2018/12/13

4657:ハーケンクロイツ  

 Marantz Model2は、9月26日に「響工房」に修理に出された。不定期に「ポツ・・・」という小さめのノイズが出るようになったためである。ノイズが出るのは片チャンネルだけであったが、モノラル構成のパワーアンプの両方とも、我が家のリスニングルームから立ち去った。

 それから2ケ月以上の月日が経過したが、Model2はまだ我が家に戻ってこない。ノイズの方は出なくなったようであるが、電圧が安定しない状態が生じているので、それを解決するのにもう少し時間が必要なようである。

 ということで、shanshanさんにお願いして、真空管パワーアンプを1セット、しばらくの期間お借りすることになった。

 shanshanさんは、真空管パワーアンプの自作マニアである。モノラル構成のパワーアンプ、ステレオパワーアンプを常時10セットぐらいお持ちである。

 shanshanさんのお宅に先週の土曜日にお邪魔した。リスニングルームにセットされていたパワーアンプは300Bのプッシュプルアンプであった。モノラルアンプであるので同じものが2個並んでいた。

 まずは、このパワーアンプを聴かせてもらった。スピーカーはGoodmans AXIOM300である。フルレンジらしい勢いの良い音が、部屋に放たれていた。

 プッシュプルであるので、低域にも不足感は感じられない。安定感のあるピラミッドバランスで、腰の据わった音である。

 続いてかかったのは、今回お借りする予定のモノラルアンプである。回路構成は、私が以前使っていたQUAD Uと同様のものとのこと。

 形状もQUAD Uと同じように小型である。QUAD Uの出力管はKT66であるが、このアンプは6L6GCが出力管として装着されていた。

 300Bのプッシュプルアンプから、6L6GCのプッシュプルアンプに替えると、音はややしっとりと滑らかな質感に替わった。

 回路が同じであるからであろうか・・・なんだかQUAD Uの音の質感を連想させる。どこかしらイギリス的な音の雰囲気を感じる。

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 そして、取りを務めたのが、ドイツで戦前に製造された貴重な真空管を使ったシングルアンプである。

 ナチスドイツが政権を担っていた時代のドイツで製造されたため、その真空管にはナチスドイツの象徴であるハーケンクロイツが印刷されていたそうである。

 こちらもモノラルアンプであるので2躯体である。こちらは、シングルアンプらしい音の質感である。低域はやや薄くなるが、音のスピードは実に速い。

 すっと立ち、ぱっと飛び出るという感じで、実に爽快である。オーケストラとの相性よりももっと小編成のものとの相性が良い。

 古楽器を使ったバロック音楽との相性は抜群である。また、Goodmans AXIOM300の魅力を上手く引き出すという点においても、このアンプは秀でていた。

 この真空管は2本で数十万円したとのこと。shanshanさんの真空管コレクションにおいてもエース級のものである。

 全て真空管式で、なおかつモノラル構成のパワーアンプを3種類聴かせていただいた。どれも個性があり、そして魅力的であった。

 shanshanさんのお宅では、一つの新しいプロジェクトが進行中であった。それは「サブシステム構築プロジェクト」であった。 



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