2020/3/3

5105:都民の森  

 少しペースを緩めて「数馬」を目指して走っていると「こんにちわ・・・!」と後ろから声をかけてくるローディーがいた。

 「誰かな・・・?」と振り返ると、あるチームメンバーの息子であった。彼は高校2年生。陸上部の1500m走の選手である。毎日の厳しい練習で鍛え上げられた心肺機能は素晴らしいものがあり、そのエンジンはおじさんたちの古ぼけたそれとは比べものにならないほどに高性能である。

 「お父さんは・・・?」と確認すると「だいぶ後ろ・・・」との返答であった。その高校生ローディーが合流して6両編成となったトレインは「数馬」まで無事に走った。

 「数馬」にはバス停と公衆トイレがある。ここで一息入れる。しばし待っていると高校生ローディーの父親が到着した。これで総勢7名となった。

 「数馬」から「都民の森」までは4kmと少し。ここから先は上りしかない。そのヒルクライムコースを、各々の脚力に応じて走ることになる。

 「橘橋」からのペースが普段よりも速かったので脚の余力は少ない。その少ない備蓄を考慮しながら走る必要がある。

クリックすると元のサイズで表示します

 「では・・・行きますか・・・」という感じで7台のロードバイクはスタートした。「数馬分校前」の信号機のところでサイコンのラップボタンを押した。

 序盤はゆったりとしたペースで入り、徐々にペースを上げていった。10秒平均パワーが230ワットぐらいになるような負荷で走っていった。

 前半は比較的脚の周りが良かった。中盤では少しペースを上げることもできた。しかし、「いけるかな・・・」と思えたのはそれほど長い時間ではなかった。

 「都民の森」までのヒルクライムコースの終盤に入ってくると、脚が急に重くなってきた。夢の中でなにかしら恐ろしいものに追いかけられている時には決まって脚が重く思うように速く走れないものであるが、そんな感じで脚の回りが悪くなってきた。

 サイコンに表示される10秒平均パワーの数値も下がってきて、200ワットを切ることもあった。取り合えず200ワットを切らないように歯を食いしばった。

 ようやくゴール地点が視界に入ってきた。これで「勇気百倍」である。濡れた顔を脱ぎ捨てて「ジャムおじさん」が焼き上げてくれた新しい顔に切り替えて、ダンシングした。

 不思議とラストスパートする余力は脚に残っていた。「都民の森」の駐車場スペースには思っていたよりも多くの車が停まっていた。また、ローディーの姿もいつものように数多く見かけた。

 新型コロナウィルスの影響で世の中自粛ムードが覆っているが、ここはいつも通りであった。なんだかほっとする風景が広がっていた。

クリックすると元のサイズで表示します



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ