2019/5/21

4818:ゴール  

 なるべく負荷が一定になるように走った。サイコンには二つのパワーの数値が表示される。一つは10秒間の平均パワーの数値である。そしてもう一つがスタートしてからここまでの平均パワーである。当然前者は数値が頻繁に変わり、後者はゆっくりと変わる。

 それぞれの数値が230ワット程度になるようにクランクを回し続けた。スタートして5kmを走った。先にスタートしたチームメンバーにも追いつくようになった。申告タイム通りであれば、スタートの差は申告したタイム差の半分であるので、順次追いつくはずであった。

 富士スバルラインには我々のチーム以外にも多くのローディーが試走していた。その中にエメラルドグリーンのチームウェアを見つけると、気合が入り引き上げてもらえた。

 その右脇を抜けていくときには「頑張て下さい・・・」と声をかけた。同じ申告タイムでスタートも同時であったメンバーの背中も近づいてきた。

 点在するエメラルドグリーンの目印を目指して走っているうちに、走行距離は10kmとなった。前半が終了した。残り距離は13.5kmである。ここまでの平均パワーは235ワットであった。

 後半でもこの数値を維持するのは相当な困難を伴う。低下するのは必然であるが、その低下する幅を少しでも小さくしたいと思っていた。

 後半は軽くバトル状態になった。同時にスタートしたメンバーの背中が近づいてきて、追いつき追い越そうとするが、脚力に差がないのでしばし接戦が続く。

 バトルで脚を盛大に削るわけにもいかないが、自転車は気持ちで走る面があるので、無理のないバトルであれば、その効果を活用して平均スピードを上げることもできる。

 15kmを経過した段階で同時にスタートした3名のメンバーを一旦かわせた。しかし、一人のメンバーはすぐ後ろから迫ってきていた。

 そのおかげで、緩みそうになる心には常に緊張感がもたらされた。コースは残り少なくなってきた。視界の先には、2分半先にスタートしたチームメンバーの背中が迫ってきていた。

 その脇を一旦走り抜けたが、その背中はやがて視界の前に戻ってきた。すると後ろから迫ってきていたメンバーも前に出た。

 3名のメンバーは一団となって、この長いヒルクライムコースの終盤に入っていった。富士スバルラインの終盤には平坦部分がある。この平坦部分の直前は斜度が上がる場所がある。そこをダンシングでこなしていった。

 そしてようやく道は平坦コースに入っていった。3名はほぼ同時に平坦コースへ向かった。フロントギアをアウターへ入れてクランクを勢いよく回していった。

 平坦コースでは二人の前に出てスピードを上げていった。本番の時には数名の参加者で形成されたトレインの後ろにつくこともできるはずであるが、今日は単独で走った。

 やがてスピードは35km/hまで上がった。風切り音がゴーゴーと響く。口を大きく開けて酸素を少しでも多く取り入れながら、平坦コースを必死に走った。

 このままゴールさせてくれると嬉しいのであるが、問屋はそうは卸してくれない。やがて道は上りに転じる。

 斜度が上がった道はまっすぐに続いている。脚は既にスカスカである。体もがたがたである。急速にスピードはダウンした。

 後ろから追いかけてきた一人のメンバーが、道が上りに転じてから前に出た。その背中に視線を集中して差を縮めようとするが、脚は鉛のように重く、ケイデンスは全く上がらなかった。

 あっという間に30メートル以上の差がついた。「残り距離は少ない・・・ラストスパート!!」と心のなかで弱った自分を励まし続けて、ラストスパートした。

 前のメンバーの背中が近づいてきた。30メートル以上に一旦開いた差は10メートルほどに縮まった。そしてゴールした。

 ゴールした瞬間サイコンの小さなボタンを押して、スタートしてから動き続けていたタイマーを止めた。そして、その数字に視線を向けた。「1:21:43」と表示されていた。
 
 5合目は霧に包まれていた。辺りは白く煙っていた。ゴールした直後、ふらつく足でロードバイクを押して道の脇に立てかけた。呼吸器を酷使し続けたので、しばらくの間咳が止まらなかった。 

2019/5/20

4817:スタート  

 今日はリーダーの奥さんが運転するサポートカーが付く。5合目で着用する防寒着や補給食を入れたリュックをリーダーのホンダ オデッセイの荷室に預けてから、タイムトライアルに参加するメンバーは長い隊列を形成して、富士スバルラインの料金所を目指してスタートした。

 緩やかな上り道を走っていくと、見慣れた感のある富士スバルラインの料金所に着いた。自転車は1台当り200円の通行料が必要である。

 料金所を過ぎた地点の左脇に集結してスタートの時間を待った。事前に自己申告した予想タイムの遅い順にスタートする。

 スタートするタイム差はその申告タイムの差の半分に設定されている。私は1時間25分のタイムで自己申告した。同じ予想タイムのメンバーは4名いるので、4名が一緒にスタートする予定である。

 私達のチーム以外にも多くのローディーが試走に来ていた。皆、表情を引き締めながら次々に長いヒルクライムへ向けて走り過ぎていった。

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 私達のチームメンバーも順次スタートした。「頑張って・・・!」とその背中に向かって声援を送った。

 残っているメンバーが少なくなってきた。少しお腹が空いている感覚があったので、一旦預けたリュックからお握りを取り出して、頬張った。ハンガーノックだけにはなりたくはなかった。数年前、富士スバルラインの試走時にハンガーノックになったことがあった。ハンガーノックになるとどう踏ん張ってもパワーは出ない。

 いよいよ、私達の番が回ってきた。4名はロードバイクに跨って、リーダーのカウントダウンを聞いていた。「5、4、3、2、1・・・スタート!」の合図で、右足で一気に漕ぎだして左足のクリートをペダルに嵌めた。

 今日は普段のロングライドの時と違う装備が二つあった。一つはホイールである。今日は決戦用ホイールを装着していた。カンパニューラ ボーラ ウルトラである。チューブラタイヤはビットリアのコルサ スポーツ。年に数回しか使用しないプレミアムギアである。

 もう一つはシューズ。決戦用シューズはGIROの最軽量モデル。軽量化を最優先にしているため耐久性には問題がありそうであるので、こちらも決戦用ホイール同様年に数回しか使わない。

 スタート直後はゆったりとしたペースで進み、やがて一人のメンバーが先頭をしっかりとしたペースで引いてくれ始めた。

 220ワットから240ワットの間の負荷で進む4台のロードバイクは綺麗に連なりながら序盤のコースを走った。

 序盤は割としっかりとした斜度が続いている。脚に余力がまだまだあるので、平均パワーが少し大きくなりがちである。

 10kmまでは「これで大丈夫なの・・・もっと踏んだ方がいいのでは・・・」と思ってしまうくらいに抑える予定であった。平均パワーは230ワット以下にコントロールしたかった。

 私の脚力では1時間25分もの長い時間、平均パワーを230ワット以上に維持できる可能性はほとんどなかった。

 3km程走った頃合から、平均パワーが240ワットほどになってきた。「脚にかかる負荷が高すぎるかも・・・」と思い、4名で形成されていたトレインから脱落していった。

 3名の背中はだんだんと小さくなっていった。富士スバルラインは見晴らしがいいので、視界の片隅にはまだ収まっているが、随分と差が開いていった。

 サイコンの平均パワーは235ワットを示していた。心拍数は160台前半であったので、心拍にはまだ余裕がありそうであった。 

2019/5/19

4816:試走会  

 朝の4時半に目覚まし時計が鳴った。寝ぼけ眼をこすりながらベッドから抜け出した。今日は富士スバルラインを試走する予定が入っていた。

 東大和市在住のメンバーの車で5時15分にピックアップしてもらうことになっていた。荷物などの準備は既に昨晩整えておいた。

 歯を磨き顔を洗った。ズボンの下にはレーサーパンツを履いた。こうしておくと現地での着替えが楽である。

 時間通りに自宅前にメンバーのスバル フォレスターが到着した。このフォレスターは4台のロードバイクと4名のチームメンバーを飲み込む予定である。

 LOOK 785 HUEZ RSはフォレスターのルーフキャリアにセットされ、取り外された前輪は荷室に収まった。 

 積み込みは手早く行われ、次なるメンバーの自宅に向かった。そして、4台のロードバイクが綺麗に屋根上にセッティングされてから、集合場所であるバイクルプラザに向かった。

 集合場所に着いて挨拶を交わし、出発前の記念撮影を済ませた。17名のメンバーは6台の車に分乗して富士山の麓を目指した。

 中央道はスムースに流れていた。10連休のゴールデンウィークの時には恐らく大渋滞が発生したのであろうが、今日は渋滞でスローダウンすることは一度もなかった。

 途中、談合坂SAで休憩した。このSAで有名なパン屋に皆立ち寄った。ここの名物は「談合坂あんぱん」である。

 長時間発酵させた生地に包んだつぶあんと、オリジナルのバタークリームのハーモニーが絶妙な逸品・・・とのことである。

 あんぱんの表面には「談」の焼印が押されている。人気があるようで、次々に売れている。「これは食べてみる価値があるかな・・・」と一瞬思ったが、値段を見て躊躇した。1個300円であった。「やっぱりやめておこう・・・」とパスした。

 談合坂SAを出てからも高速道路は順調に流れていた。大月インターで左に折れて富士山の方向へ向かった。

 この先の道からは天気が良ければ富士山の姿が綺麗に見えるが、今日は雲が多く、その姿は残念ながら見えなかった。

 河口湖インターで高速を降り、「富士山パーキング」と最近名称が変更された「富士北麓駐車場」へ向かった。

 その大きな駐車場に着くと、兄弟チームである「ミツイキサイクルチーム」が準備を整えて、これから試走に向かうところであった。

 「頑張って・・・」と兄弟チームを見送って、我々も準備を進めた。ロードバイクを車のルーフから降ろして前輪を装着し、サイクルウェアに着替えた。

 少し肌寒く感じた。「ここでこれなら、5合目は相当に寒いな・・・」と思った。富士北麓駐車場からは、雄大な富士山が臨めるはずであるが、今日は富士山は雲に隠れて全く見えなかった。

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2019/5/18

4815:アクシオム80  

 アクシオム80を正面から眺めると、その複雑な構造から、同軸2ウェイかと勘違いしてしまいそうであるが、実はフルレンジユニットである。

 フルレンジユニットは、音の立ち上がりが速く、音の抜けきり感が素晴らしいという長所がある。ネットワークという呪縛から解き放たれたユニットは透明感に溢れた美音の持ち主であることが多い。

 今日は、そのアクシオム80をじっくりと味わう機会を得た。場所はHさんのリスニングルームである。御一緒したishiiさんとたくみ@深川さんは既に何度もその機会を享受されているようであるが、私は初めての経験となる。

 Hさんのリスニングルームに鎮座するアクシオム80はとても美しいキャビネットに納められていた。そしてそのユニットは実に凛とした姿をしていた。

 アクシオム80を駆動するのはパワーアンプがUESUGI製である。プッシュプルアンプで比較的コンパクトな大きさである。プリアンプはとある方に依頼して製作してもらった特注品である。

 レコードプレーヤーはガラード301。オルトフォンのアームの先にはトランス内蔵のSPUが装着されていた。CDプレーヤーはSTUDER A727。これらのオーディオ機器は2台のスピーカーの間の床にラックを用いずにセッティングされている。

 リスニングルームは10畳程の広さであろうか、狭くもなく広すぎることもなく、アクシオム80にとってとても居心地の良い空間が与えられていた。

 リスニングポイントには3人掛けの革製ソファーが置かれ、ゲスト3名はそこにゆったりと収まった。リスニングポイントからシステム全景を眺めていると、吟味しつくされた機器達が実に頼りがいのある名脇役たちに見えてくる。

 主役のアクシオム80は、そういった実力者たちに取り囲まれ、監督であるHさんの「スタート!!」という号令を待ち構えているかのようであった。

 まずはCDから聴かせていただいた。STUDER A727はプロユースらしい整然とした造形美を誇っていた。トレイ式であるが実に端正なデザインである。

 バロックを中心としたクラシックのCDがA727のトレイに次々に乗せられた。それらの演奏は「破綻」というものとは全く無縁のバランスの良さを醸し出していた。

 音の質感のみならずアクシオム80は見事な音場感を見せてくれる。50年以上の年月を経ているユニットとは思えない広くすっとした立ち上がりを見せる空間表現は気持ちを軽やかに高揚させてくれる。

 特に古楽器を使用した演奏においては、アクシオム80は自由闊達に己の長所を表出する。独自の音色や音の香りを携えて、舞い上がるように広い空間に放たれる音たちは、これ見よがしな華美さに走ることなく、ニュートラルな質感で音楽を真摯に伝えてくれる。

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 CDタイムの後はアナログタイムである。Hさんはアナログタイムに移ると、デジタル機器の電源を切り、RCAケーブルもプリンアンプから外し、CDプレーヤーの電源ケーブルも壁コンセントから抜いた。完全にデジタル機器からのノイズを遮断したのである。

 アナログタイムは実に豪華で充実した内容であった。様々な希少価値の高いレコードがガラード301のターンテーブルに乗せられた。

 「その中でも最も印象に残った1枚は・・・?」と問われたならば、Collegium aureumのVivaldiのレコードを上げるであろう。harmonia mundhiのオリジナル盤のレコードであるが、その清澄な音の響きは神々しいまでの美しさをたたえていた。

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 さらにもう一枚上げるとするならば、Sanssouci-Ensemble HamburgのBIBERのViolin-Sonatenであろうか。こちらも演奏、録音とも素晴らしく、心の中の開いた口が塞がらないという感じで聴き入ってしまった。

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 アナログタイムは質、量ともに十ニ分な聴き応えに満ちていた。時間の経つのも忘れて、暮れなずむHさんのリスニングルームでレコードに酔いしれた。

 アクシオム80は噂に違わず鮮烈な美音の持ち主であった。バランスよく鳴らし込むには相当な熟練の技が要求されるユニットではあるが、これでないと出せない孤高の魅力を持ったスピーカーであることは確かであった。

2019/5/17

4814:キドニーグリル  

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 「うわ・・・なんだこの巨大なキドニーグリルは・・・!」マイナーチェンジされたBMW 7シリーズの写真を見て、つい心の中で叫んだ。
 
 「これはないでしょう・・・とても下世話というか、成金趣味というか、いずれにしてもデザインが破綻している・・・」と思った。

 7シリーズは、BMWの旗艦モデルである。ライバルは、Mercedes-Benz Sクラス、Audi A8、JAGUAR XLなどである。

 7シリーズが最も売れているのは中国である。国別での販売シェアは中国が41%をも占めている。ちなみに日本は3%に過ぎない。

 となると、セールス面でそれほど成功しているとは言えない現行7シリーズの販売台数を大幅に増やそうとするならば、最大の顧客である中国人の好みに迎合するという選択肢しかないという判断になったのであろうか・・・

 「それにしても・・・趣味が悪いとしか思えない・・・」そのフロントデザインを眺めながら、溜息を洩らした。

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 大きく印象を変えたフロントデザインに対してリアのデザインは、それほど大きな変更は加えられていない。こちらはあくまで「マイナーチェンジ」の枠内に収まっている。

 現在車のリアデザインは、Audiをはじめとして左右のコンビネーションランプを繋いで一体感を出すのが流行りのようである。ポルシェのマカンもマイナーチェンジされてリアの造形が一体型に変わった。

 実はBMW 7シリーズには、10年ほど前まで乗っていた。クリス・バングルがデザインして、そのアバンギャルドなデザインが物議を醸したモデルであった。5年半ほどの年月を共に過ごし、10万キロ以上の距離を走った。

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 確かにそのデザインは個性的であった。しかし、実際に乗り、長い年月を身近で過ごすと、その灰汁の強さに独特の魅力を感じるようになった。

 そのクリス・バングルがデザインした7シリーズのキドニーグリルの大きさと、今回マイナーチェンジされた最新7シリーズのキドニーグリルの大きさを比べると、隔世の感が沸き起こる。時代は大きく変わっているのだな・・・と思った。

2019/5/16

4813:正常進化  

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 ルノーの新型クリオ(日本名:ルーテシア)の写真をインターネット上で見た時には、フルモデルチェンジではなく、マイナーチェンジかと勘違いした。

 確かにフロントライトの形状が、先にフルモデルチェンジされたメガーヌのように、ルノーが「Cシェイプ」と呼ぶ両サイドにカーブを描くように配置されたデイタイムランニングライトが大きな特徴であるデザインに変わっているが、全体のシルエットは、現行型をほとんど変えていないのではないのか、と思わせるほどに踏襲している。

 リアのデザインも同様である。「お化粧直し」の粋を出ていないような気がしたので、「ライバルであるプジョー208がフルモデルチェンジしたのに合わせて、マイナーチェンジしたのか・・・」と思ってしまった。

 しかし、よくよく見てみるとマイナーチェンジではなく、フルモデルチェンジであった。現行型のクリオはルノーでも最も成功したモデルである。欧州のBセグメントは強力なライバルがひしめいているが、モデル末期でも欧州Bセグメントでの販売のトップに立っていた。

 セールスが好調であったので、新型はできるだけ現行型のエクステリアの雰囲気を引き継ぐことになったようである。

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 一方インテリアは、フルモデルチェンジらしく大きく雰囲気が変わった。最も目を引くのが9.3インチ縦型マルチメディアモニターであろう。

 iPadをそのまま突き刺したような印象を受ける。「ちょっと雑だな・・・」と思わなくもないが、この大きな画面をタッチすることによりNAVIなどの操作がスピーディーに行えるのであろう。

 ドライバー正面のメーターパネルは、当然のごとくデジタル化されたデジタルコクピットを採用している。これはBセグメントであっても既に標準になっている感がする。自動ブレーキなどのレーダーを活用した安全装備もきっちりとアップデイトされていている。

 同じタイミングでフルモデルチェンジされたプジョー 208に比べると「フルモデルチェンジ感」はかなり薄めであるが、着実に進歩しているようである。ルノーの最新型は「正常進化」と評すべきフルモデルチェンジとなった。

2019/5/15

4812:ジェラート  

 後続のメンバーを待っていると、逆側からミツイキサイクルチームのメンバーが上がってきた。国道299側からヒルクライムしたのかと思って「今日は299側からのコースでしたか・・・?」と訊くと「おかわりですよ・・・山伏峠を越えて正丸峠まで上って、一旦向こう側に下って上り返すというコースです・・・」との返答であった。

 「Mt.富士ヒルクライムが近づいているからか、気合が入っている・・・」と感心した。両チームの全員が上り終えてから、皆で記念撮影を済ませた。

 私たちのチームは、奥村茶屋で昼食休憩をとることになった。奥村茶屋と言えば「正丸丼」である。他のメニューもあるが、迷うことなく「正丸丼」を頼んだ。

 談笑しながら待っていると、いつもの色合いの「正丸丼」が運ばれてきた。もちろん味わいもいつものとおりである。甘辛い味噌で炒めた豚肉は実にごはんに合う。

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 ガソリンタンクが満タンになったところで、帰路についた。帰路では幾つかのバトルポイントが待ち構えている。しかし、脚は山伏峠・正丸峠のヒルクライムでほぼ売り切れ状態であるので、控えめな出力しか出せないであろうと、思っていた。

 帰路では小沢峠を越える。上る距離は2km程である。小沢峠に着くとペースがぐっと上がってバトルモードにすぐさま突入した。

 私は、残り少ない脚の余力を振り絞ってパワーを上げようとしたが、その出力は十分なものでなかった。

 それでも後半に向けて少しづつ出力を上げていき、頂上の手前ではそれなりの出力にまで達してゴールした。

 今日はいつものコースでなく、途中で脇道に入った。「東京バーディー坂」と呼ばれる短いけど急峻な坂を越える道である。

 ここでもバトルが勃発。私は初めて走る坂であった。確かに斜度がきつい。この坂でもさらに脚が削られて、ほどんど原型を留めていない感じとなった。

 最後の仕上げは笹仁田峠である。斜度が緩いので高速バトルになる。かろうじて残っている余力のわずかさに気持ちを引き締めながら、高速でクランクを回した。最後のスパートポイントでは、歯を食いしばって追い込んだ。

 今日は定番のコースであったが、その内容はいつもよりも濃かった。体にかかった負荷はいつもの2割増しぐらいの感じであった。

 いつもは笹仁田峠を下り切った先にあるファミリマートでコンビニ休憩をするが、今日はその先、岩蔵街道沿いに昨年できた「ウェストランドファーム」に立ち寄る予定であった。

 ここは牧場が経営している。店の奥は大きな牛舎が建っていて多くの乳牛がいるようであった。この牧場で取れた新鮮な生乳を使ったジェラートやソフトクリームが人気を博している。

 店に着くと駐車場の片隅にサイクルラックも置かれていた。店は家族連れでにぎわっていた。並んで順番を待ってからダブルのジェラートを購入した。10種類以上あるジェラートから「チョコラータ」と「バナナミルク」の二つを選んだ。

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 甘すぎず、濃厚であるが、口溶け爽やかな味わいであった。独特の形状をしたコーンもサクサクでおいしかった。

 ジェラートでリフレッシュしてから、帰路の残りを走り切った。自宅に帰りついてサイコンの走行距離を確認すると106kmであった。

2019/5/14

4811:ラストスパート  

 山伏峠のヒルクライムを開始した。序盤はゆっくりと走っていった。一定の負荷で走る場合には序盤から前に出て集団の先頭を引くことがあるが、今日は変化するペースに合わせていく予定であったので、後方に控えてペースの変化を見極めていた。

 ややあってからペースは上がってきた。そのペースに合わせて、私もクランクを回すペースを上げていった。

 製材所が左側にあるカーブを曲がっていくと、ペースはしっかりとしたものになり、先頭集団は颯爽と走っていった。まだ脚には余力があったので、その集団の後方にへばりついた。

 斜度が厳しくなる左カーブもどうにかこなし、次なる難所へ向かった。この辺りから集団がばらけるのが常であるが、今日はリーダーが先頭集団を引いていて、単独で前に出ることはしなかった。ペースがコントロールされていたので、集団がばらけずにヒルクライムをこなしていった。

 山伏峠で一番斜度が厳しい難所に入った。ここは道が大きく左に曲がっている。このポイントで先頭集団から離れてしまうことが多い私は、ダンシングで厳しい斜度に立ち向かった。

 前を行くメンバーにそれほど遅れることなく、この難所を越えた。「どうにかついていけるかも・・・」と、その先の斜度が緩むエリアでペースを上げて、先頭集団に追いついた。

 ペースは集団がばらけないようにコントロールされていたので、山伏峠を越える段階でも5名の先頭集団は一団でその頂上を走り過ぎた。

 500メートルほどの下りは皆慎重に下った。何度かカーブを曲がりながら下っていき、正丸峠の上りに向かって直角に右折した。

 ここから1.5km程上る。斜度はそれほど厳しくないが、ペースが速いと脚が売り切れてしまう可能性は高い。

 前半はついていけるペースで集団は走っていたので、「この流れで最後まで行くのであろう・・・」と気を少し緩めていた。

 後半に入りゴールが近づいてくるとペースが上がった。脚の余力がなくなってきた私は、前を行く3名から30メートルほど後方に下がってしまった。ここまで一緒に走ってきた1名のメンバーはここで脚が切れてしまったようで、完全にちぎれてしまった。

 私はどうにかこれ以上差が開かないように踏ん張ってクランクを回し続け、終盤に入っていった。「この距離ならラストスパートで追いつける・・・」そう思いながら、激しい吸排気を繰り返した。

 そして、ゴール地点が視界に入ってきたことろで、スパートした。どうにか前を行く3名に追いつくことができた。

 そして、ゴールの目印である奥村茶屋の前にたどり着いた。とても疲れた。ローバイクをガードレールに立てかけて座り込んで休んだ。

 しばし休んでからLOOK 785 HUEZ RSを、峠の道標に立てかけて写真を撮った。道標には端正な文字で「正丸峠」と刻まれていた。LOOK 785 HUEZ RSの黒と白のコントラストととても合っていた。

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2019/5/13

4810:名郷  

 コンビニ休憩を切り上げて、山伏峠の上り口を目指してリスタートした。山伏峠の上り口である名郷に繋がる県道に出るには山王峠か小沢峠のどちらかを越えていかないといけない。行きは山王峠を越えて、帰りは小沢峠を越えましょうということになった。

 山王峠の上りは短い。メインの峠に備えて、無理のないペースで越えていった。頂上を越えると名栗側へ下っていった。こちら側の方が斜度が高い。

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 勢いよく下っていき突き当りを左折した。名栗川に沿って続く道は緩やかな上り基調である。山間の爽やかな空気の中を9台のロードバイクは進んでいった。

 この道は、信号が少ない。名郷まで数えるほどしかないのであるが、今日のそのいずれもが赤信号であった。

 名栗川の川縁では家族連れがバーベキューなどをしていた。ゴールデンウィークには相当混雑したであろうが、今日は名栗川の流れ同様に時間もゆったりと流れているようであった。

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 ようやく名郷に到着した。ここで、山伏峠にチェレンジする前に決まって休憩を入れる。他のローディーもここで一息入れることが多く、今日も数名のローディーが休んでいた。

 小さな食料品店があり、店の横には自販機がある。ロードバイクをガードレールに立てかけて、自販機の前に向かった。自販機の前でしばし悩んでから、リアルゴールドを選択した。

 それを一気に飲んで、体をすっきりとさせた。山伏峠の上りは4kmほど。山伏峠を越えて向こう側へ一旦下り、途中で正丸峠への上り道に向かって直角に右折して、さらに1kmと少し上る。

 私はペースの変化に弱い。どちらかというと一定のペースで走るほうが好きである。しかし、チームでのヒルクラムバトルではペースが急に上がることが多い。いつもはそこで遅れてしまうのであるが、今日はできるだけついていこうと思っていた。

 名郷で一息入れた後、山伏峠の峠道を走り始めた。序盤は緩やかに走る。会話しながら上り道を走っていった。

2019/5/12

4809:ニーウォーマー  

 Mt.富士ヒルクライムが近づいてきた。本番は6月9日であるので、残り1ヶ月を切った。来週の日曜日には富士スバルラインをチームで試走する予定も入っている。いよいよヒルクライムシーズンが始まる。

 現在の調子は決して良いわけではないので、これから週1回のロングライドや週3回のトレーニングの強度を上げていかないといけない。

 昨日の土曜日は最高気温が25度を超える夏日になったところが多かったようである。今日も昨日ほどではないが、昼には気温が上がり最高気温の予報は23度とのことであった。

 サイクルウェアは夏仕様のものを選択した。ニーウォーマーをどうしようか少し悩んだ。「なくても大丈夫かな・・・」と一旦決めた。朝の7時にLOOK785に跨って走り出したが、すぐさまUターンした。自宅に戻って急いでニーウィーマーを装着した。

 朝のうちは曇っていて肌寒かった。さらにサイクルウェアの背面ポケットからウィンドブレーカーも取り出して着用した。

 多摩湖サイクリングロードを駆け抜けていって、集合場所であるバイクルプラザに到着すると、もうすでに暑くなった。ウィンドブレーカーを脱いだ。

 今日の目的地は定番コースである「正丸峠」に決まった。兄弟チームである「ミツイキサイクルチーム」も正丸峠が目的地であるようで、ゴール地点で合流できる可能性があった。

 今日の参加者は9名であった。そのロードバイクの内訳はORBEAが3台、COLNAGOが3台、LOOKが2台、そしてKuotaが1台であった。

 9台のロードバイクは一列となって走り慣れた道を走っていった。多摩湖サイクリングロード、旧青梅街道、岩蔵街道と、先頭交代を繰り返しながら走った。

 気温はちょうど良い感じで、体をすり抜けていく風が心地よかった。岩倉温泉郷を抜けていき、小曽木街道に突き当たって一旦右折した。すぐ先を左折してのどかな集落のなかを通る道を走った。

 途中で「陰地」を通る。ここは陽の光が当たらない。夏はひんやりとした空気がありがたい。今日は夏ほどではないが、そのありがたみを少しばかり感じながら走り過ぎた。

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 いつも休憩するファミリーマート飯能上畑店に着いた。ここは店の前にサイクっラックが置かれている。

 そのサイクルラックはみるみる満杯になっていった。店内に入って補給食を購入した。選んだのは「トルティーヤ ハム&チーズ」と「ファミコロ」である。これを胃袋の中に素早く納めた。



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