2019/10/8

4958:念押し  

 新たなベルトをプラスチックのケースから取り出した。ベルトドライブプレーヤーのベルト交換作業は普通のレコードプレーヤーならばそれほど手間のかかるものではない。

 LINNでもROKSANでも、アウタープラッターとインナープラッターの二層構造を採用しているので、その作業はすんなりとスムースに行えるのである。

 しかし、delphi6の場合はそうではない。プラッターが二層構造ではなく一体型なので、ベルトの付け替え作業はとても面倒である。何時も「何でこうなんだ・・・どうしてこんなにやりにくいんだ・・・」と腹立たしく思いながら作業を行う。

 さすがに最近は慣れてはきたが、最初の頃は何度も失敗して誰かを怒鳴りつけたいような衝動に駆られた。

 「何で二層構造にしないんだ・・・・」そのdelphiユーザーの怒りに満ちた声は、ORACLEにも相当数届いていたのであろう。

 delphi6がマイナーチェンジされてGen-2になった時に、あれだけ音が良いからとこだわっていた一体型プラッターをあっさりと捨てて、アウタープラッターとインナープラッターに分離された二層構造を採用した。

 「やるならもっと早くやれ!」とマイナーチェンジ前のモデルを持っている私は、怒りの納めどころがない状態が継続している。

 やはりベルトの交換作業は何時も通り厄介さを伴ったものであったが、どうにかこなした。

 新しいベルトは触っただけでハリの違いが感じられた。今まで使っていたベルトは経年劣化によりハリが失われていたようであった。

 モーターとプラッターを繋ぐベルトが新しくなった状態で「33」と記された方のレバーを軽く下に押した。

 すると、プラッターはゆっくりと回り始めやがて定速に達した。その立ち上がりにもたつき感はなく、実にスムースであった。

 「やっぱりベルトの経年劣化だったのか・・・2年くらい替えてなかったからな・・・」と思いながら、きっちりと回るタールテーブルを眺めた。

 そして針先をレコードの盤面にゆっくりと降ろした。心なしか音も何時もよりも若々しく感じられた。

 「経年劣化か・・・やはり年月と伴に衰えていくのか・・・」と、風邪からの回復具合が思わしくない我が身と重ねてしまい、感慨深く思った。

 50代も後半に入って経年劣化が随分と進んだためか、一旦ひいた風邪からすぐには抜け出せずに、ずるずると体調の悪い状態が続いている。

 妻からは「無理をするなと言うメッセージですからね・・・」と、ここぞとばかりに念を押される始末である。



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