2019/11/23

5004:STONE  

 その黒い物体を手にしながら「なんだか、胡散臭げな見かけですね・・・」と、私が言うと、小暮さんは「taoさんにだけは言われたくないですね・・・taoさんのリスニングルームにあるGe3のオーディオアクセサリー程には胡散臭くはありませんよ・・・」と言って小暮さんは笑った。

 「まあ、確かにその通りですね・・・ところでこれはどうやって使うんですか・・・?」と苦笑しながら尋ねた。

 「オーディオ機器の上に乗せるだけです。電磁波干渉対策用のもので、この中には水晶発振子が封入されているみたいですよ。外見だけでは全くその仕組みは分かりませんが・・・ぱっと見はオカルトぽいですが、特許を取得していたりして、アメリカでは10年以上のロングセラーなんですよ・・・ちなみに商品名は『SHAKTI STONE』です・・・」

 「そうなんですか・・・10年以上売れているなら、効果があるということでしょうね。二つありますが、どこに置くのですか?」

 「電源関連の場所が良いようで、真空管アンプのトランスの上なんかが最適だと言うことです。」

 そして、小暮さんはその二つの黒い物体を、真空管式モノラルパワーアンプであるTL-10のトランスの上にそれぞれ置いた。

 それを見て私は「最初は置かない状態で聴かせてください・・・その後で乗せた状態で聴くとその効果が分かり易いような気がします・・・」と伝えた。

 「どんな効果があるのであろうか・・・ケーブルを変えた時のようにはっきりと分かる変化があるのであろうか・・・それともその見た目同様“影ながら”音質を支えるといった地味な変化であろうか・・・」

 小暮さんは一旦置いた「SHAKTI STONE」を取りはずして、オーディオラックの棚板に重ねて置いた。

 まずは素の状態で1枚のレコードをかけてもらった。RKSAN XERXES 10のターンテーブルの上に置かれたレコードは、Collegium aureumの演奏によるVIVALDI LOCATELLI ALBINONIのヴァイオリン協奏曲が収められたものであった。レーベルはharmonia mundi。

 VIVAIDIの協奏曲が収められているA面を上にしてそのレコードはセットされた。トーンアームであるROKSAN ARTEMIZの先端に取り付けられたortofon MC-20の針先はゆっくりと盤面に降りていった。



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