2020/1/28

5070:聴き比べ  

 まずは、レギュラーメンバーであるWilson AudioのCUBから聴かせていただいた。CUBはバーチカルツイン方式を採用している。

 バーチカルツイン方式は、中央に置いたツイーターの上下をウーファーで挟むことで点音源を目指した「仮想同軸型方式」である。 同軸型と同様、正確な音像定位と広い音場を目指したものである。

 CUBは15cmコーン型ウーファー2個が2.5cmチタン逆ドーム型トゥイーターを上下で挟んでいる。バッフル面の面積はそれほど大きくはない。特に横幅は243mmであり、スリムな形状である。ただし奥行きが470mmもあり、キャビネット容量は結構ある。

 1997年の発売であるので、23年前の製品ということになる。グールドさんはかつて国立駅の近くにあったオーディオユニオン 国立店で購入されたとのことである。

 グールドさんのリスニングルームでは定番中の定番であるグレン・グールドによるバッハのゴールドベルグ変奏曲から数曲を聴いた。

 さらに、ベートーベンのピアノ協奏曲第2番の第1楽章もかけていただいた。ピアノは当然グレン・グールドである。オーケストラはレナード・バーンスタイン指揮のコロンビア交響楽団。

 ユニットの補修を終えたばかりのCUBは鮮烈でありながら美音系の音を奏でる。その醸し出す雰囲気は「熟女系」から年齢が若くなったような印象を受けた。

 「フレッシュな感じですね・・・やはりユニットの補修を終えると若返るんですね・・・」と私は感想を述べた。

 「そうですね・・・数年前にネットワークのコンデンサーを交換したことがあるんですが、その時もそういう感じでした。リフレッシュという表現がぴったりですね・・・」とグールドさんも話されていた。

 続いてかかったのは、シベリウスのヴァイオリン協奏曲から第1楽章。ヴァイオリンは五嶋みどりである。共演はズービン・メータ指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団。

 こちらはシベリウスの楽曲が持つ独特の清涼感と峻烈なエネルギー感が現状のCUBの音調とぴったりとマッチしている印象であった。

 3枚のCDを聴き終えたところで、今日の楽しみの一つであった「補欠」として数年前からグールド邸に潜んでいたスピーカーを聴いてみることになった。

 リスニングポイントからみて左後方の壁際に前面を合わされる形で床に置かれていたスピーカーをCUBのスタンドに乗せることになった。

 まずはCUBをスタンドから降ろして後方へ慎重に撤収した。大きさの割に重量があるので私も手伝った。

 そして「補欠君」をスタンドに乗せた。サイズはほぼCUBと同じような感じであるので、サウンドアンカー製のCUB用のスタンドにぴったりであった。

 「カッコいいですね・・・CUBも素晴らしデザインですが、こちらも見た目だけで惚れてしまう顔付ですね・・・」私はセットされた「補欠君」を眺めて、言葉を漏らした。



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ