2020/8/16

5274:静粛性  

 「お待たせしました・・・試乗車の用意ができました・・・」と、従前E350を乗っていた時にお世話になった営業マンが告げた。

 「想像以上に良いですよ・・・きっと驚かれると思います・・・」と、その営業マンは話しながら、試乗車に案内してくれた。

 EQCの全体のシルエットはベースとなったGLCとほぼ同じである。しかし、かなり大胆なフロントマスクの造形により、受ける印象は随分と異なる。

 写真で見た時には「ちょっとやり過ぎなんじゃないかな・・・」と感じたフロンマスクであるが、実車を見ると「どこかしらゆるキャラ的で、これはこれで良いのかも・・・」と思えた。

 早速、そのEQCのドライバーズシートに収まった。インテリアは最近のメルセデスらしく2枚の液晶パネルが繋がって一体化したシンプルかつ斬新な横長の液晶パネルが存在感を強く主張するモデンな意匠でまとまられている。

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 走り始めて感じるのは、その静粛性の高さである。内燃エンジンがないのであるから、エンジン音がしないのは当然であるが、それだけではない高いレベルの静粛性である。

 エンジン音がしなければ、路面からのロードノイズなどが逆に気になったりするはずであるが、そのロードノイズを徹底して削減する対策が入念に施されているようである。

 路面からのロードノイズや風切り音などが、様々な対策により遮蔽されいるので、必然的に車内の静粛性は、いままでに経験したことのないレベルである。

 「本当に凄く静かですね・・・」と思わずつぶやいた。「私も最初乗った時には驚きました。Sクラスよりも静かです。」と助手席の営業マンも頷いていた。

 静かさも異様なレベルであるが、765Nmを発生させる電気モーターのトルクはやはり普通ではなかった。素早くどこからでもこの2トンを超える重い車体をぐいぐいと引っ張ることができる。

 乗り心地は、いわゆるメルセデスライドと呼ばれる盤石なフラット感を感じさせるものではある。

 しかし、以前私が乗っていたE350と比べると、より滑らかで柔らかい質感を感じた。車体重量が2.5トンにも及ぶその重さが、じわっと粘る滑らかな乗り心地に貢献しているのであろうか・・・

 SUVタイプの車体は重心が高い。その重心の高さからか、左右の揺れが路面状況の悪いエリアでは感じられたが、全体としては上質で滑らかな乗り心地を提供してくれた。

 試乗時間は約30分。デイーラーの駐車場に戻り、形式的に見積書やカタログをもらった。見積書に記載された価格はやはり現実的なものではなかったが、十二分に「未来」を感じさせてくれる車であった。特に驚くべきはその静粛性である。

 「価格とインフラ整備、そして充電時間の問題は、いずれ解決されていくであろう・・・そうなると内燃エンジンを搭載した車は、やがて少数派になる・・・」そう感じた。そして、そういう時代が来るのはそれほど遠いことではないような気がした。



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