2019/9/6

4926:グリーンファン  

 Ge3のオーディオアクセサリーというものは見た目がひどいものが多い。できればリスニングポイントに座った時に視界に入らないでほしいと切に願うことになる。

 一度知り合いのオーディオマニアの方の勧めで「兎棒25」という製品を試したことがあった。これは、白い毛(おそらく兎の毛皮)のついた棒状のもので、天井から紐でつるしてスピーカーユニットの手前15cm辺りに吊して使用するものである。

 Ge3のホームページには「マルチウェイのSPを近くで聞くと、それぞれのユニットから音がバラバラに聞こてしまうコトが良くあります。マルチウェイのSPでは口径の約3倍位は離れないと一つの音として聞こえないのです。水面に複数の波がある時、波は互いに緩衝しあって一つの波となります。一つの波となるには何度かの干渉が必要で、時間掛かります。音波も同じで、干渉を繰り返して、一つの音と合成されて耳に伝わります。『兎棒25』は、音波が整うのを早める働きがあります。干渉する回数が1/3程度で整うので干渉で消耗されるエネルギーが残ったまま、耳に到達します。つまり音の鮮度が上がったように聞こえます。」とその効果について説明されていた。

 天井にピンを指してそこから紐をたらし「兎棒25」がユニット(TANNOYの場合同軸2ウェイなので一つのユニットしかない)の手前15cmぐらいになるように調整しながら、左右のTANNOY GRFの前に設置した。

 その姿を一目見た時少々悲しい気分になった。「これはGRFに対する冒涜ではないか・・・」と思ってしまうような見た目であったからである。

 まあ、一旦こみ上がってきた感情はぐっと飲み込んで音を聴いてみることにした。その見た目の悪さから、内心それほどの効果がないことを期待しながら耳を傾けた。

 するとどうであろうか・・・鮮度が上がったという感触よりは、「音が自然・・・なんだか耳に優しい・・・」という印象を受けた。

 普通の扇風機の風からBALMUDAの「The GreenFan」の風に変わったような変化があった。「The GreenFan」はNHKの朝ドラ「半分青い」でも取り上げられた自然界の風を再現する扇風機である。

 「夏の午後を吹き抜ける心地よい風を部屋の中に再現します。気持ちのいいグリーンファンの風と一緒に、素晴らしい夏の一日をお過ごしください・・・」が、その宣伝文句であるが、「兎棒25」をスピーカー前面に設置すると、そんな感じで「人工感」が薄れより自然な「風」に近づくような気がした。

 しかし、決定的な違いが「兎棒25」と「The GreenFan」との間にはあった。「The GreenFan」がその機能だけでなくデザインが素晴らしいものであるのに対して「兎棒25」は、TANNOY GRFに対する冒涜としか思えないような見た目をしている点である。

 「これは私の狭小な許容範囲を大きく逸脱している・・・」ということで、その効果のほどは認めながらも、「兎棒25」は我が家のリスニングルームでは採用されることはなかった。

 「そういう観点からすると、この『脈々』というGe3製品は、名前は相変わらずいかがわしい響きであるが、見た目は普通と言っていいであろう。」

 そう思いながら、届いた小さめの段ボール箱に入ったその製品を眺めた。もうすでにカタログ落ちになっている製品であるが、たまたま中古市場で見かけて落札したのであった。
 
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