2019/1/18

4693:RFT  

 RFTはテレフンケンの真空管製造設備を受け継いだ東ドイツの会社であった。1970年代にEL34を大量生産した。

 真空管には「TELEFUNKEN」や「SIEMENS」と印刷されているが、RFTがOEMしたものである。合理化と工業化が進んだ時代のEL34であり、その品質に関してもばらつきなく安定している。

 RFTがOEMしたEL34は、TELEFUNKENでもSIEMENSであっても1本7,000円ほどの値段であり比較的入手しやすい。

 実は程度の良いもので値段の手ごろなRFT製のEL34を見つけて最近入手した。TELEFUNKENと真空管には印刷されていた。 

 現在Marantz Model2の出力管には、ムラードが1950年代後半に製造したEL34を使っている。ムラード製のEL34は製造年代ごとに仕様が四つある。私が持っているものは「Xf2」で2番目に古いものである。

 ロット番号が残っていて、それを解読すると1950年代後半に、英国のブラックバーン工場で製造されたものであることが分かる。

 1950年代のムラード EL34の音は、多少ゆったりとした雰囲気を有している。解像度が高いという印象はなく、程よくまじりあった音が、音楽の多様性を垣間見せてくれる。

 音の厚みはあり、どちらかというとジャズなどとの相性が良いのかもしれない。私はクラシックしか聴かないが、その温かみのある音の質感は心地よい。

 このムラード製の出力管を、RFT製のEL34に交換してみた。RFT製のものは見た目的に細身であり、すっきりとしている。

 左右それぞれ2本ずつ、合計4本のEL34を交換した。電源をONにしてしばし待った。そして、先ほどまでムラードのEL34で聴いていたソフトをかけた。 

 RFT製のEL34に替えると、音はモダンになる。すっきりとしていて、解像度も上がる。ある意味現代的な音である。

 ニュートラルというか、肩に力が入っていないバランスの良さを感じる。クラシックに限って言えば、こちらの方が見通しが良い。

 温度感はムラードに比べて下がる。熱くほとばしるような音は出てこないが、ニュートラルでウェルバランスである。

 出力管は、真空管の花形的存在である。真空管マニアに言わせると、実は出力管よりも整流管や初段管の方が音に対する影響度は大きいとのことではあるが、出力管を変えると音の印象は随分と変わる。

 RFT製のEL34はかなり好印象であった。1970年代に大量生産されたので中古市場にも多く出回っている。OEMなので人気も低く、価格も安い。入手容易なのはうれしいことである。



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