2020/4/9

5143:クール  

 しばし待っていると、担当の営業マンがやってきて「試乗車の用意ができました・・・」と告げた。

 半分ほど残っていたアイスコーヒーに多少の未練を感じながら席を立った。駐車場に置かれていた試乗車の色はグレーである。

 グレーはシックで落ち着いた色合いである。地味と言えば地味であるが、大人の風格の様なものを感じる色で印象は良かった。

 Audiのデザインは先鋭的な要素が多いが、写真で見るよりはとんがった感じがしなかった。AudiらしくLEDを活用したデイライトはかなり凝った意匠である。

 試乗車には「ドライビングパッケージ」がオプションで装着されているとのことである。これは電子制御連続可変のアダプティブダンパーと後輪操舵をセットにしたものとのこと。

 とりあえず、標準モードである「オートモード」でスタートした。駐車場から出て新青梅街道を走った。

 最新のディーゼルエンジンらしく、窓を閉めた状態ではディーゼルエンジンとは分からない。音も振動も実に巧妙に遮断されている。

 走り出して最も印象的なことは、路面からのあたりの優雅さである。「ゆるゆるふわふわ」という感触とは違う柔らかさである。
 
 芯はあるけどその表面がビロードで覆われているような感覚である。「上質・・・」という言葉が自然と頭の中に浮かんでくる。

 毛足の長い高級絨毯の上を歩くような感覚にとらわれながら車を進めた。オプション価格が46万円と大変高い値付けであるが、この乗り味が得られるなら「ドライビングパッケージ」をつけることはマストなのかもしれない。

 道が空いてきたところで少しスピードを上げてみた。速度が高まると足回りは引き締まった感じになる。きっと高速道路をひた走っても、極めて高い安定感を感じさせるのであろう。

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 その上質な乗り味以外に、新型A6のもう一つの売りはインテリアデザインである。「これこそクールと評すべきであろう・・・」と思ってしまった。

 実に整然としていて見ていてスカッとするデザインである。ボタン類は極力排除されほぼ全てがタッチパネル式である。

 試乗車には「Sラインパッケージ」というオプションが装着されていたので、ダッシュボードとセンターコンソールはマットアルミ調のパネルとなっている。この意匠がさらにクールさを引き上げている。

 近未来的なデザインである。「実際の操作性に関してはボタンスイッチのほうが良いのでは・・・」という気がしないでもないが、見た目的な清涼感はやはりこっちのほうがある。

 新型VW GOLFのインテリアデザインも一気にデジタル化・液晶化が進んでいて驚いたが、それをさらに高級にしたようなAudiのデザインは、やはりセンスの良さを感じさせるものである。

 試乗時間は30分ほどであった。短い時間、街中だけの試乗であるのでその真価のほどを正確に把握できたわけではないが、新型A6のキーワードは、「上質」と「クール」であろう、と感じた。この二つの言葉でA6から受けた印象の80%は表現できるような気がした。



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