2019/10/17

4967:RELAX  

 大川さんのオーディオシステムの送り出しは3つとなった。一つはORACLE CD2000とZanden Model5000の組み合わせ。一つはKRELL MD10とSTEALTHの純正組み合わせ。そして新たに導入されたCOPLAND CDA288である。

 今日はその三つの送り出しを聴き比べることとなった。まずは、一体型CDプレーヤーであるCDA288からである。

 トレイに乗せられたCDは、マーラーの交響曲第5番である。その第一楽章を聴いた。COPLANDのCDA288、CTA301、CTA504という純正組み合わせによる音は、クリアに澄んだ音色で、清々しさを感じさせてくれた。

 何かしら一本筋が通った感じがして違和感がない。MAGICO A3の強固なシャーシは、その送り出されてくる音を余裕で受け止めて、全く破綻することなく空間に音として解き放っている感じであった。

 「なんだか、清々しい音ですね・・・COPLAND純正の組み合わせだからでしょか、無理のない整合性が感じられます。」

 私はその印象をそう評した。

 「そうそう、このラインだと肩から力が抜けて、無理のない感じですよね・・・A3も余裕しゃくしゃくという感じで・・・」

 大川さんはそう応じながら、プリアンプのセレクターを変更した。その後、CD2000とModel5000の組み合わせに切り替えて、同じ曲を聴いた。

 その音を慎重に耳で追いながら「やっぱり、格が違うな・・・やはりこれがハイエンドの世界か・・・」と心の中で思った。

 音楽の表情はより微細なものまで捉えることができる。フォルテシモでも混濁感がなく、スケールも大きく感じられる。

 「比べてしまうと、やはり違いますね・・・代車でBMWの1シリーズをしばらく乗ってから、5シリーズに乗り換えた時に感じる印象に似ています。」

 と私が話すと「良いたとえですね・・・CDA288とは格が違う感じですよね・・・値段も全然違いますからね・・・じゃあ、KRELLの組み合わせは3シリーズのM Sportという感じかもしれませんよ・・・」

 と、大川さんは笑いながら話し、再度プリアンプであるCTA301の精悍さのあるセレクタレバーを切り替えた。

 そして、KRELLの純正ペアにより、同じマーラーの交響曲第5番の第1楽章を聴いてみた。やはりKRELLになると、KRELLらしい音である。

 ぐっと音の張り出し感がアップした。足回りのセッティングも硬くなり、車体全体が路面に吸い付く方向に変化し、アドレナリンが出やすくなる。

 CD2000とModel5000の組み合わせが「Luxury」だとすると、確かにKRELLの組み合わせは「M Sport」である。

 三つの送り出しはそれぞれの個性をしっかりと表出していた。「Luxury」も「M Sport」もそれぞれ素晴らしかった。

 新たに導入されたCDA288は「RELAX」とでも評すべきであろうか。その音は、統一感のある見た目同様に、心に一服の清涼感をもたらしてくれた。 



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