2018/2/3

4344:交響曲第5番  

 Paoさんはマーラー好きである。まず最初に聴かせてもらったのは、マーラーの交響曲第5番の第1楽章であった。

 演奏は小林研一郎指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団である。録音は1999年。情感豊かな雄大な表現が素晴らしい演奏である。

 CANYONの録音も優秀である。ホールトーンを十二分に活かした録音でスケールがとても大きく感じられる。

 マーラーは自分の人生を「足に重い粘土をつけて歩いてきた人生」だと語っているが、その生涯は苦難が多かったようである。

 しかし、この交響曲第5番が完成したのは、音楽家としての成功を収め、美しく教養のある妻アルマと結婚をした1902年である。

 人生の実り多い時代に書かれた交響曲第5番は、マーラーの充実した精神状態が表れているのか、人気もあり演奏機会も多い。

 YAMAHA NS5000は導入から1年以上の時間が経過して、随分と馴染んできたようで、音の角がまろやかになった印象を受けた。

 NS5000は実に透明なスピーカーである。それ自体の色付けが非常に少ないイメージである。送り出しのCDプレーヤーやアンプや個性がそのまま増幅されて出てくる。

 Paoさんの現在のシステムの音はMark Levinson No.26Lが支配しているような気がした。粒子の細かい美音を基調として透明感のある音である。

 美音基調ではあっても、音の芯はしっかりとしていて、存在感が希薄になることはない。低域のグリップも確かでコントラバスの音程は明確である。

 初期のマーク・レビンソンは、その優れたデザインとともにこの音の独特の雰囲気で人気があるのかもしれない。

 「とても、良いですね・・・この時代のレビンソンってなんだか大人って感じですね・・・」

 「そうそう・・・大人だよね・・・懐深い感じ・・・Aurex SY-Λ88 UもYAMAHA C2aも良いプリアンプなんだけど、まじめな大学生って感じかな・・・」

 「そうですか・・・聴き比べてみたいですね・・・マーラーの交響曲第5番の第1楽章で聴き比べてみましょう・・・」

 「そうくると思って、2台とも電源は入れて暖めておいたから・・・」

 「じゃあ、どっちからにする・・・?」

 私はリスニングルームの床に置かれている2台の黒いプリアンプを眺めた。どちらも薄型のデザインで色はブラックである。

 「AurexのSY-Λ88Uからにしましょう・・・」



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