2020/8/31

5289:乗鞍ヒルクライム  

 今日、8月30日は新型コロナウィルスの蔓延という事態がなければ、乗鞍ヒルクライムの本番が行われるはずであった。

 天気は素晴らしく良かった。乗鞍岳もきっと良い天気であったであろう。天気が良いと乗鞍岳の頂上付近の景色は実に素晴らしいものである。

 乗鞍ヒルクライムの本番が行われる日であったからというわけではないのではあるが、今日のバーチャルチームライドのコースは、ツール・ド・フランスでも有名な「魔の山・モン・ヴァントゥ」を上るものであった。

 コース名は「Ven-Top」。距離は20.8kmで獲得標高が1,539m。モン・ヴァントゥには、KOMが設定されているが、その距離は19.0km。KOMまでのアプローチは1.8kmしかない。コースの大半が「魔の山」である。

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 KOMの名称は「Ventoux KOM」。距離が19.0km、平均斜度は8.0%、獲得標高は1,476mである。これはZwift内で最強であった「Alpe du Zwift」を上回る。

 今日はこの「難敵」に立ち向かうことになる。走る前から決めていたことがあった。「今日は乗鞍を上るつもりで走ろう・・・」と・・・

 バーチャルチームライドでは「まとめる」機能が働くので、出力差があってもばらけないようになっている。

 隊列の後方に位置すれば脚の負担は大幅に軽減される。隊列の先頭位置にいるとそういった軽減効果は全くないので、出し続けた出力相応の負担がかかる。今日は行けるところまで先頭を引き続けるつもりであった。

 「Ventouux KOM」は距離が19.0km、平均斜度は8.0%。乗鞍ヒルクライムと比べると距離は少し短いが、平均斜度はかなり厳しい。

 私の脚力では「Ventouux KOM」を走りきるのに1時間半以上の時間がかかることは必至である。終盤脚がなくなってくると2時間近い所要時間が必要になってくるかもしれない。

 とてもハードなバーチャルチームライドになりそうであった。乗鞍を走り終えると、体は疲弊しきるのが常であった。実際に乗鞍を走った時と同じくらいの疲労感を感じることが、今日の目的でもあった。

2020/8/30

5288:CROSSOVER  

 「お客様の車は走行距離が相当伸びていますので、法定点検には3泊4日ほどお預かりしたいのですが・・・」

 とサービス担当のスタッフは告げた。続けて「代車がご用意できるのが、この日程です。」と三つのスケジュールを示した。

 一番早くて9月20からの4日間であった。「では、この9月20日からでお願いします・・・」と私は返答した。

 「この期間ですと、代車がMINIですが、よろしいですか・・・?MINI CROSSOVERというMINIのなかでも少し大きいタイプのモデルになります・・・」

 「MINI CROSSOVERですか・・・ええ、大丈夫です・・・」という話の流れで、法定点検の日程は決まった。

 BMWがブランドを引き継いだMINIは、日本でも成功している。当初は3ドアハッチバックだけであったモデルラインナップも増えた。

 現在ではワゴンモデルであるCLUBMANやSUVであるCROSSOVERが加わり、販売台数を順調に伸ばしている。

 次の法定点検の代車になる予定のMINI CRSSOVERは、もはや「MINI」とは呼べないサイズ感になっている。

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 「次は流行にのってSUVにするかな・・・」とぼんやりと思っていたところ、サイズはコンパクトではあるが、一応SUVモデルであるMINI CROSSOVERを4日間ほど試せることになった。

 MINIには以前顧問先の会社の社長が購入した3ドアハッチバックに乗らせてもらったことがあった。

 そのモデルは「COOPER S」というスポーティーなタイプのモデルであったためか、凝縮感のあるカチッとした質感に溢れた走行感であった。

 おそらくMINI CROSSOVERは、もっとゆったりとした乗り味であると思われるが、今から楽しみである。

 走行距離が75,000kmを超えたBMW 523iは、今まで乗り継いできたドイツ車の中でもコンディションが良いといえる。

 今までであれば、走行距離が伸びてくるにしたがって、エンジンやミッションに経年劣化が散見されるのが常であったが、それがない。

 「車の耐久性は上がっているようである・・・」そんなことを思いながら、駐車場に停まっている523iに乗り込んで、エンジンをスタートさせた。 

2020/8/29

5287:アフリカ水牛  

アイスコーヒをブラックで二口飲んだところで、一緒に出されたコーヒーミルクとガムシロップを、その黒い液体に注ぎ込んだ。

すると色合いは薄茶色に変わった。ディーラーの建物の中は展示車の数を減らし、テーブル席の間隔を大きくとっている。テーブルの上には透明なアクリル板の仕切りが置かれていた。

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アイスコーヒーが入ったカップが置かれている黒いコースターにはBMWのロゴマークが刻まれていた。「このグッズ、良いな・・・何かの景品でくれないかな・・・」そんなことをぼんやりと思った。

座った席のすぐ横にはBMW X6の後ろ姿があった。X6は、X5をクーペスタイルにしたSUVである。現在は各社SUVのモデルラインナップをこれでもかといった具合に拡充しているが、X6も正統派SUVモデルであるX5の派生モデルである。

クーペスタイルといってもルーフラインがなだらかな弧を描くだけで、基本はSUVであるので車高は高い。さらに横幅も2メートルを超えるくらいあるので、迫力満点である。ライオンをも撃退する巨大なアフリカ水牛のような姿である。

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その巨大な後ろ姿を近距離から眺めていると、「それにしても、でかいケツしてるな・・・・」と少しばかり品のない言葉が脳内に涌き出てきた。

現代においてはこの手の車が売れ筋であり主流である。間違いなく時代を牽引しているのである。私のような年代の者が若かりし頃に車に憧れていた時代とはずいぶんと様変わりしたのである。

「次は時代の流れに乗ってSUVにしてみようかな・・・」そんな考えも沸いてくる。やはり流行というものは大事である。

まあ、SUVを買ったからといって、オフロードを砂煙を上げて走ることはまずないであろうが、物凄いゲリラ豪雨によって道路が冠水してもSUVなら難なく走りきれそうではある。

アフリカ水牛の巨大なケツを眺めながら、様々な思いが取り留めもなく漂った。「でも、これは大き過ぎる。この横幅では狭い脇道には入っていけないだろうな・・・」そう思っていると、「お待たせしました・・・」とサービス担当のスタッフが声をかけて、透明なアクリル板の仕切りの向こう側に座った。

2020/8/28

5286:アイスコーヒー  

 BMW523iが納車されたのは、4年前の9月のことであった。ディーラーからは8月の初めごろに「1年法定点検の案内」が届いていた。

 走行距離は75,000kmを超えた。概ね年間20,000kmを走る。単純計算では20,000Km×4年で80,000kmに達していてもおかしくはないが、今年はコロナウィルスの影響で長距離を走ることがほとんどなかったので、走行距離は80,000Kmに達していない。

 特に年間20回ほどラウンドするのが通例であったゴルフに全く行っていないのが、影響したようである。

 ゴルフに行くのは、ほとんどが仕事絡みのゴルフコンペである。顧問先の会社、金融機関、同業者団体などが主催するゴルフコンペは春と秋に集中する。

 今年はコロナウィルスの蔓延の影響で春に予定されていたゴルフコンペは100%中止された。そのため、車でゴルフ場に向かうこともなくなったのである。

 今の状況では秋のゴルフコンペも全て中止であろうから、今年は一度もゴルフクラブを握ることなく終わる可能性が高い。

 今日は仕事を早めに切り上げて、自宅にほど近い場所にあるTOTO BMWに立ち寄った。法定点検の予約を入れるためである。

 外車ディーラーの販売台数はコロナウィルスの影響で相当低迷しているようである。4月の輸入車販売台数は、前年同月比で36.9%減、さらに5月は53.6%減になったとの報道があった。

 前年同月比の減少幅としては、リーマン・ショックの影響があった2008年11月の36.7%を超え、相当に深刻な状況であることが窺える。

 平日の夕方、ディーラーの建物の中は閑散としていた。要件を伝えて、テーブル席に座った。「冷たい飲み物はいかがですか・・・?」と訊かれたので、「アイスコーヒーをお願いします・・・」と女性スタッフに伝えた。

 ややあって、テーブルに運ばれてきたアイスコーヒーを一口飲んだ。ひんやりとした黒い飲料は体内に爽やかな清涼感をもたらしてくれた。

 このディーラーの販売状況も低迷しているようであった。少し前に営業マンから電話があった。「今なら5シリーズが普段では考えられない値引きが可能です・・・」との売り込みであった。

 「まだ、買換え時期ではないので・・・来年にはマイナーチェンジもある予定ですから・・・」とやんわりと断った。

2020/8/27

5285:スプリンター  

 パリのシャンゼリゼ通りの周回コースを約10周する今日のバーチャルチームライドも最後の周回となった。

 ゴール前スプリントが最後のスプリントポイントとなる。実際のツール・ド・フランスの最終日、シャンゼリゼ通りまではゆったりと走るが、シャンゼリゼ通りの周回コースに入ると、皆「本気モード」に切り替わる。周回コースを8周して最後はスプリンターが一気にゴールを目指してフルパワーを発揮する。

 周回コースの平均スピードは50km/h前後になるようである。そして、ツール・ド・フランスの最終日のゴールは『非公式のスプリンターの世界選手権』とも呼ばれる。

 シャンゼリゼの最終スプリントを昨年制したのはフェンスぎりぎりを突き進んだカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)であった。

 今度の土曜日からは、延期されたツール・ド・フランスが始まる。今年はどのようなツール・ド・フランスになるのか、楽しみである。

 最後の周回もこれまでとほぼ同じ展開で進んでいった。コンコルド広場のオベリスクが見えてくるまでは比較的穏やかなペースであった。

 大きく左に曲がりながら進む方向を変えていき、ルーヴル美術館前を左折してアンダーパスを潜る頃からスプリントに向けてのポジション争いが始まる。

 アンダーパスを出ると同時にパワーを上げていき、なるべく前に位置取りを変えていった。首尾よく先頭に近い位置で、スプリントポイントに入った。

 Zwiftではハンドル機能が専用の機材を使うことにより追加されるようである。しかし、今現在ハンドル機能はないので、スプリントのコースを自らの意志で選択することはできない。

 あとはただひたすらクランクをフルパワーで回すのみである。アクセルをべた踏みのままゴールであるアーチの下を潜り抜けた。

 最後のゴール前スプリントも征した。今日はちょっとスプリンターになったような気分になった。マイク機能が失われていたので、ゴール後両手を上げて喜びを表した。

 ゴール前スプリントを終えて、少し走った先に今日のコースのゴールラインがあった。半透明のラインを越えて、今日のバーチャルチームライドコースを完走した。

 来週はツール・ド・フランスで歴史に残る数々のドラマを生み出してきた“魔の山”モン・ヴァントゥを走ることになりそうである。「フランス週間」は3週目に入りそうである。

2020/8/26

5284:一兎作戦  

 10分ほど休憩したので、脚は結構戻った。今日は周回コースを走っている。後半はパリのシャンゼリゼ通りを走る1周6.6.kmの周回コースを5周ほど走る予定であった。

 この周回コースには、二つのスプリントポイントが設けられている。ゴール前スプリントと凱旋門前スプリントである。

 前半は2周までは2回のスプリントポイントのどちらでももがいたが、体力的に厳しいことがすぐに分かったので、途中からどちらか一つのスプリントポイントだけ全力でペダルを踏むことにした。選択しなかった方のスプリントポイントでは後方からゆっくりと走った。

 後半も同様に1周1回のみスプリント賞を狙いにいくことに決めていた。そして、「後半はゴール前スプリントのみに参戦しよう・・・」と、方針を決定した。

 凱旋門で止まっていたメンバーは順次リスタートした。今日のコースである「CHAMPS-ÉLYSÉES」は、若干のアップダウンはあるがほぼフラットである。

 ゴール前スプリント賞にのみ的を絞っているので通常のコースを走っている間は、脚を極力休ませるために隊列の後方に位置して、負荷をあまり体にかけないようにした。

 左に旋回しながら進み方向を180度変えてからゴール前スプリントポイントに向かっていくと、ポジション取りのためにペースを上げていった。

 ゴール前スプリントポイントのタイム計測が始まる前にすでに戦いは始まっているのである。負荷を上げていき、上位3位以内にポジションを上げていった。

 高めの負荷のまま先頭集団に紛れて進んでいき、計測開始ポイントに入ると一気にパワーを上げた。出力は600Wまで上がる。もちろん高い出力を維持できるのは10秒ほどである。

 先頭でゴールを示すアーチを潜り抜けた。「気持ちいい・・・」体は疲れるが、スプリント賞をゲットするとやはり快感である。

 脳は先天的に快感を求めるものである。「次もこの作戦で行こう・・・」と決めて、少し走った先から始まる凱旋門前スプリントはスルーした。

 その後も同じような展開でゴール前スプリントのみに力を集中したためか、後半では2回目、3回目、4回目と立て続けに、ゴール前スプリントを征した。

 「後半は4連勝か・・・いい流れだ・・・」と思った。今日予定されていた70kmの走行距離は残り少なくなってきた。

 「ゴール前スプリントを終えたところまでは走りましょう・・・途中で70kmが経過してまとめる機能が終わるかもしれませんが、スプリント終了までは走り切りましょう・・・」とリーダーから指示があった。

 「あと1回で終わりですね・・・」「これが最後か・・・よし真剣にいこう・・・」といった会話がメンバー間で取り交わされた。

 私はマイク機能が失われているので、会話には参加できないが、内心「最後も取りたい・・・」と思いながら、クランクをクルクルと回していた。 

2020/8/25

5283:1周1回  

 スタートしてしばらくすると、最初のスプリントポイントが近づいてきた。すでに走ったことがありコースを熟知しているリーダーから「そろそろ始まりますよ・・・」というアドバイスがあった。

 スプリントポイントは短い。計測開始直前に良いポジションにいないと、後方からまくることは難しい。

 計測区間のネットタイムによってZwiftの順位表示はなされるが、「チーム内のローカルルールとして、ネットタイムではなく、一番最初にゴールであるアーチを潜ったメンバーがスプリント賞をゲットすることにしましょう・・・」ということになっていた。

 そのため、計測開始直前には先頭に近いポジションにいて、計測開始とともにクランクを一気に回す必要があった。

 1周の周回で2回スプリントポイントがある。ゴール前のスプリントポイントを通過してから、次の凱旋門前のスプリントポイントまではあまり距離がなく、呼吸が戻らない状態でまたもがくことになる。

 そんな「1周2回もがき」を2周続けたところで、「やっぱり無理だ・・・1周どちらかのスプリントポイント1回だけもがくことにしておこう・・・」と切り替えた。

 その後は周回ごとに、どちらのスプリントポイントでもがくかを決めた。もがかない方のスプリントポイントは後方でのんびりとやり過ごし、もがく方でのスプリントポイントでは計測開始前から、前に出ていってポジション取り合戦に参加して、そして計測が開始されると、一気に「もがきモード」に突入した。

 前半は周回を6周ほどした。結構な回数のスプリントポイントでもがいたので、相当疲れた。「やっぱり、もがくときついな・・・」と思いながら、予定されている70kmの走行距離の半分以上を走ったところで、休憩となった。

 凱旋門の手前あたりで皆止まった。「10分ほど休憩しましょう・・・」ということになり、LOOK 785 HUEZ RSから降りた。

 タオルで汗を拭きながら1階に降りていった。軽めの補給食を摂って、ボトルにミネラルウォーターを補充して氷を入れた。

 「後半も『1周1回もがき作戦』で行こう・・・」そんなことを思いながら、また2階に戻った。そしてZOOMでの「ステレオをテスト」をクリックしてみた。

 「イヤホンをテスト」すると、パソコンから発せられる電子音が聞こえた。イヤホンは問題がない。

 続いて「マイクをテスト」をクリックした。「マイクに向かって話してみて下さい」という画面上に指示に従って声を数回発した。

 本来であれば、その音声がややあってからイヤホンから聞こえてくるはずであるが、若干のノイズらしい音が聞こえてくるだけであった。「やっぱりマイクはダメか・・・」とマイク機能が不調なままであること確かめて、ZOOMの画面を通常の画面に戻した。

 「まあ、マイクがなくてもボディランゲッジでどうにかなるか・・・」と思いながら、再びロードバイクに跨った。

 後半の残り距離は30数キロ。5周ほど走ることになるであろう。「1周1回もがき作戦」でいくとなると、5回もがくことになる。 

2020/8/24

5282:20箇所  

 「フランス週間」の2週目となる今日は、ツール・ド・フランスの最終日に選手たちが走るコースとしても有名なシャンゼリゼ通りのルートが選択された。

 コース名は「CHAMPS-ÉLYSÉES」。一周6.6kmの周回コースである。今日、設定された距離は70kmであるので、この周回コースを約10周することになる。

 気になるスプリントポイントは、ゴールラインの手前に1箇所と、そのもう少し先の凱旋門手前に1箇所、合計2箇所ある。

 1周ごとに2箇所、10周すると20箇所のスプリントポイントを通過することになる。さすがにこれだけの数のスプリントポイントの全てでもがくことは体力的には厳しいので、半分ほどはもがかずにスルーすることになりそうである。

 スタート時間は8時半である。今朝は比較的涼しかった。「夏もそろそろ終わりか・・・今年の夏はいつもとは随分と違う夏だったな・・・」と思った。

 涼しくても、走り出すとすぐに暑くなるので、クーラーのリモコンは手の届く位置に置いておいた。扇風機は電源をONにした。

 いつも通り、Zwiftはスマホで、ZOOMはノートパソコンで立ち上げた。しかし、ここでとある問題が・・・ZOOMで使用するマイク付きイヤホンの具合がおかしかった。

 ZOOMのミーティングに参加する前に、「ステレオをテスト」をクリックして、イヤホンとマイクが正常に作用しているか確認したところ、イヤホンは問題がないが、マイクは全く機能していない。

 「あれ・・・?マイクが機能していない・・・」このマイク付きイヤホンはまだ新しいものなので、なおさら頭の中の「?」マークが大きくなった。

 「マイク付きイヤホンがおかしいのではなく、他に原因があるのかな・・・」と思った。試しに以前使っていたマイク付きイヤホンに取り換えてみた。同じくテストしたが、結果は同じであった。

 その原因を探っている時間はないので、今日はマイク機能なしでのZOOM参加ということになった。あきらめて「ミーティングに参加」をクリックした。

 今日の参加者は9名であった。今日のスタートは上手くいくであろうか。今までは、ZwiftのMEET UPにおいて、スタートは結構な確率で1発で決まらないことがあった。

 最悪な時は、スタートの仕切り直しを4回も行った時があったのである。スタート時間は近づいてきた。スタート前10秒になるとカウントダウンの電子音が10回スマホから響いた。

 スタートは無事に1発で決まった。これで安心である。今日のコースは若干のアップダウンはあるが、ほぼフラットである。

2020/8/23

5281:2頭飼い  

 2種類のBrilonが並んだBrilonさんのリスニングルームは充分な広さがある。コンパクトな形状であるBrilonにとっては、たっぷりとしたエアボリュームが確保されていると言ってもいいであろう。

 まずは先輩格であるBrilon 1.0 SLEから聴かせていただいた。まず最初にかかったのは、モーツァルトのピアノ協奏曲第20番から第1楽章であった。内田光子がクリーブランド管弦楽団を弾き振りしたCDが選択された。

 「音離れが良いな・・・やっぱり・・・」とすぐさま思った。小型で点音源に近いユニット配置、仰角が付けられた独特のセッティングなどが上手くその効果を発揮しているのであろうか、その空間表現力はやはり大きな魅力である。

 ユニットも良い具合に熟成が進んでいるのであろう、高音域の暴れやうるささが全く感じられない。

 小型のキャビネットはしっかりとした剛性が保たれているようで、ユニットの性能がスポイルされることなくストレートに発揮されている感じであった。

 コンパクトな形状の割には低域も不足感はあまり感じない。ゆったりたっぷりというわけにはさすがにいかないが、自然な感覚の低域である。

 続いてかかったのは、ベートーベンのヴァイオリン協奏曲から第1楽章であった。ヴァイオリンはルノー・カピュソン。

 こちらもウェルバランスで落ち着いて耳を傾けることのできる質感である。キレキレのハイエンドサウンドとは趣が異なるが、広々と感じられる独特の空間表現はやはり魅力的である。

 そして、この同じ2曲を今度はBrilon 2.0で聴かせていただくことになった。スピーカーケーブルの先端はバナナ端子仕様になっているので、スピーカーケーブルの付け替えはいたって簡単である。

 Brilon 2.0で聴くモーツァルトのピアノ協奏曲第20番第1楽章とベートーベンのヴァイオリン協奏曲第1楽章・・・その様相は、1.0 SLEで聴いた時と比べてどのような変化があったのか・・・

 Brilon 1.0に比べて2.0はそれほどの人気を博すことはなかったようである。しかし、その実力はなかなかのものであった。

 Brilon 1.0 SLEの繊細で広大な音場感は、2.0でも感じられた。楽器の定位感などは、1.0 SLEを凌駕する能力を有しているようにも感じた。

 その音色はやや明るめの艶が乗った音色である。弦楽器の表現などには、その艶やかさが良い方向に作用しているようであった。

 しかし、「少し普通になったのかな・・・あくまで上質な普通だけど・・・1.0 SLEの方がもう少し個性的というか、独自の存在感が感じられたかな・・・」といった印象を持ちながら、モーツァルトとベートーベンの名曲を堪能した。

 Brilon 1.0 SLEとBrilon 2.0は、どちらも今となっては「懐かしの銘器」という称号を与えても良いと思われる古いスピーカーであるが、現在でもその実力は健在である。

 Brilonさんは、2種類のBrilonを眺めながら目を細められていた。Brilonさんにとっては、どちらも愛おしい存在であることは確かなようであった。

2020/8/22

5280:1.0と2.0  

 とても座り心地が良かったので、「このリクライニングチェア、何というメーカーですか・・・?」とBrilonさんに尋ねた。

 「これですか、これはイエリアーダというメーカーのものです。確か北欧製だったと思います。オットマンに脚を乗せてゆったりとできるので、お気に入りです。」との答えが得られた。リクライニングチェアの前にはオットマンが置かれていたが、オットマンには脚を乗せないで、しばし雑談をした。

 7年前と同じくスピーカーはAUDIO PHYSIC Brilon 1.0 SLEである。色合いは美しいバーズアイメイプルである。専用のスタンドに設置されたその立ち姿はとても凛々しく感じられる。

 そして、今回ぱっと見て驚いたのが、もう1組のスピーカーがBrilon 1.0 SLEの外側に設置されていたことである。

 こちらも実はBrilonである。しかし、Brilon 1.0ではなく、その次の世代の製品となるBrilon 2.0であった。

 Brilon 2.0も とても小さなスピーカーである。Brilon 1.0の後継機種であるBrilon 2.0のプロポーションは1.0と似通ったものである。

 大きく異なるのはリアにパッシブラジエーターが付いていて、低域の量感を稼いでいることである。

 また専用スタンドの形状も大きく変わった。1.0用の専用スタンドとは大きく異なり、1本の幅広なスティールで支える構造となっている。これはこれで優れたデザイン性を有するスタンドである。スピーカーとはネジでしっかりと固定される。。

 送り出しは、一体型CDプレーヤーであるBOW TECHNOLOGIE ZZ-EIGHT。Brilon 1.0 SLEと同じく1990年代の製品である。

 ピックアップにはフィリップス社のCDM-12PROを採用し、躯体中心にCDメカをマウントしたセンターマウントトップローディング方式を採用している。

 ディスクは大型ディスクスタビライザーが磁力でしっかりとホールドする構造となっている。DACチップはバーブラウン社のPCM1702が採用されている。

 プリンアンプはQUAD QC-24。パワーアンプはQUAD U Classicである。往年の銘器であるQUAD 22とQUAD Uに対するオマージュとして出されたモデルである。

 7年前の前回訪問時と機器構成は同じであった。唯一同じBrilonではあるが、1.0ではない2.0が追加される形となっていた。

 「これは楽しみだ・・・1.0と2.0を同じ環境で聴き比べることができるなんて、なかなかないだろうからな・・・」と内心で思った。 



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