2018/12/22

4666QUADII GOLD Aniversary Special Edition:  

 ピエール・フルニエは、その流麗且つ気品溢れる演奏スタイルから「チェロの貴公子」と呼ばれ、20世紀の名チェリストとして名を馳せた。

 彼の演奏によるJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲のレコードは、1960年の録音である。レーベルはARCHIV。第1番と第2番が収録されたレコードのA面を上にして、ORACLE Delphi6のターンテーブルに乗せた。

 SME シリーズ5をアームレストからゆっくりと解き放ち、盤面のちょうどいいところまで移動させてからアームリフターを下げた。

 ZYXのカートリッジの針先が盤面に降りたった。「ポツッ・・・」という針音のしばし後に、無伴奏組曲第1番の1曲目「プレリュード」が、流麗にTANNOY GRFから流れ始めた。

 フルニエの演奏の最大の特色は、高貴さにあるだろう。その演奏は、彼の横顔を写した古い写真の表情と見事に合致する。

 我が家のMC昇圧トランスは、「MA COTTER Mark2 Type L」である。Marantz Model7の右脇に控えめに置かれている。その色合いは極めて上品な青である。

クリックすると元のサイズで表示します

 フルニエが演奏するバッハ 無伴奏チェロ組曲の質感は、このMA COTTERの青を連想させるものである。冷徹でも華美でもなく聴く者の心をじんわりと鎮める効果がある。

 「代打」ではあるが、6L6 PPの真空管パワーアンプを得て、我が家のシステムからは心穏やかに音楽に浸れる質感の音が得られた。

 「もしも、Model2が直らなかったら、このパワーアンプのオリジナルといえる『QUADU』を我が家のリスニングルームに再デビューさせるか・・・」そんなことも思ったりもした。

 アナログはやはり気分が良いものである。A面全てを聴き終えた。そして次もフルニエのレコードを選択した。ヴィバルディのチェロ協奏曲ホ短調がA面に収録されている10インチ盤である。レーベルはDECCA。録音は1964年。

 50年以上も前の録音であるが、音は重厚で生々しい。決してリアルなハイファイ調ではないが、エネルギーの厚みがぐっと迫ってくる。

 アナログを聴き始めると、オーディオ的な視点は徐々にどうでもよくなる。CDでは気になるようなことが、些細でどうでもいいことのように思える。

 結局、アナログは全てピエール・フルニエで終えた。電源を切った時にふと頭に浮かぶものがあった。

 「そういえば、QUADUの復刻モデルでゴールドのスペシャルエディションモデルがあったな・・・見た目的も素晴らしいし、予備のパワーアンプで所有するのにはいいかも・・・でも中古の在庫はないだろうな・・・」

 スマホで早速調べてみた。インターネット上にはゴールドエディションの流麗な外観の画像が幾つか見つかった。しかし、残念ながらその全ては売却済みであった。

クリックすると元のサイズで表示します



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ