2019/2/1

4707:A3  

 大川さんが新たに導入されたMAGICO A3は、MAGICOのもっとも新しいスピーカーである。価格はペアで130万円。MAGICOとしてはエントリークラスになる価格帯であるが、その基本性能は、しっかりとしており、CPが非常に高いと評判になっている。

 MAGICO A3はそれほど大きくないトールボーイタイプのスピーカーである。大川さんが以前お使いであったGershman AcousticsのGrande Avant Gardeもそれほど大きくないトールボーイタイプであった。

 Gershman Acousticsが独特のスラントした形状であったのに対して、A3は直線的でカチッとしたイメージのエンクロージャーである。

 MAGICOらしく金属製のエンクロージャーは硬質感にあふれていて、その屈強な構造美は実にクールである。

 ルックスからすると、その音は輪郭鮮明で高解像度、曖昧さを一切許さないものであるような先入観を持ってしまう。

 先週seiboさんのお宅で聴かせていただいたTANNOY CHATSWORTHとは真逆な考え方に基づいて作られたスピーカーである。

 実は既に一度、このスピーカーが大川さんのリスニングルームに導入されたばかりの時に聴かせてもらっている。

 その時の印象では、見た目や構造体から連想されるような聴く者の心を一瞬で冷却してしまうような冷たいサウンドではけっしてなかった。

 むしろ抜けの良さやSNの良さ、定位の良さといった現代の高性能スピーカーの持つ美点のみが耳につき、好印象であった。

 そして、今回導入から鳴らし込みがやや進んで、大川さんのリスニングルームにも馴染んできた頃合いになってどう変化したのか、検証させてもらった。

 CDは、クラシックのオーケストラものを3曲聴かせてい頂いた。マラーの交響曲第5番から第1楽章、ベルリオーズ幻想交響曲から第4、第5楽章、そしてシベリウスのヴァイオリン協奏曲の第1楽章である。

 抜けの良い滑らかさは相変わらずで、より詰まった感じのないつき抜ける感じが向上したような気がした。

 ユニットの高性能さとアルミニウム筐体の密閉型という素晴らしく剛性の高いエンクロージャーの相乗効果であろうか、SNが素晴らしい。

 そして位相が寸分たがわず揃っていることによる定位感の良さが、聴いていて気持ちいい。立体的で、目に見えるような写実能力は「さすが・・・」と唸らせるものがある。

 Gershman Acousticsのスピーカーが持っていた幽玄な雰囲気はないが、リアルな臨場感や音のない瞬間の静けさはやはり素晴らしいものがあった。

 MAGICOのスピーカーを、COPLAMDのプリアンプとパワーアンプのペアで鳴らすという、通常はあり得ないような組み合わせであるが、この両者は意外と相性が良く、お互いの長所を認め合っているような雰囲気を感じた。

 送り出しはCDトランポートが我が家と同じORACLE CD2000で、DAコンバーターはZanden Model5000である。

 大川さんのお宅にはもう一組、CDトランスポートとDAコンバーターがある。それはKRELL MD-10とSTEALTHの純正組み合わせである。

 WadiaとJobのDAコンバーターもお持ちであったが、登場回数がほとんどなくなり、A3の購入時に売却されたようであった。

 「KRELLの組み合わせでも、聴いてみたいですね・・・」との私のリクエストに応じて、ベルリオーズの幻想交響曲を、再度送り出しを替えて聴いてみることになった。

 KRELLは渋いグレーの色合いで、そのデザインセンスはより硬質感があり、男性的ともいえる。OracleとZandenとは相当受ける印象が随分と違う。



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