2020/1/18

5060:二兎  

 この時期らしい厳しい寒さであった。雨に混じって白いものもちらほらと空から落ちてきていた。明日はチームでの子ノ権現への初詣ランの予定があるが、子ノ権現の激坂参道は積雪・凍結のため走れないかもしれない。

 そんなことをぼおっと考えながら武蔵野線の電車に揺られていた。向かった先は津田沼駅である。今日は5年ぶりにDolonさんのお宅を訪れた。ハンコックさんと一緒であった。

 津田沼駅で昼に待ち合わせた。寒いので、昼食には駅の近くの韓国料理店に入り熱々の石焼系の丼を三人とも食べた。体内から暖まったところで、DolonさんのVOLVO V40に乗せていただきDolon邸に向かった。

 Dolonさんのリスニングルームはコンクリート系の住宅の2階にある。頑丈な構造で床もとてもしっかりとしている。リスニングルームはLDKも兼ねていて広々としている。

 美しい色合いのAVALON DIAMONDは、十二分な広さの空間をあてがわれて、心地良さそうにその部屋に鎮座していた。

クリックすると元のサイズで表示します

 前回お邪魔した時はDIAMONDを導入されたばかりの頃であったが、その後5年の年月が経過し、鳴らし込みも存分になされたはずである。

 デジタル機器が、一新されていた。dCS スカルラッティシリーズのフルラインナップが揃っていた。その様は壮観そのものである。さらにクロノスがマスタークロックとして採用されていて、その陣容は「最高峰」といえるものである。

 スカルラッテイシリーズはCDトランスポート、DAコンバーター、DDコンバーターそしてクロックの4つから構成されている。

クリックすると元のサイズで表示します

 豪華で華麗なその姿はオーディオマニアであれば、思わずうっとりと眺めてしまうものである。さらにジェフローランドの美しいアンプ郡がその隊列に加わるわけであるから、見ているだけでも満足感が高い。レコードプレーヤーはIMMEDIA。どれも精緻な高性能感に溢れた機器ばかりである。

 CDから聴かせていただいた。津田沼駅から短い時間であったが、VOLVO V40に乗せていただき、「VOLVOも随分と質感が上がったな・・・」と感心したが、DIAMONDから発せられた音の印象は「これは、VOLVOというよりもPorscheというべきものかもしれない・・・」と思ってしまった。

 漲る高性能感がぎゅっと凝縮されている。それは細部に到るまで見事に浸透していてムラがない。突き抜けた高性能故のバランスの崩れがないので、高い次元での爽快感が、長く続く。

 長い距離のヒルクライムレースをロードバイクで走っていると、ある一定の時間、脚の回りが良くなり心臓と呼吸と脚の筋肉が上手く連携することがある。そんなグッドコンディションが、ずっと継続しているような感じである。

 もちろん、私の場合そんなグッドコンディションはやがて雲散霧消してしまい、厳しい坂を相手に苦しい時間を嫌という程味わうことになるのであるが・・・

 アナログタイムに移行しても、そのじっくりと味わいたくなる爽快感は変わらずに、アナログらしいコクも加わり、益々システム全体の熟成度合いの高まりが感じられた。ハンコックさんも極上のAVALONを心から堪能されているようであった。

 コーヒーブレークの後、ハンコックさんが持参されたJAZZの貴重なレコードを聴き、さらにその後私が持参した3枚のクラシックのCDを聴かせていただいた。

 ベートーベン ピアノ協奏曲第2番第1楽章(ピアノはアルゲリッチ)。白井光子のメゾソプラノでブラームスの歌曲集から3曲。そしてラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番第1楽章(ピアノはブニアティシヴィリ)が、AVALON DIAMONDから華麗に奏でられた。

 それら全てが、オーディオ的な高性能感と音楽的な充足感のバランスが実にしっくりとくる地点で平衡を保っていた。このバランス感覚は実に貴重である。

 「二兎を追うものは一兎をも得ず・・・」という古い諺は、この清潔で広々としたリスニングルームにおいては、通用しないかのようであった。

クリックすると元のサイズで表示します



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ