2020/3/4

5106:ミニ  

 ここ「都民の森」の風景は、いつもと変わらないように見えた。しかし、新型コロナウィルスの影響とまったく無縁というわけにはいかない。

 ここにある「売店 とちの実」や、今日の帰路で立ち寄る予定である「数馬の湯」の中にある「レストラン とちの実」は明日から営業を停止するとのことであった。

 「都民の森」は標高が1000mと高い。この時期、天候次第では相当に寒いが、今日は陽光が降り注いでいて暖かであった。

 恒例の記念撮影も済ませて、「数馬の湯」に向かって下ることになった。サイクルウェアの背面ポケットに忍ばせていたウィンドブレーカーを着用した。

 7台のロードバイクは勢いよく下り始めた。下りでは風を全身に盛大に受ける。さすがにその風を受けると寒く感じた。

 ほんの少し前に息せき切って上ってきた道を重力に任せてハイスピードで走っていくと、日帰り温泉施設である「数馬の湯」が見えてきた。

 ここで先を急ぐ必要性のあった親子ローディーとは別れた。2台少なくなって5台となったロードバイク軍団は「数馬の湯」の入り口前に置かれているサイクルラックに向かった。

 そのサイクルラックにロードバイクを掛けて、建物の中に入った。「レストラン とちの実」は入り口を入って左手にある。

 ここは券売機でまず食券を購入する必要がある。メニューは豊富である。麺類も様々な種類がある。私は人気メニューの一つである「舞茸天丼」を選択することが多い。

 「舞茸天丼」にはそのサイズに応じて2種類ある。「ミニ」と「ノーマル」である。「ミニ」でも普通の天丼の並盛ぐらいのボリューム感がある。「ノーマル」を選ぶと、その大盛りぶりに食べ進んでいくうちに後悔することすらある。

 今日は普通の空腹具合であったので「ミニ」を選んだ。食券を購入してテーブル席に着いた。店内は空いていた。

 セルフサービスの暖かい緑茶を飲みながら待っていると、順次頼んだものがテーブルに運ばれてきた。

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 BMWが作るようになった「MINI」のように、「ミニ」という名前とは裏腹に立派な天丼はしっかりとした食べごたえがある。

 濃厚な味わいのタレが染みて、それぞれの具材は有効にその存在感を高めていた。「ミニ」はそそくさと胃袋の中に納まっていった。

 そして、名前よりも重量感のある「ミニ」は胃壁にしっかりとした圧力をかけているようであった。胃からその情報を受け取った脳内の満腹中枢はその指数を高めていった。

 「レストラン とちの実」でのまったりとした時間を過ごしてから、再びロードバイクに跨った。ここから「橘橋」の交差点までは下り基調の道が続く。

 その道を5両編成のトレインは快速で飛ばした。下り基調でもハイペースで走ると脚や心肺にはそれなりに負荷がかかる。

 「橘橋」の交差点まで下ってその交差点を右折した。右折してすぐのところにある檜原村役場の駐車場に入って、ウィンドブレーカーを脱いだ。

 檜原街道、睦橋通りと走っていって、拝島駅近くのファミリーマートで小休止した。ここから先は街中を走ることになる。

 陽光が降り注ぐなか街中をロードバイクで走っていると、その雰囲気は普段と変わることがないように感じられた。

 しかし、今日本には「不安」が蔓延している。3月は始まったばかりである。少なくとも月が変わらないうちはその「不安」の濃度が薄まることはないようである。



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