2017/9/7

4196:Ruts  

 VW POLOの助手席に座った「ゆみちゃん」は、これから向かおうとしている店の情報をあれこれと教えてくれた。

 「その店のオーナーは、凄い人で、あのアマゾンを日本で立ち上げたメンバーの一人だったんだって・・・」

 「アマゾンを退職して、今度は全く違う方向性のビジネスをやりたいって、カセットテープを専門的に扱う店を始めたんだって・・・なんかドラマチックでしょう・・・」

 これから私のVW POLOで向かおうとしている中目黒にある店について、彼女は事前に予備知識をどこかから仕入れていたようである。

 店名は「Ruts」。メインで取り扱っているのは、ミュージックテープ。その在庫量は相当なものらしい。そして、そのミュージックテープを再生するのに必要なラジカセも、きちんと整備されたものが店頭に展示されている。

 さらに、今や相当にマニアックな存在であるカセットデッキも店頭で売られているという。今回の目的はそのカセットデッキである。

 彼女の部屋には、YAMAHAのYP-700、SONY TA-1120、DIATONE DS-251 MKUという組み合わせのオーディオシステムがある。

 31歳の一人暮らしの女性の部屋にあるには、まったくそぐわないものである。随分と古くマニアックな顔ぶれである。実は彼女に頼まれて、私が揃えたものである。

 さらに、彼女の部屋にはSONY製の古いラジカセもある。そのラジカセはSONY CF-1610。1974年に発売されたもので、そのデザインは今見てもキャッチーなものである。

 そのラジカセを購入する際にも一緒に渋谷に出かけていった。そして、当初は予定していなかったが、私もSONY製のラジカセを購入した。

 私が購入したのはSONY CF-1900。こちらは1973年の発売。小型であるが、高性能感がぎゅっと凝縮された感じのモデルである。

 店頭でその姿を見て、ついついほしくなってしまった。ミュージックテープを持っているわけでもないので、今はFM放送をBGMとして流している。

 彼女がカセットテープに興味を持ったきっかけは、彼女が贔屓にしているインディーズバンド「ねこ」である。

 「ねこ」は、彼女と同郷の和歌山県出身のバンドで、これまで4枚のアルバムを発表しているが、その全てをCDだけでなくカセットテープでも発売している。

 彼女は両方購入するようで、CDはパソコン経由でiPodに取りこんで、イヤホンで聴いていて、カセットテープはSONY CF-1610で聴いていた。そんな70年代マニアである彼女の興味は、カセットデッキに向かったようである。

 私たちの世代にとっては懐かしい存在であるカセットデッキ。彼女のようにリアルタイムでカセットテープ体験をしていない世代にとっては真新しい存在なのであろうか・・・



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