2020/4/15
5149:西
グールドさんのお宅は国立市にある。JR中央線の国立駅を一橋大学側の方向に出ると道が放射線状になっている。
真ん中の大きな通りは「大学通り」と呼ばれ、桜が道の周囲に植えられている。桜の開花時期にはお花見ポイントにもなる。
住所も分かりやすく「中」「西」「東」といった簡略でわかりやすい表記である。グールドさんのお宅は「西」にある。
駅を出てから徒歩で15分ほど歩くと、グールドさんのお宅に着く。今日は暖かい。午後3時の約束であったので、ぽかぽか陽気の空気のなか静かな住宅街を歩いていった。
グールドさんのお宅に着くと、グールドさんとともにグールドさんが飼われている猫が一緒に出迎えてくれた。
その猫はノルウェージャンフォレストキャットである。毛足が長く、結構大型の猫である。人見知りをしないようで、人懐っこい。
玄関からリスニングルームに向かって歩いていく間、足元にまとわりつくようについてくるので、ついついしゃがみ込んでその頭を撫でた。
「うちでも娘たちが猫を飼いたいって話しているんですけど、妻がなかなか首を縦に振らなくて・・・この猫は人懐っこい性格なんですね・・・」と話した。
「そうそう、そういう性格のようですね・・・ノルウェーが原産国のようで、寒い国の猫らしく毛が長く豊かです。だから掃除は大変です・・・それとブラッシングも小まめにやってやらないとすぐ毛玉になってしまって・・・とても落ち着いた性格で、あまり人見知りしませんね・・・」
グールドさんはそう話しながら、リスニングルームに案内してくれた。猫もこの部屋に入りたそうにしていたが、グールドさんが通せんぼすると、仕方なさそうにリビングの方へ向かった。
「最近はコロナウィルスの影響で外にあまり出られないでしょう・・・この時期家に猫がいることが嬉しいですね・・・いるだけで癒されるところがありますからね・・・」
グールドさんはすでに昨年定年を迎え、今は契約社員として週に4日勤務されているが、緊急事態宣言後はテレワークに移行されている。
「65歳まではどうにかこうにか働かせてもらえるようです・・・まあ、やりがいがあるとは言えませんが・・・」
私はリスニングルームに置かれたリクライニングチェアに腰かけた。グールドさんの使用機材は変わっていない。おそらく20年以上変わっていないのであろう。
スピーカーは、Wilson AudioのCUBである。サウンドアンカー製の専用のスピーカースタンドに乗せられている。
センタラック方式でスピーカーの真ん中後方にセットされたMUSIC TOOLS製の3段ラックには、一番上にKRELL CD-DSPが乗っている。KRELL初の一体型CDプレーヤーである。
中段には同じくKRELLのプリアンプKSL-2が置かれていた。薄型のプリアンプでその色合いはCDプレーヤーであるCD-DSPと同じ渋いグレーである。
そして最下段には、パワーアンプのKRELL KSA-150の無骨な姿があった。見るからに男性的で威圧的とも言える容姿をしている。
今日、いつもと違う点と言えば、その三段ラックの横の床にとあるCDプレーヤーが置かれていたことである。実はそのCDプレーヤーは「オーディオショップ・グレン」から送られてきたものである。
「今日は聴き比べをしましょう・・・」ということになっていた。ついつい私の視線はラックの上のCD-DSPと床に置かれたそのCDプレーヤーに交互に向かった。
真ん中の大きな通りは「大学通り」と呼ばれ、桜が道の周囲に植えられている。桜の開花時期にはお花見ポイントにもなる。
住所も分かりやすく「中」「西」「東」といった簡略でわかりやすい表記である。グールドさんのお宅は「西」にある。
駅を出てから徒歩で15分ほど歩くと、グールドさんのお宅に着く。今日は暖かい。午後3時の約束であったので、ぽかぽか陽気の空気のなか静かな住宅街を歩いていった。
グールドさんのお宅に着くと、グールドさんとともにグールドさんが飼われている猫が一緒に出迎えてくれた。
その猫はノルウェージャンフォレストキャットである。毛足が長く、結構大型の猫である。人見知りをしないようで、人懐っこい。
玄関からリスニングルームに向かって歩いていく間、足元にまとわりつくようについてくるので、ついついしゃがみ込んでその頭を撫でた。
「うちでも娘たちが猫を飼いたいって話しているんですけど、妻がなかなか首を縦に振らなくて・・・この猫は人懐っこい性格なんですね・・・」と話した。
「そうそう、そういう性格のようですね・・・ノルウェーが原産国のようで、寒い国の猫らしく毛が長く豊かです。だから掃除は大変です・・・それとブラッシングも小まめにやってやらないとすぐ毛玉になってしまって・・・とても落ち着いた性格で、あまり人見知りしませんね・・・」
グールドさんはそう話しながら、リスニングルームに案内してくれた。猫もこの部屋に入りたそうにしていたが、グールドさんが通せんぼすると、仕方なさそうにリビングの方へ向かった。
「最近はコロナウィルスの影響で外にあまり出られないでしょう・・・この時期家に猫がいることが嬉しいですね・・・いるだけで癒されるところがありますからね・・・」
グールドさんはすでに昨年定年を迎え、今は契約社員として週に4日勤務されているが、緊急事態宣言後はテレワークに移行されている。
「65歳まではどうにかこうにか働かせてもらえるようです・・・まあ、やりがいがあるとは言えませんが・・・」
私はリスニングルームに置かれたリクライニングチェアに腰かけた。グールドさんの使用機材は変わっていない。おそらく20年以上変わっていないのであろう。
スピーカーは、Wilson AudioのCUBである。サウンドアンカー製の専用のスピーカースタンドに乗せられている。
センタラック方式でスピーカーの真ん中後方にセットされたMUSIC TOOLS製の3段ラックには、一番上にKRELL CD-DSPが乗っている。KRELL初の一体型CDプレーヤーである。
中段には同じくKRELLのプリアンプKSL-2が置かれていた。薄型のプリアンプでその色合いはCDプレーヤーであるCD-DSPと同じ渋いグレーである。
そして最下段には、パワーアンプのKRELL KSA-150の無骨な姿があった。見るからに男性的で威圧的とも言える容姿をしている。
今日、いつもと違う点と言えば、その三段ラックの横の床にとあるCDプレーヤーが置かれていたことである。実はそのCDプレーヤーは「オーディオショップ・グレン」から送られてきたものである。
「今日は聴き比べをしましょう・・・」ということになっていた。ついつい私の視線はラックの上のCD-DSPと床に置かれたそのCDプレーヤーに交互に向かった。