2017/9/24

4213:太鼓橋  

 湯島天神へ向かう男坂は日に照らされて明るく輝いていた。気温はどの位であろうか・・・25度以上はあるであろう。

 日に照らされると、黒い礼服では暑くて、汗ばむようであった。今日は甥っ子の結婚式である。式は親族のみが集まって、湯島天神で神前式にて執り行われ、披露宴はタクシーで10分ほどいった飯田橋にあるレストランで行われた。

 先週の日曜日と違い、今日は絶好のロングライド日和である。先週雨で走れなかったので、ロードバイクで走りたい欲求は十二分に高まっていたが、流石に甥っ子の結婚式をすっぽかすわけにはいかない。

 家族全員を引き連れてうやうやしく神前での結婚式に参列した。親族紹介と写真撮影の後、特徴的な太鼓橋を渡って、立派な本殿に入った。

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 神官は二人、巫女さんも二人いて、厳かに式は執り行われた。本殿は飾り天井が豪華で龍の絵が真ん中あたりに描かれていた。生演奏の雅楽が本殿の隅々にまで響いた。

 周囲には一般の参拝者もいるので、本殿の中に座っていると、後ろで柏手を打つ音や、お賽銭を投げ入れる音が時折聞こえたりした。

 式が終わり、タクシーに分乗して披露宴会場である大きなレストランへ向かった。結婚式やパーティーに特化しているレストランのようで、広く設備も整っていて、披露宴は流れるようにスムースに進んでいった。

 仲人は最近の結婚式では頼まないのが慣例なのであろう。スピーチやスライドショウ、ケーキ入刀など型どおりに披露宴は進み、終盤には新婦の両親への感謝の手紙、新郎の父親の挨拶、締めは新郎自身のスピーチであった。

 そのどれもが感動的なもので、出された料理でお腹一杯になると同時に、胸も苦しいくらいに一杯になった。

 甥っ子は赤ちゃんの頃から知っているので、ついつい感情移入してしまった。「随分立派になったものだ・・・小さい頃は駄々っ子だったけど・・・」心の中でそんなことを思いながら二人を眺めていた。

 甥っ子が小さかった頃から流れ去ってしまった時間の累積の重さのようなものも、私の心に大きくのしかかってきた。

 「随分と月日が経ったんだ・・・甥っ子が幼かった頃はもうはるか昔のことか・・・」という気持は、自分自身の老いとも重なり、複雑な感情が心の中に流れ込んできた。

 一緒のテーブルに座った二人の娘も大きくなった。そして私の隣に座った妻の顔にも皺が増えた。私も同様である。

 若い二人の晴れ姿は妙に眩しかった。文字通り輝いて見えた。「私も若かった頃はあのように輝いていたのであろうか・・・」そんなことを思いながら飲むワインは、色んな要素が混ざり合った深い味わいがした。



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