月以上実際に戸外を走っていなかった。Zwiftを利用したバーチャルライドだけであったのである。

 ロードバイクにまたがってアップをするために走り始めた。最初はなんだか慣れなかった。少しばかり恐る恐る走っていたのである。

 「大丈夫かな・・・あまりにも長い間実際に走っていなかったからな・・・」少し不安がよぎった。

 さらにもう1つの不安材料がもたらされた。「あれ、パワーが表示されていない・・・」ガーミンのサイコンのパワー表示の区分のところに何も表示されていなかったのである。

2020/9/27

5316:本番前日  

 残念ながら明日27日(日)の天気予報は、あまり良いものではない。「昨年同様、雨に降られるかもしれないな・・・上っている時はまだいいけど、濡れると下りが相当辛いものになるはず・・・」と、少々気分は重めである。

 コロナウィルスの影響により延期されて開催されることとなったMt.富士ヒルクライムの本番が明日27日に行われるのである。

 感染防止のためにいつもとは運営方法が随分と変更された。前日受付ではなく、計測チップやゼッケンなどは事前に郵送で送られてきた。なので、当日も受付というものがない。

 スタートは、30分間隔に区切られグループごとに、その時間帯の中であればいつでも各自の判断でスタートできることになっている。

 私は少し遅めの9:00〜9:30に間にスタートするグループをエントリーの時に選択した。スタートは「富士北麓公園駐車場」からのスタートで、計測開始地点まで1.3kmほど走ってから、タイム計測が開始されることは、いつも通りである。

 そして、今回は手荷物預かりがない。従来は下山時に着用する防寒着やゴール後に口にする補給食、パンク修理用の予備タイヤや空気入れなどの道具が入ったサドルバッグ、さらにはスマホもリュックに入れて預け、ゴール地点まで運んでもらっていたが、今回はそれら全てを入れたリュックを自分で背負い走らないといけない。重量増が大きく響くヒルクライムレースにおいては無視できないほどの影響を参加者に与えるであろう。

 天気は微妙である。当日は朝早く起きて自分の車で2時間程走らないといけない。さらに、それなりの重さになるリュックを背負っての走行・・・といった具合に、タイムに関しては期待できない要素が多いレースになる。

 さらに、今年はコロナ禍の影響でチームでの参加ではなく、単独での参加である。また、チームのロングライドも4月以降は中止となっていて、その間Zwiftでのバーチャルライドのみという状況である。相当な期間、実際に屋外を走っていないのである。

 こういった状況であるので、今回は自己ベストを狙いにいくというよりは「参加することに意義がある」という大会になるであろう。

 どうにか雨だけは降らないでほしいものである。雨に降られた昨年の下りでは歯の根が合わないほどに寒さにがたがたと震えながら下っていった。

 2年続けての「がたがた下山」は避けたいところであるが、こればかりは、運を天に任せるしか方法はないようである。

2020/9/26

5315:ヘビーデューティー  

 MINIには一度乗せてもらったことがある。顧問先の会社の社長の車がMINIの3ドアハッチバックであった。グレードはCOOPER Sであった。

 その助手席にしばし乗せてもらったのであるが、かなりがっしりとした凝縮感のある乗り味であった。

 丸いボタンではないトルグスチッチ形状のエンジンスタートスイッチを下に軽く押し込んだ。2.OLのディーゼルエンジンはやおら目覚めた。

 最近のディーゼルエンジンは音や振動においてかなりしつけが良くなってきているが、この2.0LのBMW製ディーゼルエンジンは、しっかりとディーゼルエンジンであることを主張するエンジンであった。

 ブレーキペダルから右足を離し、アクセルペダルに移した。ゆっくりと進みだし、ディーラーの駐車場から新青梅街道に出た。

 ステアリングの操舵感はやや重めであり、現代の車の「軽く・・・より軽く・・・」といった流れとは一線を画する味付けであった。これは個人的には好印象である。

 「足回りの設定はやや硬めか・・・」MINIらしいい凝縮感はCROSSOVERでも感じられた。その裏返しとしてゆったりとしたラグジュアリー感は薄めである。「意外と硬派だな・・・」という印象を持った。

 おそらく、「COOPER SD」という比較的スポーティーな位置づけのグレードであるので、サスペンションの設定もスポーティーな味付けにチューンされているのであろう。下のグレードであればもう少し印象が違うのかもしれない。

 ドライブモードは三つのうちから選択できる。デフォルトはバランス感の良い「MID」で、他に燃費重視の「GREEN」とよりスポーティーな設定である「SPORT」が選べる。
 
 「GREEN」も「SPORT」もそれぞれ試してみたが、デフォルトである「MID」が一番バランスが良かった。これで十二分であると思われた。

 エンジンの存在感や重めの操舵感、硬めの足回りなど、エクステリアのお洒落で都会的なキャラクターとは違い、結構なヘビーデューティーな味わいであるのが興味深いところであった。

 2リッター4気筒ディーゼルターボは、クリーンディーゼルである。アクセルの踏み加減にはリニアに反応し、低い回転域からディーゼルターボらしく力強いトルクが湧き上がる。パワーに不足を感じることはまずないであろう。

 ただし、エンジン音に関してはがさついた質感がやはり耳につく。慣れてしまえば、気にならなくなるのかもしれないが、もう少し遮音にコストをかけるべきのような気がした。

 4日間、200km程の距離を、MINI CROSSOVER COOPER SD ALL4で走った。エクステリアもインテリアもお洒落でかわいい。しかし、乗り味は結構ヘビーデューティな味わいであり、「男気」といった言葉が思わず頭に浮かぶような車であった。

2020/9/25

5314:CROSSOVER  

 BMW 523i Touringは納車から丸4年が経過した。来年の9月には2回目の車検となる。走行距離は80,000kmほどである。

 法定点検のためにディーラーに持っていったのは3日ほど前のことであった。その間、代車として借り受けたのは、MINI CROSSOVERである。

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 CROSSOVERはMINIのSUVモデルである。その謳い文句は「街乗りからアウトドアまで。MINIのオールラウンドSUV。​パワフルな4輪駆動により、道を選ばない自由な走りを実現。​MINI史上最大サイズで、使い方も幅広く。」というものである。

 「COOPER SD ALL4」という上級モデルであった。「SD」の「D」はエンジンがディーゼルであることを示している。「ALL4」は四輪駆動であることを示している。

 サイズ的にはコンパクトSUVといったサイズ感である。取り回しに苦労することはないであろう。色はホワイトとブラックのツートンカラーでMINIとしては比較的シックないでたちである。

 エクステリアの印象は、SUVであってもMINIらしさを全面に押し出していて、遠目でもMINIであることが分かる。このキャラクターの強さが受けているのであろう。MINIは日本での販売状況が好調なようである。

 2枚ほどの書類にサインをして、代車であるMINI CROSSOVERに乗り込んだ。インテリアはエクステリア以上にMINIの世界観に溢れかえっていた。

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 大きな円、中くらいの円、そして小さな円が泡のように広がっていて、それぞれに配置されていた。

 最新の車は液晶表示によるバーチャルコックピットが流行りであるが、MINIはアナログな感覚で貫かれている。

 そこに多少の古さを感じるが、MINIの一貫した主張というか、意匠に対する拘りというものを感じるところである。

 しかし、次の世代のMINIは、おそらくフルモデルチェンジするごとにデジタル表示に変わっていくのであろう。

2020/9/24

5313:逃げ  

 残りは3周となった。1周だけチームメンバーとともに協力して周回タイムを狙ったが、残念ながら9分台のタイムは出なかった。

 その時脚を結構使ったので、「ゴール前スプリントはパスして、凱旋門前スプリントに的を絞ってチャレンジしよう・・・」と決めた。

 「まとめる」機能が働いているので、皆がゴール前スプリントでもがいている時に、クランクを軽めに回していても、前を行くメンバーと距離が大きく離れることはない。

 ゴール前スプリントを終えて皆が脚を緩める頃合いから、パワーを増していき先頭へ出ようとした。

 ゴール前スプリントと凱旋門前スプリントとはそれほど離れていない。早めに準備するにこしたことはないのである。

 どうやら、凱旋門前スプリントに的を絞っていたメンバーがもう一人いた。先頭ポジションを狙って2台のロードバイクは並走するように走った。

 スマホの画面に表示されるワット数も上がっていった。250ワットほどの出力でポジション争いをしながらしばらく走っていくと、計測開始ラインが見えてきた。

 計測開始ラインは道路上に光る断線として表示されている。それを確認して一気に「もがき状態」に入った。

 回せるだけクランクをハイペースで回した。2台のロードバイクは熾烈なスプリント合戦を繰り広げゴールを示すアーチの下を潜り抜けていった。

 アーチを潜り抜けて脚を止めた。しばし惰性で走りながら乱れた呼吸を落ちつかせた。ほんの一瞬であるが最大パワーは600ワットほど出る。

 ツール・ド・フランスのゴール前のスプリントではどのくらいのワット数が出ているのであろうか・・・きっと1,000ワットは裕に超える位のパワーが出ているのであろう。

 今年のツール・ド・フランスの締めくくりとなるシャンゼリゼ通りのゴール前スプリントを征したのは、サム・ベネットであった。マイヨヴェールを着用しての勝利は相当に嬉しかったようで、ゴール後に何度も喜びの雄たけびを上げていたのが印象的であった。

 凱旋門前に達した頃には呼吸も少し戻りつつあった。残りは2周である。「次の周回もゴール前スプリントはパスして凱旋門前スプリントで勝負しよう・・・」と思いながら、凱旋門の周りをくるっと回っていった。

 ゴール前スプリントは流してやり過ごし、再びポジション取りのために出力を上げていった。コースは直線である。スピードを上げていき、計測開始ラインを目指した。

 そして緑色の断線ラインを確認してから一気にもがいた。そしてゴールであるアーチの下を潜り抜けていった。

 いよいよ最後の1周となった。「ゴール目スプリントの手前でもしかしたらMEET UPのゴールになるかもしれませんが、凱旋門まで走ってから終了しましょう・・・」とリーダーから指示があった。

 「次はゴール前スプリントにチャレンジするか・・・」と思いながら走っていき、ルーブル前のアンダーパスを潜っていった。

 するとMEET UPの際に設定した距離がきたようで半透明のゴールラインが見えた。ここから先は「まとめる」機能がなくなる。

 さらにMEET UPが終了しため、スマホ画面の右側に表示される近くを走るライダーの名前から同じMEET UPに所属していることを示すグリーンの表示がなくなった。

 この瞬間逃げを打ったメンバーがいたのであるが、私は気付かなかった。「まとめる」機能がないと、逃げに対する反応が遅れるとあっという間に差が開いてしまう。

 気付いた時には時すでに遅しであった。ゴール前スプリントと凱旋門前スプリントは、争う対象となるライバルがはるか前にいってしまっている状態での走行となってしまった。

 なんだかんだで、今日のバーチャルチームライドは終了した。凱旋門の近くで止まった。スマホの画面上のアバターは「カチャッ・・・」と音をさせて、左足のクリートをペダルから取り外した。

2020/9/23

5312:計測タイム  

 もがくと疲れる。前半は5回もがいた。休憩時間になって「疲れたな・・・」と重い体を引きづるようにして1階に降りていった。

 補給食を摂って、しばし体を休ませた。後半はシャンゼリゼ通りの周回コースを4周ほどする予定であった。

 休憩を終えて2階に上がり再びLOOK 785 HUEZ RSに跨った。ZOOMの画面に全員が揃ったところでリスタートした。

 リスタートしてから「1周、協力してタイム計測にチェレンジしませんか・・・?」という提案がリーダーからあった。

 1周6.6kmの周回コースは毎周計測タイムが表示される。これまではスプリントポイントのみに注目していて、その周回タイムはほとんどチェックしていなかった。

 「チームメンバーで協力して先頭交替しながら、1周のみ頑張ってみましょう・・・」ということになった。

 コンコルド広場を大きく回るエリアを過ぎてアンダーパスを潜り抜けた。ゴール前スプリントはもがかずに速めのペースで駆け抜けていった。

 計測が開始された。6.6Kmのこの周回コースを9分台で走り抜けたいところであった。ハイペースでクランクを回し続けながら、先頭を順次交替した。

 「まとめる」機能が働いているので、単純に出力がスピードに反映されないところはあるが、高速巡航で凱旋門を回ってシャンゼリゼ通りを逆方向に走った。

 私も2度先頭を引いた。コンコルド広場にまで達してその周囲を曲っていき、再び進行方向を変えた。アンダーバスを潜りラストスパート。

 残念ながら9分台のタイムはでなかった。10分台のタイムであった。残りは3周となった。どちらかのスプリントポイントのみでもがいて、それ以外のエリアでは脚を休ませる「通常走行」にもどる。

 今日、何度目かとなる凱旋門の周回路を走り抜けていった。実際の凱旋門は見たことはないが、一度くらいは実際の凱旋門を見てみたいと思った。

 凱旋門を回ってシャンゼリゼ通りを逆方向に走っていった。こちら側にはスプリントポイントがないので、のんびりと走った。

2020/9/22

5311:周回コース  

 スタート時間の10秒前になると、電子音のカウントダウンが始まる。その音が10回すると、スタート開始である。

 アバター達は固定式ローラー台から解き放たれて走り始めた。今回もスタート時のトラブルはなく、皆無事にスタートできた。

 今日は、シャンゼリゼ通りの周回コースを走る。多少のアップダウンはあるがほぼフラットなコースである。

 「ツール・ド・フランス」では、最終日にこの周回コースを走る。この周回コースは、石畳が敷かれたシャンゼリゼ通り、凱旋門の外周路、ルーヴル前のアンダーパスなどを含んでいて、景色を楽しみながら走れるコースである。

 実際の「ツール・ド・フランス」では、この周回コースに入ると、それまでの凱旋パレードモードから本気モードに切り替わり、50〜53km/hの平均スピードを刻んで周回を重ねていく。

 スタートしてしばらくするとコンコルド広場を回り180度回転して方向を逆に変えた。アンダーパスを通り過ぎると、ゴール前スプリントに向けた位置取り合戦が始まる。
 
 まだ脚の筋肉のウォームアップが完了していない状態であったが、先頭に近いポジションにいるためにはそれなりの出力が要求される。

 そして、「そろそろ計測開始ラインがあるはず・・・」と思って、クランクを回すペースを相当上げたが、スマホの小さな画面には計測が開始された様子がない。

 「なんか変だな・・・」と思いはがら、半もがき状態でスプリントのゴールを示すアーチの下を潜った。

 周回コースの途中からスタートしたため、最初はゴール前スプリントは設定されていなかったようである。「それ、早く言ってよ・・・」との呟きが心の中で漏れた。

 「では気を取り直して、次の凱旋門前スプリントで勝負するか・・・」と思い直して、備えた。位置取りのためにパワーを上げていった。

 凱旋門前スプリントは通常通り計測が始まった。計測ラインを越えると同時にフルスロットル状態である。10秒ほどもがいてアーチを潜った。

 その後は、周回ごとに1回、どちらかのスプリントポイントでもがき、もう一つの方はパスした。休憩までに5回もがいた。

 チーム内でのローカルルールでは、計測タイムではなく単純に先頭でアーチを潜り抜けたものが、スプリント賞をゲットできることになっている。

 そのため、計測開始前から位置取り合戦が始まる。先頭に近い位置で計測開始ラインを越えないと、勝つのは難しいのである。

 5回もがくと相当に疲弊した。「後半は全部パスするかな・・・」と弱気になってもくる。「5分から10分ほど休憩しましょう・・・」とのリーダーの指示により、凱旋門のすぐ近くで止まって、ロードバイクを降りた。

 クーラーはスタートしてしばらくしてからつけた。扇風機も回っているが、汗が流れた。体からの発熱量は疲労度とともに高めであった。

2020/9/21

5310:シャンゼリゼ  

 「ツール・ド・フランス」に関連して継続されていた、バーチャルチームライドにおける「フランス週間」の締めくくりとして選択されたのは、「ツール・ド・フランス」でもゴールとなるシャンゼリゼ通りの周回コースであった。

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 コース名は「Champs-Élysées」。一周6.6kmで34m上る周回コースである。「MEET UP」として設置された距離は55kmであるので、約8周走る予定である。

 「ツール・ド・フランス」は、前日のタイムトライアルにおいてツールの歴史に残るであろう大逆転劇でポカチャルが総合優勝を事実上決めた。

 最終日である今日はその凱旋パレードとしての性格も有するが、シャンゼリゼ通りに入ってからは、各チームのスプリンターたちの晴れ舞台ともなる。

 「最後のスプリントを征するのは誰か・・・」全世界から注目が集まるので、スプリンターたちは、俄然燃えるはずである。

 バーチャルチームライドにおいては、この周回コースに設定されている二つのスプリントポイントにおいて、スプリント合戦が巻き起こる。

 周回コースを8周するということは、8×2で16回のスプリントポイントを通り過ぎるわけであるが、私の体力では全部もがくのはきつい。

 1周1回ほどのもがきにしないと、脚が持たない。瞬間的にではあるが500ワットを超えるパワーを出すことになるので、もがいた後はかなり疲弊する。

 スタート時間はいつものように8時半である。今日も15分前からセッティングを始めた。先週おかしかったマイクの機能がどうか、気になるところであった。

 Zwiftはいつものようにすんなりと立ち上がり、スタート地点にスタンバイできた。続いてノートパソコンでZOOMを立ち上げた。

 ミーティングに参加する前に、イヤホンとマイクをテストした。イヤホンは問題なかった。続いてマイクのテスト。

 マイクの設定がおかしかったようで先週はマイク機能が失われていたが、設定を変えるとマイク機能が復活した。「良かった・・・これでコミュニケーションが取れる・・・」とほっとした。

 「ミーティングに参加」をクリックして、メンバーに挨拶を済ませた。今日のバーチャルチームライドの参加者は7名であった。

 夏は去り、完全に秋の気候になっていた。朝のうちはとても涼しかった。しかし、走り出して1,2回もがくと体は熱を大量に発するようになる。扇風機の電源を入れて、エアコンのリモコンは手の届く位置に置いておいた。



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