2020/2/22

5095: 愛人  

 小暮さんが選んだCDは、女性ボーカルであった。アーティストは、ダイアナ・クラール。分類としてはジャズボーカルとういことになるのであろう。

 アルバムタイトは、『All for You:A Dedication to the Nat King Cole Trio』。小暮さんが説明してくれたところによると1996年に発売された彼女のサードアルバムで、故ナット・キング・コールに捧げられたアルバムとのことである。相当に評判になり、その年のグラミー賞にもノミネートされた。

 CDのケースに納められた写真には、彼女がピアノの横に座り、やや首を傾げながら物憂げな視線をこちらに投げかけている姿が写っている。いかにもジャジーな雰囲気である。

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 このアルバムから『You're Looking At Me』、『A Blossom Fell』、『Gee, Baby, Ain't I Good To You?』の3曲を聴いた。ダイアナ・クラールは人気、実力ともジャズボーカル界のトップを走ってきたアーティストである。

 その声は、単に美しいと表現してしまうと、寸足らずに思えてしまうほどに魅力的なものである。

 ダイアナ・クラールの声はややハスキーである。しかし、ハスキーさを全面に出しているわけではなく、スパイス的に効いている。総体としてはエレガントで、表情豊かである。

 システムによっては、そのハスキーさが全面に出てしまい『しゃがれた声』に聴こえることもあるのかもしれない。

 DS-4NB70は、そのあたりの抑制がしっかりと効いていて、優雅さを失うことはない。音の端々が曖昧になることがなく、すっきりと表現されていて、瑞々しい音色である。一言で言うと発色がとても綺麗ということになるのであろう。

 チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番、ショスタコービッチ 交響曲第5番、THE SMITH、そしてダイアナ クラールと聴いてきた。

 様々な分野からのCDを聴いてきた。DIATONE DS-4NB70から放たれた音楽は、どれも一貫した質感を感じさせるものであった。

 その音の質感は、社交ダンスを長年鍛練してきて、自然と身に付いた凛とした姿勢を連想させるものであった。

 週に1回、ジェニファーから社交ダンスのレッスンを相変わらず受けている。その程度の頻度では一向に上達しなかったが、それでも数年の間継続しているうちに、ダンスフロアーに立つと背筋が意識しなくてもぴんと延びるようになった。

 体の体幹を貫くセンターポールも大きく歪むことがなくなり、少しずつではあるが、様になってきているようである。

 姿勢が良いということは、やはり良いことである。オーディオから放たれる音も姿勢が良いにこしたことはない。もちろん姿勢だけで決まるわけではないが、下っ腹がだらしなく出ていてだらっとした印象を受ける音は、嫌なものである。

 DS-4NB70・・・もう一つリスニングルームがあれば、セカンドシステムの主役として迎え入れたいような気持ちになった。

 可能性は極めて低いが、もしもそのようなことになったのなら、DS-4NB70は、『若い愛人』といった存在になるのであろうか・・・



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