2018/12/7

4651:No.39L  

 「これね・・・このNo.39Lは、知り合いから借りているだけでね・・・実はCD34を改造された方が健康を害してしまって、修理やバージョンアップは今後難しいようなんだ・・・今のところは大丈夫だけど、いずれ替えることになるかもしれない・・・」

 「デザイン的には、どう見てもMark Levinsonの方が上ですよね・・・」

 「確かに、いい顔してるよね・・・No.26LやNo.27.5Lとは一世代違うけど。これを持っているマニアは、PCオーディオに移行しちゃってね・・・これは、今使ってないそうだ。気に入ったら安く譲るって言われていてね・・・」

 「そうですか・・・次なる候補として確保しておくというという手もありますね・・・」

 そんな会話の後、Paoさんのシステムを聴かせてもらった。最初にかかったのはマーラーの交響曲第5番第1楽章であった。演奏はブーレーズ指揮のウィーン・フィルである。録音は1996年。

 YAMAHA NS-5000は鳴らし始めてから1年半程の期間が経過して、だいぶ馴染んできた感があった。従前は音のエッジが若干立つ感じがあったが、その角がまろやかになり、ふくよかさと評してもいいと思われる雰囲気を纏っていた。

 NS-5000は現代のスピーカーらしく、伸びやかでストレスのない音を奏でていた。音離れがよく、スピーカーによる色付けがあまりないタイプである。

 その形状だけを見ると、空間表現が得意なタイプではないように感じるが、空間の拡がりも十分に再現できる。

 ユニットの素性がとても優れているのであろう、音の立ち上がりが素早いので、ホールの響きや残響も綺麗に再現し、正確な音場を再生する。

 続いてかかったのは、チャイコフスキーの交響曲第6番第1楽章であった。演奏はアバド指揮のウィーン・フィルである。録音は1974年。

 受ける印象は、マーラーの時と変わらなかった。NS-5000は、Paoさんのシステムの要としての役割をしっかりとこなしていた。

 音色に関しては、Mark Levinsonのアンプが概ね担っているような気がした。緻密で明晰でありながら、有機的な色彩感を有している。

 音のグラデーションの表現が豊かで、時折艶めかしさをも感じさせるのは、きっとMark Levinsonの古いアンプがもたらしているように思えた。

 2曲を聴き終えて、「じゃあ・・・聴き比べしてみるか・・・」ということになり、CDプレーヤーをCD34からMark Levinson No.39Lに替えた。

 CD34は、小さな座布団のような独特のインシュレーターの上に乗っていた。その見た目的には決して褒められたものではない形状のインシュレーターの上に、No.39Lは慎重に乗せられた。



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