2019/1/15

4690:激坂  

 顔振峠の序盤は、まだそれほどの厳しさはない。川に沿って続く道を緩やかなペースで走っていった。民家が点在している序盤は会話しながらクランクを回していた。

 やがて集落が途切れて、道の両側は鬱蒼とした木々が覆い始める。斜度もぐっと上がってくる。いよいよこの辺りから顔振峠の本来の姿が現れてくる。

 顔振峠は、厳しい斜度の坂が3kmほど続き、その後一旦短い下りが入る。下りの後は上り返しがあって、ゴール手前は斜度が緩んで、平坦に近くなる。

 前半で無理をすると、後半がかなりつらい。そうは分かっているが、斜度が上がると、体にかかる負荷も当然上がる。

 サイコンが表示するパワーの数値は250ワットを超えて、時折300ワット近い数値を示す。あまりパワーの数値が上がり過ぎないように注意しながら走った。

 走行距離をサイコンで確認しながら、ヒルクライムコースの前半を走った。苦手な激坂であるが、まずまずのペースで走ることができ、脚の余力もまだある感じであった。

 前半を終えて、上級者2名が前に出て、その後を4名の集団が追いかける展開となっていた。後半から苦しい持久戦に入った。

 厳しい斜度の坂は、「まだあるか・・・まだあるのか・・・」といった感じで続いた。4名の集団は後半に入ってばらけていった。

 私の30メートルほど前には、一人のメンバーが走っていた。その背中越しに先頭の2名の背中も時折見えていた。

 下りに入る前にもう少し前のメンバーとの差を詰めておきたい。そうすれば上り返しの後の平坦部で追いつける。

 そうは思うが、厳しい斜度に阻まれてペースは上がらない。差は開くことも縮まることもなく、短い下り区間に入った。

 下りを快速で飛ばして、上り返しに入っていった。下りの勢いを活かして上り返しを勢いよく上っていった。

 前のメンバーとの差も少し縮まった。その差は20メートルほどであろうか・・・上り返しにも斜度の厳しい箇所が一つある。

 そこを苦しい表情で乗り越えた。そして斜度が緩み始めた。ゴールに向かってどんどんと緩み始めるコースに従って、スピードを徐々に増していった。

 ほぼフラットに近いコース状況になってからラストスパートした。一気にスピードに乗って、前を行くメンバーをかわした。

 ゴール地点である平九郎茶屋の前を通過した。その駐車場にLOOK 785 HUEZ RSを立てかけて、車止めの上に座り込んだ。

 顔振峠は、やはり非常に厳しいヒルクライムコースであった。前を走っていたメンバーのおかげで最後まで脚を緩めることはなかった。

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 陽光は降り注いでいた。顔振峠からは青空の下に遠くの山並みが見えた。青のグラデーションで稜線がほのかに描かれていた。



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