2018/4/25

4425:願い事  

 前を行くメンバーの背中を追うのはローディーの習性ではあるが、それは斜度がある一定の範囲内に収まっていることが前提条件となる。

 子の権現の終盤の斜度はその範囲を大きく逸脱していた。体感的には15%以上あると思われるような斜度の激坂が最後まで続いている。

 前を行くメンバーの背中を視界に納めると、その背中と同時に激坂が目に入ってくる。その風景は気持ちを大きく抑圧する。

 結局追いつくことはできずにゴール地点である子の権現の駐車場にたどり着いた。すぐさまKuota Khanから降りて、座り込んだ。

 激坂は足を着かずに上りきるだけでもしんどい。「激坂バトル」はしんどいを通り越して過酷とも言える。そんな過酷な時間を過ごして、体は疲弊しきった。

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 「子の権現」は足腰の守護で有名である。チームでは毎年「初詣ラン」で来る。メンバー全員がゴールしてから、今日もロードバイクを手で押しながら、「初詣ラン」の時と同様に本殿に参拝した。

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 晴天に映える本殿は厳かな雰囲気。建物の中では祈祷が行われているようで、太鼓の音が盛大に響き、読経の声が朗々と響いていた。

 そんな本殿に向かって願い事を心の中でつぶやいた。

 「Mt.富士ヒルクライムで自己ベスト更新できますように・・・」

 「いや待てよ・・・『できますように』という未来形ではなく『できました・・・ありがとうございました』という完了形で言わないと、現実化しないということを何かの本で読んだな・・・じゃあ、完了形でもう一度言ってみるか・・・しかし、待てよ、まだ実現していないことを完了形で言うのは、結局のところ「嘘」をつくことになる・・・神仏に対して「嘘」をつくとばちが当たるのでは・・・」

 結局普通に願い事をした。お賽銭は100円を奮発。参拝の後は境内にある金色の巨大なわらじの前で記念撮影を済ませて、「裏子の権現」とチーム内で呼んでいる道を下った。

 その斜度はちょっと笑いが出るくらい急である。下っていくと後輪が浮いてしまうのではないかと恐怖心が生じるエリアがある。



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