2018/6/24

4485:Mimizuku  

 目が覚めたのは、朝の6時であった。窓の外からは、雨の音らしいものが聞こえてきていた。「あれっ・・・昨日の天気予報では今日の天気は大丈夫そうだったけど・・・」といぶかしく思って、その音の正体を確認するために窓から外を眺めた。

 やはりその音の正体は雨であった。「雨か・・・今日のロングライドは中止かな・・・」起きだして、1階のリビングに降りていった。年齢のせいか、一旦朝に目が覚めると二度寝できないのである。

 そして、スマホのTwitterをチェックすると、リーダーから「本日のロングは雨天のため中止にします。」とのツイートが入っていた。

 少しがっかりしたが、午前中は普段できない庭の手入れなどで過ごした。昼食は自宅で軽いものを食べてから、フォルクスワーゲン ポロに乗って出かけた。

 もうすぐ納車からまる7年が経過するフォルクスワーゲン ポロは依然快調である。先日試乗した新型のポロは確かに良くなっていたが、乗り味が軽快な雰囲気に味付けされていた。「もう少ししっとりとした乗り味の方が好みだけどな・・・」と思いながら、試乗を終えた。

 結局、新型に買い替えることは、もう少し先延しすることにした。既に一世代前のモデルとなった私のポロは、ボディ剛性やインテリアの質感ではやはり新型にはかなわないが、Bセグメントの車であることを意識させない、しっとりと落ち着いた乗り味はいまだ健在である。

 家を出てからしばし走った。1時間ほど経過して、青梅街道から少し脇道に入ったところにあるコインパーキングに車を入れた。

 バックで2番の車室に入れた。少し斜めになってしまっていたので、一旦前に出して再度バックして入れなおした。車室をかこっている黄色いラインに車の側面がきっちりと平行になっていることを確認して、車を降りた。

 コインパーキングから数分歩いたところに、そのビルはある。白い外壁は長い年月の間にくすんだ色合いになっていた。

 そのビルの1階に喫茶店「Mimizuku」がある。人知れずひっそりと営業しているその喫茶店にはどこかしら郷愁を誘うような雰囲気がある。

 「コーヒーが冷めないうちに」川口俊和 著・・・とある街の、とある喫茶店のとある座席には不思議な都市伝説があった。その席に座ると、望んだとおりの時間に戻れるという・・・ロマンチックな設定の小説であるが、この小説を映画化するなら、この「Mimizuku」を撮影現場に選ぶべきであると思えるような雰囲気が、この店にはある。

 古びた木製の扉を開けた。扉には鈴が取り付けてある。その鈴が「カラン・・・カラン・・・」と乾いた音をたてた。その音を耳にすると、その瞬間に時間が一気に遡っていくような気がした。



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