2019/9/16

4936:前半  

 前半のヒルクライムが開始された。1,2分の間隔を開けて2名または3名づつスタートした。前半は車を停めた水ヶ塚駐車場までの約12kmである。

 私は3名でスタートした。ほぼ真っすぐに続く道を進んだ。サイコンに表示されるパワーメーターを見ながら負荷を調整していく。

 220ワットから230ワットの範囲に収まるようにクランクを回し続けた。心拍数は徐々に上がっていった。

 できれば心拍数もほぼ一定に維持したかった。168〜170ぐらいで推移できればほぼ一定のペースで上っていけるはずである。

 まずまず順調に推移していった。道はやがて木々に囲まれていった。斜度はきつめである。脚にはまだ余力があるが、その減り具合は富士スバルラインを走っている時よりも早い感じであった。

 前半のコースには下り区間もある。そこでは脚を休められるが、サイコンに表示される「10秒平均パワー」がぐんと下がってしまう。

 スタートからの平均パワーは230を切って220台の数字を示し始めていた。どうにかその数値の低下を抑えようと、ギアを重いものに変えて下りでもパワーの数値が200ワットを下回らないように走った。

 やがて道は上りに戻る。残り距離が少なくなってくると脚の余力も少なくなってくる。今日の試走では、水ヶ塚駐車場までで一旦休憩できるで、そこまでは頑張ろうと気合を入れなおしてクランクを回し続けた。

 腰回りの筋肉はやや強張った感があったが、痛みが出る様子はなかった。不調が続いた腰はだいぶ回復してきていた。

 前半のゴールである水ヶ塚駐車場が見えてきた。そしてどうにか前半のコースを完走した。前半コースの平均パワーは223ワットであった。かかった時間は52分56秒。ほぼ予定通りである。

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 予定通りでなかったのは、その疲労感である。まだ全コースの半分も走っていない。しかし、疲労感は相当重めであった。

 「これでは、本番では後半相当ばてるな・・・もう少し抑えるべきか・・・」そんなことを思いながら、自販機で購入した冷たい飲み物を飲み、疲れた体を休ませた。

 後半は、5合目で着用する防寒着や補給食が入ったリュックを背負って走る。そのリュックを背負った。

 後半は約15kmほど上ることになる。脚の余力は前半のコースを走って相当減ってしまっているし、それなりの重さがあるリュックを背負うので、後半はかなり苦しいヒルクライムになることは必至であった。

 平均パワー200ワットぐらいで後半のコースを走ろうと思っていた。腰回りの具合は予断を許さない感じであった。どうにか痛みが出ないでほしいと思っていた。

 チームメンバーは順次スタートしていった。私達の番が来て、富士宮5合目へ向けて走り始めた。視線はサイコンの「10秒平均パワー」の数値に向けられていた。

2019/9/15

4935:試走会  

 今年から新たに開催されることとなった「富士山ヒルクライム」は、富士スカイラインを走るヒルクライムレースである。

 距離が27.1kmで平均勾配が6.1%。その数字からもメジャーなヒルクライムレースである「Mt.富士ヒルクライム」や「マウンテンバイクin乗鞍」と比べて、より過酷なヒルクライムコースと言えるであろう。

 ゴールは富士山富士宮口5合目に設定されている。その「富士山ヒルクライム」の本番は10月20日である。

 本番まで一月余りの今日、チームでそのコースを試走するために4台の車に分乗してチームメンバーとともに現地に赴いた。

 数日前の天気予報では雨の心配もあったが、天気は快晴であった。東大和市在住のチームメンバーが運転するスバル フォレスターにピックアップしてもらい、集合場所であるバイクルプラザに向かった。

 そしていつものように中央道に入る前にコンビニに立ち寄って補給食を仕入れてから高速に乗った。行楽に最適の季節の中の三連休、やはり中央道はそれなりに混んでいた。

 談合坂SAで途中休憩を入れてから須走インターまで走り、そこから先は一般道に降りて、富士スカイラインを目指した。

 「富士山ヒルクライム」のコースの真ん中あたりに位置する水ヶ塚駐車場に車を停めて、一旦スタート地点まで下ってから順次スタートする。

 ゴールまで一気に走るのではなく、水ヶ塚駐車場まで12km程上って、一旦休憩する。車に積んである防寒着や補給食を入れたリュックを背負って後半のコースを走るという予定であった。

 水ヶ塚駐車場に着いた。天気は晴天そのもの。富士山は青空をバックにくっきりと見えていた。静岡県側から富士山を眺めることは稀である。宝永火口が大きな口を開けていて、ダイナミックで荒々しい姿である。

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 準備を整えてスタート地点まで下り始めた。斜度が結構あるので下りではスピードがどんどんと速くなっていった。

 少し下っていった先でのことであった。急にハンドルががたがたとぶれ始めた。コントロールが効かない感じであった。

 驚いて前輪を見ると空気が抜けていた。パンクである。ハンドルのぶれは凄く、道路の脇に寄せてブレーキをじんわりと効かせた。

 「落車するかも・・・」と半分ほど諦めたが、幸いに落車せずに道路脇にロードバイクを止めることができた。

 今日はレース用のタイヤを履いていた。年に数回しか使わないヴィットリア コルサ スピードである。

 昨年購入したので、走行したのはまだ7回ほどのはずである。走行感覚は素晴らしいが、耐久性に難があるタイヤである。

 チームメンバーの助けも借りてパンク修理をどうにか終えた。ほっとしながらまた下り始めた。そしてスタート地点にたどり着いた。

 ここで反転すると目の前にはまっすぐに続いている道が見えた。前半の走行距離は12kmほど。平均斜度は6.2%。

 前半は平均220ワットほどの出力で走ろうと思っていた。時間は50〜55分程かかるはずである。後半はリュックを背負って走り、脚もかなり疲れてくるので平均200ワットぐらいで走れればいいと思っていた。後半は1時間〜1時間5分ほどかかるはず。前半、後半両方で約2時間ほどと予想していた。

 回復基調である腰の具合が心配ではあった。距離が長く斜度も厳しい。2時間近いヒルクライムになるので腰にかかる負担も相当に大きい。腰に痛みが出たなら、本番ではないので無理をせず負荷をぐっと下げて流して走る予定でいた。

2019/9/14

4934:アヴァンギャルド  

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 BMWは9月10日、ドイツのフランクフルトで開催されている「フランクフルトモーターショー 2019」で4シリーズのコンセプトモデル「コンセプト4」を公開した。

 「コンセプト4」は、格子状のデザインを用いた縦長のキドニーグリルを採用している。切れ長で攣り目的なデザインのヘッドライトとともに、フロントエンドに奇抜とも思える強い個性を与えている。

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 「なんじゃ・・・こりゃ〜」と松田勇作的なセリフを思わず心の中で叫んでしまった。「これは悪趣味でしょ・・・どう贔屓目に見ても・・・」と思った。

 デザイン責任者のステファン・ヴェアンスは「ダイナミックかつエレガントなデザインを目指しました」と言っている。
 
 ダイナミックかもしれないがエレガントとはほど遠い。

 さらに「シンプルでありながら、力強く、独自性がある。ディテールには最新の注意を払いました。グリルやライトなどですね」とも述べている。

 確かに力強く、独自性がある。しかし、何度見てもこのキドニーグリルは、適正と思われる面積の3倍以上はある。

 「どうしてこんなに大きなグリルにしたのですか?」というインタビュアーの質問に、「これがキドニーグリルの新しいデザインです。次期型4シリーズのダイナミックなプロポーションにも合うと思います。1930年代の328からもインスピレーションを得ています。」と答えている。

 さらに「これは新しい車です。そしてキドニーグリルも新しいデザイン言語です。慣れるまでに時間がかかることは、わかっています。」と続けた。

 慣れるまでに時間がかかるか・・・慣れたくはないが、やがて目が慣れるのであろうか。BMWは周期的にアヴァンギャルドな傾向に走る。

 前回はクリス・バングルがデザイン責任者であったときに、かなりアヴァンギャルドな造形で見るものを驚かせたが、これからのBMWはアヴァンギャルド方向に大きく舵を切ったようである。

 個人的な好みからすれば、BMWのアイコンであるキドニーグリルは横長であってほしい。さらにしっかりと2分割されていてほしい。

 そのほうが絶対にエレガントであると思うのであるが、それでは刺激が足りないとの判断なのであろうか・・・

2019/9/13

4933:箱根ヒルクライム  

 ここ数年毎年参加しているヒルクライムレースは、Mt.富士ヒルクライム、マウンテンサイクリングin乗鞍、そして箱根ヒルクラムの三つである。

 6月に行われたMt.富士ヒルクラムでは、比較的調子が良くわずかではあったが自己ベストを更新することができた。

 先月参加したマウンテンサイクリングin乗鞍では、痛めた腰の不調もあり昨年よりも1分以上タイムを落としてしまった。今のところ、対昨年の自分に対して1勝1敗である。

 箱根ヒルクライムは10月の第一日曜日に行われる。舞台は普段は自動車専用道路である箱根ターンパイクである。

 走る距離は13.8kmで、その平均勾配は7.2%である。この数字だけ見ると平均勾配はMt.富士ヒルクライムやマウンテンサイクリングin乗鞍よりもやや高めであるが、走る距離が短いので楽なのかと思われるかもしれない。

 しかし、箱根ヒルクライムのコースは終盤で下りもある。その下りも含んだ平均勾配が7.2%なのである。

 スタートから10kmを過ぎるまでは延々と10%前後の厳しい斜度の坂が続くのである。昨年のタイムは1時間3分4秒であった。このタイムが自己ベストである。

 この自己ベストであるタイムを更新することが今年の目標となる。腰の不調は随分と長引いたが、現在はかなり回復したように感じている。

 先日杉並区の「Pro.Fit」で整体の施術を受けた時にも、マウンテンサイクリングin乗鞍のレース直前よりもだいぶ良くなっているとの診断であった。

 箱根ヒルクライムの厳しい斜度のコースに回復基調の腰が耐えられるか・・・これが開催まで1ケ月を切ったヒルクライムレースで試されることになる。

 さらに今年は、新たな開催されることになった富士山ヒルクライムにもチームで参加する予定である。

 こちらは、富士スカイラインを走るヒルクライムレースである。走る距離は27.1km。平均斜度は6.8%。この数字だけ見ると、相当に過酷なコースである。

 実は明後日の日曜日にチームでこのコースを試走する予定である。実際にそのコースを走ってみてそのコース概要をつかんでおくことは、本番の走りに役立つはずである。本番は箱根ヒルクライムの2週間後の日曜日である。 

2019/9/12

4932:Axiom22 mk2  

 「Goodmans」というメーカー名を耳にすると、反射的に「Axiom80」というユニット名を思い浮かべてしまうほどに、知名度的には「Axiom80」の一人勝ち状態である。

 Axiom80は独自の構造を持つ非常に優れたユニットであるが、Goodmansのダブルコーン型フルレンジユニットであるAxiomシリーズにおけるフラッグシップはAxiom22 mk2であり、販売価格も一番高い値付けがされていた。

 今日は、そのAxiom22 mk2をじっくりと聴くことができた。場所はshanshanさんのリスニングルームである。

 shanshanさんは、このユニットを以前からお持ちであったが、従前はAxiom80用に製造されたキャビネットに納めて使われていた。

 しかし、同じメーカーのユニットであっても、ユニットの特性によりキャビネットの最適容量が異なるとのことで、とある理系ウルトラマニアの方にユニットを送り、その特性を特定してもらった。するとAxiom22 mk2の最適容量は、従前使っていたキャビネットよりも少なくて良いことが判明した。

 そこで、前回お邪魔した時に聴かせてもらったスキャンスピーク製の高級ユニットを使用した2ウェイスピーカーのキャビネットの製造を依頼したS氏に再度、Axiom22 mk2専用のキャビネットの製造を依頼された。

 そのキャビネットが出来上がり、Axiom22 mk2の本来の能力が発揮されるようなった新生スピーカーを検証することになったのである。一緒に耳を傾けたのはチューバホーンさんである。

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 その見た目は比較的コンパクト。六つの角をもつキャビネットはAxiom80用のものに比べ形状は似ているがずいぶんと背が低い。床からは楓製のウッドブロックにより持ち上げられている。S氏製造のキャビネットはとても質感が高い。綺麗で自然な木目は目を癒してくれる。

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 駆動するアンプは、プリアンプはMarantz Model7で、パワーアンプはshanshanさんが自作された様々な真空管アンプが用意されていた。

 まずはPX25によるシングルアンプから聴いた。シングルアンプらしい勢い感のある音の出方である。音の色合いはセピア色。古い時代に録音されたジャズのソースとの相性が素晴らしい。

 次に用意されたのはKT-66のプッシュプルアンプ。パワーアンプがこれに変わると、トーンが一気にヨーロッパ的なものになった。「大人の音」とでも評するべきか・・・クラシックにはこちらの方が落ち着く。QUADUの回路に近いものが採用されているようで、その音の傾向はQUADUに似た質感である。

 次はQUAD405である。コンパクトな形状に似合わず、強力な駆動力を有するパワーアンプである。その駆動力でAxiom22 Mk2にしっかりと鞭を入れる。

 最後はジャーマンビンテージ管を出力管に使用したシングルアンプである。その躯体はとてもコンパクトである。シングルアンプであり、出力は0.8Wととても小さい。

 この真空管アンプに替えると、爽やかな風が吹いた。とても自然で軽やかな風である。品が良く、強引さがなく、Axiom22 mk2が心地よさそうである。

 KT-66のプッシュプルの時のようなピラミッドバランスではないが、すっきりとした見通しで、比較的編成が小さいクラシックではドンピシャな感じであった。

 それぞれのパワーアンプの持つ特色を実によく描き分ける。真空管パワーアンプの自作が趣味であるshanshanさんにとって、このスピーカーは頬撫でしたくなるほどに可愛い存在になることであろう。

 ユニットごとにその特性に沿った最適なキャビネット容量を測定し、上質な素材でキャビネットを作製する。その手法によりAxiom22 mk2は、その本来の能力を遺憾なく発揮することができるようになった。その能力はGoodmansのフラッグシップユニットに相応しい上質感にあふれていた。

 同じ手法で作成されたキャビネットを有するスキャンスピーク製高級ユニットを使用した2ウェイスピーカーも、そのユニットの性能を遺憾なく発揮してバランスの良い音を別室で奏でていた。

 これからは「Goodmans」と聞くと「Axiom80、そしてAxiom22 mk2・・・」と二つのユニット名が頭に浮かぶようになるであろう。

2019/9/11

4931:ノイズ  

 この1年のほど、結構な頻度で埼玉県ふじみ野市に赴いている。別にふじみ野市に顧問先の会社があるわけではない。

 ふじみ野市にあるのは「響工房」である。ついこの間もコンデンサーの交換作業を終えたMarantz Model7を受け取りに行ったばかりである。

 そして、今日も夕方にふじみ野市へ向けて車を走らせた。空は灰色の雲が覆い始めていたが、まだ雨は降っていなかった。

 実は昨晩急に右チャンネルからだけ時折ノイズが出るようになった。ずっと出るわけではなく、時折出て、やがて不意に静かになり、収まったかと油断させては、また出るを繰り返すのである。

 こちらの心を見透かしているかのような振る舞いである。ボリュームを下げるとノイズの音量も下がるので、ノイズはボリュームよりも前の回路で生じているようである。

 セレクターをフォノにした場合の方がノイズの音量が大きい。AUXにするとその音量はぐっと小さくなる。おそらくフォノイコライザー回路の右チャンネルに不具合が生じたようであるが、その原因は不明である。という経緯で、Marantz Model7は、また「響工房」に持ち込まれることとなった。

 通いなれた感が出てきた道を車で進み、見慣れてきた工房に到着した。早速Model7を車から降ろして工房内の作業台の上に乗せた。

 そして、計測機器を使ってノイズの具合を検証した。するとやはり時折右チャンネルからだけノイズが不定期に出ることがオシロスコープの波形で確認された。出ては収まり、またしばらくして出る。

 こちらの心理を逆撫でするようなノイズの出方である。ノイズが出ているときに、いろんな箇所を器具でさわってみたりして原因を探ってみたが、これといった原因を特定することはできなかった。

 フォノイコライザー回路を担当する真空管を左右逆にしてみたが、やはり右チャンネルからだけノイズが出る。真空管の不具合でもなさそうである。

 そうこうしているうちに工房の上空は暗い雲に急速に覆われ激しい雷雨が降り始めた。雷鳴も轟き始めたので、検証作業を中断して、電源を切った。

 検証作業をしている最中に近くに雷が落ちたら大変である。しばし手を休めて談笑タイムを過ごすことになった。

 雷鳴が近づいてきて、何度かはすぐ近くで落ちたのではないかと思えるほどに大きな雷鳴があった。

 激しい雷雨は30分ほどで過ぎ去っていった。雨も小やみになったので、Model7はしばし預かってもらうことにした。

 車に戻って、家を目指した。助手席には先程までModel7が置かれていた空間がぽっかりと空いていた。

2019/9/10

4930:おせっかい  

 世の中が「昭和」の時代、駅前には必ずと言っていいほど個人経営の小さなレコード屋さんがあった。メインの商品はもちろんレコードなわけであるが、店内の片隅にミュージックテープのコーナーがあった。そこには、ミュージックテープが並べられていた。歌謡曲や演歌などが多かった記憶がある。

 SONY CF-1480の傍らに置いてある箱の中には、そんな懐かしさを誘うミュージックテープが10数本無造作に入れられていた。それらの背表紙を眺めた。

 これらのミュージックテープはご主人の遺品で100本以上あるとのことである。そのコレクションを幾つかの箱に納め、そのうちの一つをカウンターに入れ替わりで置いてあるようである。

 背表紙に書かれた日本語を眺めていると「おせっかい ピンクフロイド」と書かれたミュージックテープを見つけた。

 中学2年生の頃、友人が持っていたレコードをカセットテープに録音してもらってラジカセでよく聴いていた。

 懐かしさがこみ上げてきて、そのミュージックテープを手に取った。プラスチックケースを開けてカセットテープを取り出した。

 カセットテープは私のような年代の者にとっては、懐かしく、旧友に遭遇した時のような感慨をもたらすものである。

 その小さな長方形をSONY CF-1480のカセットホルダーに装着した。そして、正方形の形状で均等に並んだ操作ボタンの中から「PLAY」を選択して右手の人差し指で押した。

 テープはするすると回り始めた。それに伴ってカセットホルダーの下にあるカウンターも進み始め、その数字をゆっくりと更新していった。

 このアルバムの1曲目は「吹けよ風、呼べよ嵐」である。この曲は風の音から始まる。インストゥルメンタル・ナンバーであるが、軽快なリズムを刻み聴きやすい。

 1971年に発表されたアルバムで、レコードは持っていなかったが、カセットテープで繰り返し聴いていたので記憶にしっかりと刻まれていた。

 ピンクフロイドの曲がSONY CF-1480から流れているのを聴いていると、時間が一気に巻き戻り、1970年代の空気に包まれていくような気がした。

 「Mimizuku」の店内の様子もその助けとなった。この店に座ってしばしの時間を過ごしていくと、時間の感覚が麻痺してくる。一種のタイムスリップと言えるのかもしれない。

 人生も終盤に差し掛かり「老後」に片足を突っ込み始めている現在・・・そんな年齢の私には、この「Mimizuku」は、何故かしら心地よく、心癒されるものがある。

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2019/9/9

4929:CF-1480  

 朝になると、台風15号は通りすぎていた。家の周囲には、強風により引きちぎられた木々の葉や枝が散乱していた。

 台風一過となった今日は晴天であった。台風が運んできた暖かい空気の影響か、気温もぐんぐんと上がって、真夏が戻ってきたようであった。

 午後は荻窪の顧問先に向かい、監査業務を終えた。その後、いつものように中野坂上に向かった。幹線道路から一本脇道に入ったところにあるコインパーキングに車を停めた。

 そのコインパーキングから徒歩で数分のところに喫茶店「Mimizuku」はある。とても古い5階建てのビルの1階が店である。

 もともとは夫婦で始めたようであるが、私が通うようになった頃には、既にご主人は亡くなった後であった。

 店内の様子も、昭和の喫茶店そのものといった風情である。店内にはカウンター席が4席あり、4人掛けのテーブル席が二つと、2人掛けのテーブル席が一つあるだけである。いまだかって見たことはないが、14名の客が入れば完全に満席ということになる。

 店内に入り、カウンター席に座った。店内にはかなり旧式と思われる茶色のエアコンがガタガタとした動作音をさせながら、店内の空気を冷やしていた。

 カウンターの右端にはオレンジ色をした「パタパタ時計」が置かれている。時折時刻を表す薄い板がパラっとめくれる。

 また、カウンターの左側にはSONY製の古いラジカセが置かれていて、店内にBGMを提供していた。1970年代に製造されたラジカセは、その時代を反映して精巧なデザインであった。

 50年近く前に製造された製品である。何度も修理に出されたようである。今でもこういった古いラジカセを修理してくれる業者はあるようである。

 そのラジカセがいつもと違っていた。従来はステレオ式のものであったが、今日はモノラルのラジカセであった。

 それに気づいてその型番を確認してみた。CF-1480と示されていた。スマホで「SONY CF-1480」と検索ワードを入れて検索してみた。

 すると、このラジカセは1974年に発売されたものであることが分かった。定価は33,500円であった。宣伝文句は「マイクミキシングができる『プレイカセット』」というものである。

 45年前の33,500円という価格は、今で言いうと幾らくらいなのであろうか・・・100,000円くらいであろうか・・・

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 全方位レーダーを連想させる円形ダイヤルスケールがデザインにおける最大の特徴で、とてもユニークであると同時にその当時のSONYのデザインセンスの高さを窺わせる。

 ダイヤルを回し、周波数が最適同調の位置にくるとLEDが発光する仕組みは、きっとその当時のラジカセ小僧たちを唸らせたであろう。

 亡くなったご主人の遺品の一つと思われる。女主人にそれとなく訊いてみると、「もう1台の方はカセットテープの回転具合が不安定になったので、修理に出している・・・」とのことであった。

 CF-1480の傍にはミュージックテープが入った箱が置かれている。その箱を手元に持ってきてその中を覗き込んだ。

2019/9/8

4928:ばりかた  

 台風15号が関東地方に近づいてきていた。午前中の降水確率は20%であるが、午後は80%であった。

 午前中はもちそうであるが、午後からは降られる可能性が高い。チームのロングライドは戻ってくるのが、午後2時半頃になる。帰路には雨に降られる可能性が高いので、中止となった。

 「中止か・・・どうするかな・・・単独で短いコースを走ろうかな・・・」と考えていた。7時に自宅を出て昼前に戻ってくるなら、「時坂峠」か「和田峠」などが候補に上がる。

 朝のうちは青空が見えていた。「どうするかな・・・」と考慮していると、妻が珍しく早く起き出して、リビングに降りてきた。

 チームのロングライドが中止なった旨を伝えると、「ちょうど良かった・・・車で連れていってほしいところがあるんだけど・・・」との返答が返ってきた。
 
 「単独でちょっと走ってこようと思っているんだけど・・・」という言葉を飲み込んで、「いいよ・・・」と私は力なく言葉を発した。

 我が家で車を運転するのは私だけである。下の娘は今年免許を取ったが、それから一度もハンドルを握っていない。

 さすがに、その娘に愛車を運転させるわけにはいかない。今日は「家族サービスデイ」となった。

 午前中のうちに幾つかの買い物ポイントを回ってから、昼食に連れていった。向かった先は「元祖長浜 大學ラーメン」である。

 ここは正統派のとんこつラーメンの店である。下の娘が好きで、時々行く。麺の硬さは「普通・かため・ばりかた・はりがね・こなおとし」のなかから選択できる。

 私は「ばりかた」を選んだ。しばし待っているとそれぞれ頼んだラーメンが目の前に置かれた。

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 安定感のある味わいである。長浜の屋台で出されるラーメンもきっとこういう感じなんだろうと思いながら、するすると食べていった。

 「替え玉」は150円。ついつい頼んでしまう。やはり「ばりかた」を選択した。お腹一杯になって店の外に出た。空には雲が増えてきて、時折雨がさっと降ったが、まだ雨が本格的に降りだしてくる様子はなかった。

2019/9/7

4927:プレデターフェイス  

 Mercedes-Benzの顔付きが最近変わった。これは新型CLSから採用されたもので、新型A-Classもこれに倣った。

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 Mecedes-Benzはこの新しい顔つきについて「プレデターフェイス」と呼んでいる。プレデターはあの映画のプレデターである。

 プレデターがフェイスマスクをつけた時の顔付と確かに共通する要素を感じさせる。グリルの左右端は下に向けて広がる独特の形状が採用され、その角度に合わせるようにフロントライトの形状がシャープに形成されている。

 シャープでクール。独特の冷徹さを窺わせるニューデザインである。今後フルモデルチェンジあるいはマイナーチェンジされるMercedes-Benzのモデルはこの顔付に統一されていくようである。

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 ちなみにフルモデルチェンジされる前のA-Classの顔付がこれである。どちらが好みかは、個人的な問題である。「プレデターフェイス」の方がクールな印象を私は受ける。

 Ge3製品としては比較的見かけがましな「脈々」を今日は試してみた。スピーカーの接続端子とテレフンケンのスピーカーケーブルの間に「脈々」を取り付けてみた。

 そして、聴きなれたCDやレコードをじっくりと聴いてみた。その時に、ぼんやりと頭に浮かんだのが、Mercedes-Benzの「プレデターフェイス」であった。

 音の質感が、すっとクールになり見通しが良くなった気がした。Mercedes-BenzのA-Classがフルモデルチェンジにより「プレデターフェイス」になったような変わり様のように思えたのである。

 フルモデルチェンジ前のA-Classの顔付が「ぼんやり顔」がどうかはさておき、ぼんやり感が薄れ、すっと先を見通せるような感覚に捕らわれたのである。

 「うん、変わるな・・・確かに・・・見通しが良くなった。これが個人的な嗜好性に合致しているのかというと・・・概ね合っているような・・・気がする・・・」

 というのが、その第一印象であった。こういったオーディオアクセサリーについては第一印象だけで判断するのは危険が伴う。

 時間の経過とともにその印象が変わることがあるからである。さらに耳は変化を聴き取ると概ね良い方向に判断しがちである。

 ここは、Mercedes-Benzのニューフェイスのようなクールで理知的な態度で判断すべきであろう。とりあえず第一印象は良しとしておくことにした。

 Mercedes-Benzの「プレデターフェイス」に対する市場の反応は概ね好評である。販売実績も好調で、今年中にマイナーチェンジされる予定のE-Classも顔付ががらっと変わり、「プレデターフェイス」になるようである。



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