2020/8/7

5265:CUB  

 Wilson AudioのCUBは1997年の発売であるから、すでに20年以上前のモデルである。発売当時は「音の切れが抜群に良くスピード感に溢れている。」と評されたが、現代のスピーカーと比べるとその年月の経過具合から、それほどのハイスピード感はないと感じられるのかもしれない。

 そのサイズは比較的コンパクトである。サイズはW243×H564×D340である。正面から見ると幅がそれほどないので特に威圧感はないが、奥行きが想像以上あり、横から見ると思った以上に存在感がある。

 ユニットは15cmウーファーが2個搭載されていて、その二つのウーファーが2.5cm逆チタンドーム型トゥイーターを真ん中にして上下から挟む「バーチカルツイン方式」となっている。

 バーチカルツイン方式(仮想同軸方式)は、音像・音場を忠実に表現することができるとされている。

 CUBにはサウンドアンカー製の専用スタンドが用意されている。奥行きが一般的なスピーカーに比べてあるので、専用のスタンドは必須と思われる。

 CUBの外観上で特徴的なことは、深い奥行き、バーチカルツイン方式のユニット配置以外にももう一つある。

 それは、スピーカーの背後に回ると、ウーファー・ドライヴ・ユニットが外にとびだしていることである。おそらくスピーカーボックス内部での共振をさけるためと思われるが、その見た目はメカニカルな精巧さを醸し出いている。

スピーカーのエンクロージャーはピアノブラックで仕上がられているのでとても綺麗である。しかし、ピアノのような鏡面仕上げはその取扱いを注意しないといけない。わずかこすり傷でも目立ってしまうのである。

 CUBを実際に聴いたのはそれほど昔のことではない。数年前に国立市にお住いのグールドさんのお宅でのことであった。

 専用スタンドにセットされたCUBを駆動するのは全てKRELL製のオーディオ機器である。2台のCUBの後方にセンターラック方式でセットされた3段ラックの一番上には、KRELL CD-DSPが設置されていた。CD-DSPはKRELL初の一体型CDプレーヤーである。

 中段には同じくKRELLのプリアンプKSL-2が置かれていた。薄型のプリアンプでその色合いはCDプレーヤーであるCD-DSPと同じ渋いグレーであった。

 そして最下段には、パワーアンプのKRELL KSA-150が設置されていた。その外観は無骨で威圧的とも言える容姿をしていた。

 おそらくこれらのKRELLの機器も1990年代の製品と思われる。この時代のアメリカンハイエンド機器は独特なキレの良さがある。

 今日は久しぶりにグールドさんのリスニングルームを訪れた。長かった梅雨も明けて、気温は真夏を思わせるものであった。



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