2019/1/31

4708:CTA301  

 東京都内のインフルエンザの感染者数が過去最高になったと報道されていた。相当な勢いで感染が広がっているようである。

 そのインフルエンザの感染を避ける一つの手段としてこまめに歯磨きをするといいと、先日テレビで報道されていた。

 とある保育園が子供を預かっている時間帯で5回ほど歯磨きをするようにしたところ、インフルエンザに感染する子供の数が激変したということであった。

 普段は朝、昼、晩の3回歯磨きする。昼は、外回りをしていると磨けないので、1日に2回のこともある。

 その回数をこの冬の時期だけぐっと増やすといいようである。まあ、コストがかかる対策ではないので、やってみようかと思った。これからの時期は、会計事務所は1年で一番忙しい時期を迎える。インフルエンザに感染することはどうしても避けたいところである。

 大川さんのお宅にお邪魔して、大川さんがベビー綿棒を使って、プリアンプのRCA端子を掃除されている様子を見て、インフルエンザ感染を防ぐ歯磨きのことを思い出した。

 「RCA端子って汚れるんですか・・・?」

 と、その様子を見ながら訊いてみると、「そうですね・・・意外と汚れるんですよ・・・時折こうやっってベビー綿棒で綺麗にすると、音がすっきりとするような気がしてね・・・まあ、そう頻繁にやる必要はないんだろうけど・・・やらないと気になってね・・・」との返答であった。

 そういえば、我が家のMarantz Model7のRCA端子の掃除をしたのははるか昔のような気がした。購入したばかりの時に1回した記憶しかない。「帰ったらさっそく掃除してみよう・・・」と思った。

 オーディオアクセサリーの世界には、接点復活材・接点保護材・接点導通材・導通向上クリーナー等の商品があることを思い出した。

 「接点復活材ってあるじゃないですか・・・そういったものは使わないんですか・・・?」と、さらに大川さんに質問してみた。

 「そういったものは、一定の効果があるんでしょうけど、ある種の音質的な変化が伴いますから、良い方向に向かう場合と、そうでない場合があるような気がして・・・何もつけない綿棒で掃除するだけなら、副作用はないはずですからね・・・」と大川さんは答えた。

 「RCA端子は接続したままの状態なら汚れないような気がするけれど、錆びでしょうか・・・時折こうやって綿棒で綺麗すると、綿棒がうっすらと汚れるんですよ・・・RCA端子が汚れると、音に濁りや歪が加わり、S/Nも低下しますからね・・・」

 器用にRCA端子の掃除を一通り済ませたあと、大川さんはそう言って数本の使用済みのベビー綿棒をゴミ箱に入れた。

 我が家のMarantz Model7ほどではないが、大川さんがお使いのCOPLAND CTA301も古いオーディオ機器である。

 COPLAND CTA301は、1994年から発売が開始された製品であるので25年ほど前の製品である。そのデザインは北欧製らしい清涼感に溢れている。

 5つのノブがシンメトリックに配置されている。その構図はシンプルでありながら見事にバランスが保たれている。

 その新しいとは言えないプリアンプを大事に使われている様子が微笑ましかった。駆動するプリアンプとパワーアンプは、最新のものではないが、スピーカーはつい最近、最新のものに変わった。

 その最新のスピーカーのご機嫌窺いに、大川さんのお宅にお邪魔した。その新しいスピーカーとはMAGICO A3である。

2019/1/30

4705:上り返し  

 相模湖側から上る大垂水峠も斜度はそれほど厳しいものではない。感覚的には4〜5%ほどである。しかも斜度の変化があまりない。

 緩めの斜度でほぼ一定・・・これは私にとってとても走りやすい。斜度が10%を越えるような激坂は、体重が重いので苦手であり、普段のトレーニングは一定の負荷で60分間ペダルを回し続ける単純なものであるので、斜度やペースの変化に弱い。

 その坂道を速めのペースで走っていった。頂上までの残り距離が3km程くらいから、「バトルモード」に突入した。

 ペースが上がり過ぎないように注意しながらテンポ良くしばし走っていると、やがて上級者2名が、ペースを上げて前に出ていった。

 2度目のヒルクライムなので、脚の余力が万全ではないはずであるが、走りやすいコースであるためか、ペースが落ちることはなかった。

 残り距離が少なくなってきても、旧式のエンジンは回転数もトルクもその能力を維持していた。「まだ、いけそうだ・・・」と思い、少しペースを上げて、前の2名の背中を追った。

 前の2名は、完全な「バトルモード」ではなく、流し気味に走っていたので、その背中は近づいてきた。

 「気づかれないように近づいていけば、ラストスパートでかわせる・・・」そう思って、普段は大きな排気音を極力抑えるようにして背後に近づいていき、ゴール手前でスパートした。残念ながら一人には気付かれてしまい、逃げられてしまった。

 大垂水峠を両方からしっかりと堪能した。大垂水峠はどちらから上っても斜度が厳しくなく、走りやすいヒルクライムコースである。

 ヒルクライムを終えた。次なる目的地は「駿河」である。その豚丼の味わいを脳の味覚中枢で思い出しながら、復路を走った。

 高尾山の脇を抜け、浅川サイクリングロードを走っていった。そして目的地である「駿河」が見えてきた。

 しかし、なんだか人気がない。「もしかして休み・・・?」と思った。店の前まで行ってみて店内の様子を窺ったが、やっていなかった。

 時刻は11時45分。12時から開店ということはなないはず。日曜日が定休日ということもないはず。頭の中には「?」が幾つか並んだが、しょうがない。

 後ろ髪を引かれる思いで「駿河」の店から離れ、少し先にあるセブンイレブンへ向かった。ここで昼食休憩をした。

 天気予報通り、昼近くから北風が吹いてきたが、セブンイレブンの駐車場は建物が盾となって風が吹いていなかった。陽光はたっぷりと降り注いでいたので暖かかった。

 昼食には「カレーうどん」を選択した。セブンイレブンのカレーうどんは、和風だしが効いたまったりとした味わいである。それを味わいながら胃袋の中に納めた。

 通食休憩後は、北風に幾分悩まされながら、走っていった。天気が良かったので、車の数は多めであった。車の脇を通りすぎながら帰路を急いだ。
 
 玉川上水に沿った道を走り、「百石橋」で東大和方面へ向かう2名は、本隊から離れた。まっすぐに北に向かった。ちょうど北風が正面から吹き付けてくる。

 自宅に辿りつくと、サイコンの走行距離を確認した。「91km」であった。消費カロリーは2,027キロカロリーであった。

2019/1/29

4704:レフ板効果  

 相模湖に向かって下っていくと、華やかな色合いの歯科医院の建物が右側に見えてくる。そのすぐ手前を左折した。

 さらに下っていくと相模湖の湖畔に到着した。湖畔に着いた時には、ちょうど大学のボート部の部員がボートを担いで、湖に出ていくところであった。

 ボート競技は筋力と持久力が要求される競技である。体形的にはいわゆる「細マッチョ」が望ましいのであろう。

 陽光で煌めく湖畔をボートで滑るように進むことは気持ちよさそうであるが、トレーニングは相当ハードであろう。

 この季節、観光客の姿はほとんどない。実に静かである。冬の晴れた相模湖には、実に優雅な時間が流れていた。
 
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 湖畔の公園の中にある県立相模湖漕艇場はガラス張りの円柱状の建物である。そのガラスが陽光を反射して、湖畔にレフ板による反射光のような光を所々投げかけていた。

 その反射光が当たっているエリアに白い色のロードバイクを置くと、ホワイトがパールホワイトになる。ロードバイクが浮き上がったように見える。

 人間もそのエリアに入り込むと顔色が白くなり、立体感がでる。「これがレフ板効果か・・・」と感心しながら見ていた。

 試しにその反射光が当たっているエリアに私のLOOK 785 HUEZ RSを置いてみた。色がブラックなので、ホワイトほどの変化はないが、それでも少しばかり輝かしさが増した。

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 しばしの時間、湖畔で優雅な時間を過ごしたが、いつまでもそうしているわけにはいかず、「上り返し」へ向かってリスタートした。

 5台のロードバイクは隊列を組んで、上り基調の道を走った。やがて大垂水峠を相模湖側から走る峠道に入っていった。

 こちら側からのコースも斜度は緩めで推移する。隊列のスピードは少しづつ上がってきた。頂上までの距離が残り3km程になったあたりから、スピードはさらに上がった。いよいよ、上り返しも「バトルモード」に入っていった。 

2019/1/28

4703:大垂水峠  

 浅川サクリングロードを終点まで走った。「町田街道入口」の交差点から甲州街道に入って、高尾方面へ向かった。

 やがて京王線でもっとも西にあるる「高尾山口駅」の前を通過した。その美しい外観は、グッドデザイン賞を受賞したことでも話題になった。

 高尾山は季節の良い時期には、多くの登山客で賑わうが、さすがに真冬のこの時期にはそれほどの人出ではなかった。

 高尾山を過ぎて圏央道の高尾インターの下を潜っていった。道は緩やかな上りに転じていく。周囲の建物も徐々に無くなってくる。

 斜度は緩めで推移する。上り始めてしばらくは隊列をキープして無理のないペースでクランクを回していた。

 残り3kmほどであったであろうか、単独で走ってきていてチームの隊列のお尻についていたローディーがペースを上げて前に出ていった。

 「良い目標ができたから、ペースを上げようかな・・・」と思い、隊列を離れて私も前に出ていった。

 といっても急激にペースを上げるわけでなく、じわじわと上げていった。高尾側から走る大垂水峠は斜度が緩い前半で無理をし過ぎると斜度がしっかりとしてくる終盤で脚が切れてしまう。

 前を行く単独ローディーとの間合いが少しづつ詰まってきた。20メートルほどになった時に、チームメンバーが前に出てまた少しペースを上げてくれた。

 私はその背後に付いて走り続けた。単独ローディーの右脇を通りすぎた。頂上までの残り距離は2km程であろうか、やがて上級者2名がペースをぐんと上げて前に出ていった。

 さらにもう一人のチームメンバーが後方から追いついて前に出た。その背後にしばし付かせてもらった。

 残り1km程になってから、少しペースを上げた。背後に付かせてもらっていたメンバーの前に出て、斜度が上がってくる終盤を走った。

 大垂水峠の終盤は鬱蒼とした木々に囲まれた道である。道幅は十分に広く、走りやすい。心拍数は相当上がってきて、呼吸も苦し気なものになったが、どうにか脚はテンポよく回ってくれていた。

 そして、大垂水峠の頂上を越えた。頂上を越えて少し行った先に峠の道標があり、視界が開けている場所がある。視界の先には富士山が綺麗に見えていた。

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 ここでチームメンバーが揃うまで待ってから、相模湖へ向かって下っていった。今日はこの下りを逆側から上り返す予定である。

 重力に従ってスピードを上げながら、カーブを何度も曲がっていった。天気は良かった。「この天気なら相模湖の景色はきっと良いものであろう・・・」そう思いながら下っていった。

2019/1/27

4702:浅川  

 つい数日前に年明けを迎えたような気がしていたが、気付くと1月が終わろうとしている。今日は1月の第4日曜日である。

 昨年の年末から雨がほとんど降らないので、毎週日曜日はロードバイクに乗れている。今日は今年に入って4回目のロングライドである。

 昨晩の天気予報は「最低気温マイナス1度、最高気温は9度」と伝えていた。「かなり本格的な寒さになるだろうな・・・」とあらかじめ予想していた。

 いつものように「はやく起きた朝は・・・」を最後まで観終わってから、LOOK 785 HUEZ RSに跨って自宅を後にした。

 走り出してすぐに、外気に直接触れる顔や耳が寒さで痛み始めた。そしてやがて冬用のグローブをしている指先も凍え始めた。

 真冬の朝の走り出しは辛いものである。冷たい空気を切り裂くようにしながら、ペースを上げて、集合場所であるバイクルプラザを目指した。

 バイクルプラザに着いて店内に入ると、その暖かさにほっとする。今日の参加者は5名であった。そのロードバイクの内訳は、LOOKが2台、ORBEA、COLNAGO、Kuotaが1台ずつであった。

 目的地を話し合った。その結果、大垂水峠を越えて相模湖に向かうことになった。相模湖に着いたなら、大垂水峠を逆側から上り返して、戻ってくるコースを走る予定である。

 大垂水峠は斜度は比較的緩めである。平均斜度は5%ほどであろうか。高尾側から走る時は最後で少し斜度が上がるが、前半は緩やかな坂道である。

 相模湖側から高尾側に上るコースは一定の斜度で坂が淡々と続いている。私としては走りやすいコースである。

 天気は悪くなかったが、気温は低いままである。隊列を組んで5台のロードバイクは走り始めた。朝のうちは体がなかなか暖まることはなかった。

 小平市の市街地を抜けていって、玉川上水に沿って続く道を西へ向かって走った。西へ西へと向かって走り続けてから、天王橋交差点の手前を左折して南へ向かった。

 多摩大橋を渡る頃には太陽の角度も少し高くなってきて、日当たりが良い場所では暖かさを感じられるようになってきた。

 多摩大橋を渡り終えて、八王子方面へ向かう道を進んだ。アップダウンを幾つか越えていった先にあるセブンイレブンでコンビニ休憩をした。

 トイレを済ませて、補給食を選んだ。当然暖かいものを選択した。「倍盛り ハム&チーズ」のブリトーを選んだ。倍盛りなので、ボリュームはしっかりとある。これにホットコーヒーを合わせた。

 しばしのまったりタイムを過ごした。午前中は風がなかった。ただし、天気予報では午後から北風が吹くとの予想であった。

 リスタートして甲州街道を目指した。その途中美味しい豚丼で有名な「駿河」の前で信号待ちをした。

 「今日のお昼は豚丼にしますか・・・?」と誰ともなく言いだして、「では帰りに寄りましょう・・・」ということになった。

 「今日はグルメライドか・・・」と帰路に期待感を抱きつつ、先へ進んだ。甲州街道に突き当たって、交差点を右折した。

 浅川にかかる大和田橋を渡り切ったところで浅川サイクリングロードに入っていった。この道は浅川沿いにまっすぐに続いている。

 地域の人々の憩いの道でもあり、犬の散歩をしている人やジョギングをしている人を時折見かけた。

2019/1/26

4701:サブシステム  

 LS3/5aは、英国BBCのモニターとして有名な小型スピーカーである。設計者はスペンサー・ヒューズ。彼はBBCを退社した後にスペンドールを創業した。

 LS3/5aは、1975年頃からロジャースをはじめスペンドール、チャートウェル、ハーベス、KEFなどがBBCとライセンス契約を交わして、同じ型番で各社から発売された珍しいスピーカーである。

 LS3/5aの用途は小型の移動用モニタースピーカーであった。ユニットにはKEFの「B110」と「T27」が使われた。

 箱の規格とユニットは決められてはいたが、ネットワークに関しては製造したメーカーごとに少しずつ違いがあったため、音も各メーカによって若干違いがあった。

 seiboさんがサブシステムに使っているLS5/3aはロジャースのものである。間近で見るとやはり小さい。奥行きも浅い。

 「これで大丈夫なの・・・」と少し不安になるような華奢なスピーカーである。その本来の用途は人の声を明瞭に聞き分けることであるので、帯域を欲張る必要はない。人の声の限られた帯域がしっかりとしていれば良かったのである。

 そのことが無理に帯域を欲張らずにバランス良く音楽を鳴らす素性にもなっているようである。オーディオマニアのサブシステム用のスピーカーとしては、最適と言えるかもしれない。

 サブシステムはメインシステムと違って欲張る必要性がない。肩の力を抜いて「ながら聴き」でもいいくらいの感じが好ましい。

 たとえ「ながら聴き」であっても、そこはオーディオマニア・・・バランスが悪いと気分が良くない。そういった観点からしてLS3/5aはうってつけである。

 seiboさんのサブシステムはかなりのニアフィールドリスニングである。リスニングポイントから手を伸ばせば、スピーカーに届きそうなほどである。

 この距離感も、LS3/5aには最適なのかもしれない。クラシックを何曲が聴かせていただいたが、不思議と不足感がない。

 「完結している・・・これはこれで一つの世界がしっかりと構築されている・・・」そう感じさせるのに充分な実力を秘めたシステムであった。

 送り出しはSONY製のCDトランスポートに金田式の小型のDAコンバーター。プリアンプは、わが家でもMarantz Model7が修理中に「代打」として活躍したこともあるパイオニアのC21。パワーアンプはやはり金田式のものである。

 サブシステムなのにすべてセパレート構成という贅沢さである。その豪華な構成が効いているのか、LS3/5aは実にしっかりとした音を聴かせてくれた。

 「これで、十分なのかも・・・」と思わせるLS3/5aの音世界である。サブシステム・・・我が家にもサブシステムがあった時代があった。

 再度サブシステムを構築するには「家族の壁」という大きな障壁を越えないといけないが、「またいつか・・・」とは目論んではいる。

 そして時折サブシステムを夢想する・・・スピーカーはロイド シントラ・・・これをスティール製の専用スタンドに乗せる。

 駆動するアンプはQUADの34&306・・・あえてセカンドグレードを選択する。そして、送り出しはメリディアン506・・・メリディアンの500シリーズはやはり素晴らしいデザインである。

 そんな英国システムを夢想して一人にやつきながら、LS3/5aの音を聴いていた。このスピーカーは、英国的なセンスの良さを押しつけがましくなく見事に表現していた。

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2019/1/25

4700:300B  

 TANNOY CHATSWORTHを駆動するパワーアンプは、300Bのプッシュプルアンプである。メーカーはUESUGIである。

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 紺色のシャーシには威圧感すらある300Bが左右で2本ずつ、合計4本装着されていた。300Bは出力管としてはとても人気の高い球である。

 300Bは中高域の粒立ちが細やかで、中低域にかけて量感のある音ということが一般的に言われている。言い換えると、とても真空管らしい音質とも言える。
 
 まずは、アナログから聴かせていただいた。レコードプレーヤーはTHORENS TD-124である。アームはSMEの9インチタイプで、カートリッジはシェルター501。

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 THORENS TD-124は最近レストアを受けたようで、レストア前よりもレストア後の方がアナログを聴く時間が増えたとのことであった。

 バロックのレコードから聴いた。音が出た瞬間、なんだか懐かしさがこみあげてきた。TANNOY CHATSWORTHらしい明るく滑らかな音色で、繊細で優雅な音楽が流れ出したからである。

 TANNOY CHATSWORTHは我が家のリスニングルームで4年ほど活躍していた。ほぼ毎日そのコンパクトな躯体から発せられる音を耳にしていたので、その音は脳の聴覚中枢に沁み込んでいた。

 その記憶の音としっかりと符合する音の傾向に、心の中で「やはりCHATSWORTHは良いなあ・・・」と思った。

 OLD TANNOYはキャビネットを響かせる。その響き具合が生命線ともいえるが、その響き具合で同じOLD TANNOYでも音の傾向が違う。

 CHATSWORTHはかなり響かせるキャビネットなのであろう。おおらかに歌い、抑圧的な傾向はあまりない。それが、音楽を活き活きとさせているのかもしれない。

 その後レコードを数枚聴かせていただいた。もっとも得意な分野は小編成のバロックかもしれないが、オーケストラも破綻なくこなす。

 後半はCDも聴かせてもらった。CDトランスポートはSONY製のもの。DAコンバーターは「金田式」のものである。

 プリアンプも「金田式」のアンプであった。「金田式」とは金田明彦氏が設計し雑誌に発表したものを自作マニアが作製したものを指す。

 CDになったからと言ってガラッと音の傾向が変わるわけではなく、完結したバランスの良さを感じる。

 CHATSWORTHは、このスピーカーが持つ素晴らしい素性をしっかりと表現していた。駆動する真空管アンプとの相性も良いようである。

 しばし、聴き入っていた。音楽の合間の談笑タイムで、新たに一つのスピーカーを入手した話を聞いた。

 新たに入手されたのはRogers LS3/5Aである。LS3/5AはBBCのモニター用として開発された小型スピーカーである。

 seiboさんは、その新たなスピーカーを使って、サブシステムを構築された。CHATSWORTHを充分堪能した後に、そのLS3/5Aによるサブシステムを聴かせてもらうこととなった。

2019/1/24

4699:CHATSWORTH  

 OLD TANNOYと呼ばれるスピーカー群の中で一番小さい製品は「VLZ」である。VLZは、10インチの同軸ユニットが搭載されている小型のスピーカーであり、設置にはスタンドが必要になる。

 日本の家屋事情にも合っている手ごろな大きさからか人気も高く、中古市場でもよく見かける。モニターゴールドが入ったオリジナルキャビネット仕様であれば、30万円を超えるプライスが付く。

 VLZに比べると中古市場でもほとんど見かけることはなく、一般的な認知度はぐっと下がるが、その次にコンパクトなOLD TANNOYが「CHATSWORTH」である。

 こちらは12インチの同軸ユニットが搭載される。キャビネットにはコーナー型とスクエア型があるが、コーナー型のキャビネットはとてもレアな存在である。

 スクエア型のオリジナルキャビネットのCHATSWORTHは4年ほどわが家でも使用していた。オーディオを趣味とするようになってしばらくはハイエンドオーディオに嵌まっていたが、やがて興味はヴィンテージオーディオに向かうようになった。TANNOY CHATSWORTHはそのきっかけとなったスピーカーである。

 CHATSWORTHのサイズは、幅39.5cm×高さ84cm×奥行き26cmである。コンパクトなスピーカーで、私の広くないリスニングルームにもしっくりとくるサイズであった。

 その音色は、明るく滑らか。同じTANNOYであっても、VLZが英国的な渋さが際立つのに対してCHATSWORTHはイタリア的な要素が盛り込まれているような印象があった。

 CHATSWORTHは、QUADの真空管アンプで鳴らしていた。そのコンビの相性は良かったようで、バランスの良い音を奏でてくれていた。

 しかし、その後我が家のリスニングルームの主は同じTANNOYのGRFに変わった。いっきに大きな体躯を有するコーナー型スピーカーになったのである。その結果、TANNOY CHATSWORTHは他のマニアの家に嫁いでいった。

 その他家に嫁いだCHATSWORTHに久しぶりに対面した。その場所はseiboさんのリスニングルームである。

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 久しぶりに目にするCHATSWORTHは、やはり見目麗しい姿かたちをしていた。形状はスリムですらっとしている。

 明るめの茶色の色合いのキャビネットが、その固有の音色を色で表しているかのようである。淡いグレーの色合いのネットには12インチのユニット在りかが透けて見えていた。 

2019/1/23

4698:豚汁  

 全員が上り終えた後、駐車場の空きスペースにブルーシートを敷いて、昼食休憩をした。陽光が降り注いでいて、風はなかったので、暖かかった。リュックの中に入れていた防寒着の出番は今日はなかった。

 初詣ライドの昼食休憩での最大の楽しみは、リーダーの奥さんお手製の豚汁である。圧力なべに入れられた豚汁はカセットコンロでさらに暖められ、熱々であった。メンバー全員に行き渡った豚汁を皆、笑顔で頂いた。

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 セブンイレブンで購入した三つのお握りも一緒に胃袋に中に詰め込んでいった。天気が悪かったり、風が吹いたりして、寒さにブルブル震えながらの昼食休憩となった年も過去にはあったが、今年は暖かく実に穏やかな時間を過ごせた。

 昼食を食べ終えて、参拝することになった。サイクルシューズをスニーカーに履き替えて、ロードバイクを押しながら、本殿に向かった。

 本殿の傍にはサイクルラックもある。さらに境内には巨大をなわらじと夫婦下駄が飾られている。ここは撮影ポイントであるので、私もLOOK 785 HUEZ RSを立てかけて記念撮影をした。

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 その後、本殿に参拝した。昨年は「Mt.富士ヒルクライムで自己ベストを更新できますように・・・」とちゃっかりとお願いしたところ、どうにか実現できた。

 そこで、二匹目のどじょうを狙って今年も同じく「Mt.富士ヒルクライムで自己ベストを更新できますように・・・」と、年齢を考えると年々その可能性が低くなってくる願望を心の中で呟いた。

 初詣を終えて、「裏・子の権現」とチーム内で呼んでいる原市場方面へ向かう道を下り始めた。

 こちら側は下り始めて数百メートルがびっくりするくらいの斜度である。優に20%を超えるのではないかと思われる道を下っていくと、後輪が浮くような気がして怖くなってしまう。

 下り終えて少し走っていくと、山王峠に達した。先週同様、激坂ヒルクライムで疲れてはいたが、ついつい坂バカの血が騒ぎ、坂バトルに参戦した。

 それは、続く笹仁田峠でも同様であった。いつものように30km/hを越えるスピードでの高速ヒルクライムバトルを繰り広げた。

 初詣ライドはこうして無事に終了しようとしていた。「2019年がどのような1年になるのか・・・」それはまだ全く不明である。良い1年になることを願いながら、初詣ライドの最後の行程を走っていった。

2019/1/22

4697:激坂ヒルクライム  

 いよいよ激坂への挑戦である。3名のメンバーが先行スタートした。その背中を見送って数分してから、残りのメンバーもスタートした。

 子の権現の激坂の距離は約3km。距離はそれほどあるわけではないが、後半に行くにしたがって斜度が上がっていく感があって、最後の数百メートルは心が折れそうになるエリアである。

 序盤は会話できる程度の強度であがっていくが、徐々にペースが上がってくる。後半の厳しさを身にしみてわかっているので、なるべく前半は脚を使いたくはなかった。

 抑え気味に走ろうとするが、斜度が上がってくるとクランクに込めるパワーも必然的に上がってくる。

 1kmほど走った。まだ脚には余力が残っているが、この後その余力は急激に削られていく。この辺りから上級者2名がペースを上げて前に出ていった。

 その小さくなる背中を視界の隅に納めながら、サイコンに表示されるパワーや心拍数に時折視線を落とした。

 前半を終えて後半に入っていった。先頭をいく2名の背中は遠くに見えていた。私の20メートル程前には、3番手を行くメンバーが走っていた。

 その背中に引いてもらう形で激坂に挑み続けていた。前のメンバーとの差は開くでもなく、縮まるでもなく、一定の距離を保ち続けていた。

 前を行くメンバーの背中が視界の先にあると、心の糸を切らさずに緊張感を保ちやすい。脚の余力は激坂によって急激に削られていったが、その引力にひかれてペースは落ちなかった。

 膠着した構図は残り1kmになっても変わりがなかった。この構図は先週の顔振峠とほぼ同じであった。

 顔振峠では、ゴール手前で斜度が緩みラストスパートで前を行くメンバーをかわせたが、子の権現は斜度が最後まで緩まない。

 斜度が厳しいと慣性の法則よりも重力の法則の方がはるかに力強く作用する。体重の重い私にとって追いつける可能性は低い。

 それでも、どうにか可能性を探ろうとクランクにハイパワーを込め続けた。しかし、その差は全く縮まらなかった。

 ゴールに近い地点で、リーダーの奥さんがカメラを手に声援を送ってくれていた。ここからさらに斜度が上がる。

 ダンシングに切り替えて重力の束縛を少しでも逃れようとしたが、クランクは恐ろしく重いままであった。

 どうにか少しばかり前を行くメンバーとの差を縮めてゴールした。子の権現の駐車場がゴールである。

 LOOK 785 HUEZ RSを立てかけて座り込んだ。先週の顔振峠、今週の子の権現と二週続けての激坂ヒルクライムであった。

 体重が重い私は激坂が苦手科目である。しかし、激坂は上り終えた後の解放感が素晴らしい。「走り終えた・・・」という解放感に包まれながらしばし呼吸を整えていた。

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