2017/9/30

4219:WATT3/PUPPY2  

 環八も第三京浜も思っていたほどには混んでいなかった。土曜日の午後の早い時間帯であったのが幸いしたのか、杉並区のチューバホーンさんのお宅から、横浜市神奈川区のハンコックさんのお宅まで、1時間と少しで着いた。

 近くのコインパーキングに車を停めて、ハンコック邸に入った。玄関からダイニングルームを通り過ぎて、リスニングルームに案内された。その部屋の広さは6畳ほどである。

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 Wilson AudioのWATT3/PUPPY2は、既に十数年使われている。ハンコックさんにとって「相棒」と言えるスピーカーである。

 アナログの送り出しはORACLE DELPHI4で、デジタルは以前はマークレビンソン製のCDプレーヤーを使われていたが、現在はPCオーディオに変わっている。

 PCオーディオに関しては少し説明を受けたが、こっち方面に知識の全くない私にとっては外国語を聞いているようで、ちんぷんかんぷんであった。

 まずはそのPCオーディオから聴かせていただいた。WATT3/PUPPY2を駆動するのは、前回お邪魔した時はマークレビンソンのプリアンプとパワーアンプのペアであったが、調子が悪くなったため、現在はサウンドデザイン SD05である。

 クラシック、ポップス、ジャズと聴かせていただいた。PCオーディオとデジタル式プリメインアンプという組み合わせから連想される「欠食児童」的なひよわさは感じられず、どしっとした安定感のある端正な音である。

 サウンドデザイン SD05の電源ケーブルを確認するとNBSの太いケーブルが刺さっていた。「きっとこのNBSの電源ケーブルが、ややもすると綺麗だけど薄くなりがちなデジタルアンプの音の欠点を補っているのでは・・・」と感じた。

 WATT3/PUPPY2は空間表現の得意なスピーカーである。SD05が駆動することで、その特徴はいかんなく発揮されていて、広く巧みな空間表現は部屋の狭さをすっかりと克服していた。

 前半のPCオーディオを終えて、コーヒーブレークを挟んでから、いよいよ「本命」のアナログタイムに突入した。

 カートリッジはフェイズテック製のもので、フォノイコライザーは金田式の自作ものであった。フォノイコライザーからPAD製のRCAケーブルで音楽信号はSD05に送られていた。

 PADのケーブルを見かけるのは随分と久し振りである。10年ほど前にはPADは絶大な人気を誇っていたが、最近はすっかりと見る影がなくなっている。まだ日本で正式に取り扱われているのであろうか・・・

 さて、そのアナログの音であるが、ハンコックさんのメインジャンルである1950年代のジャズが何と言っても素晴らしかった。

 普段よく聴かれるジャンルに的を絞って調整を長年続けられているわけであるから、当然と言えば当然であるが、古い時代のジャズが実に心地よく部屋に響きわたった。

 「WATT3/PUPPY2で、1950年代のジャズ・・・?」と、表面的には多少アンマッチな感じがしないわけでもないが、長い年月にわたる調整の賜物であろう・・・実に熟成度の高いジャズを聴かせてくれた。

 オーディオのOFF会に付き物とも言える「実験タイム」もおまけで行われた。まずは、SD05の電源ケーブル・・・NBSからキンバーのものに変えてみた。当然音の雰囲気はがらっと変わる。しかし、ジャズにはNBSの方がマッチしているようであった。

 さらにフォノイコライザーとSD05を橋渡ししているRCAケーブルを、WE製の線材を使用したケーブルと、ドイツ製の業務用線材を使用したケーブルに換えてみたが、こちらももともとのPADのRCAケーブルの方が一枚上手のようであった。

 NBSの電源ケーブルにPADのRCAケーブル・・・10年ほど前の「ケーブル・バブル時代」の遺物のように感じられてしまうが、いやいやどうしてなかなか優れものである。今は中古で安く出回っているこういったケーブルを見直す必要があるのかもしれない。

 時刻は夕刻を過ぎて、辺りは薄暗くなってきた。ジャズが似合う時刻である。薄暗い部屋の中、シルエットで浮かぶWATT3/PUPPY2は、どことなくロボットを連想させる外観ながら、「R2D2」のように人間味あふれる雰囲気を漂わせ始めていた。

 黒く佇むWATT3/PUPPY2は確かに歌っているかのようであった。長年歌い慣れたジャズをこなれた感じで歌うさまは実に堂に入っていた。

2017/9/29

4218:餅  

 年季の入ったバウルーでじっくりと焼かれたホットサンドは小麦色の良い色合いに仕上がっていた。

 そして、その断面からは具材が垣間見えていた。その断面をすかさず盗み見たが、「Mimizuku」の照明は薄暗く、その内実をしっかりと確認することはできなかった。

 「何が入っているのかな・・・」と訊くでもなく呟くと、「ゆみちゃん」は、半分に切り分けられたホットサンドをさらに半分・・・4分の1にナイフを使って切り分けた。

 その小さくなった三角形の一つを皿の端へ寄せて、皿ごと私の方へずらした。そして、少々いたずらっぽい目付きで「当てて下さい・・・」と言った。

 その表情には「きっと外れる・・・」といった少し含み笑い的なものが含まれていたようである。そうくると、こちらも挑戦しようとする闘争心が湧く。

 その小さな三角形をゆっくりと口に含み噛みしめていった。そして舌の上の味覚中枢に神経を研ぎ澄ましていった。

 「たらこ・・・いや明太子かな・・・味のアクセントになってますね・・・それとキャベツにチーズかな・・・ちょっと和風かな・・・」

 私がそう話すと、「ほとんど当たってます・・・たらこです・・・それをマヨネーズで和えて、キャベツの千切りとチーズです。それに大葉を細かく切って少しキャベツに混ぜているんです・・・」と彼女は中身の正解を答えた。

 「なるほど・・・なかなかいい感じ・・・」

 「そうですか・・・良かった・・・」

 「オリジナル・・・?」

 「いえいえ、インターネットでレシピが載っているんです。ホットサンドで検索するといろんな具材が出てきますよ・・・」

 「そう、じゃあ当分楽しめるね・・・」
 
 彼女は、4分の3となったホットサンドを頬張りながら「まずまずかな・・・合格って感じ・・・でももう一つなにか欲しいかも・・・」と独り言のように呟いた。

 私はとあることを思い出した。「餅はどうです・・・セブンイレブンで売っているブリトーに『明太もちチーズ』って商品があって、結構うまい組み合わせだと思ったことがあった。」と話した。

 「あ〜なるほど・・・それいいかも・・・もちもちな柔らかい食感になりそう・・・」と彼女はホットサンドを咀嚼しながら、口の端から言葉を漏らした。

 「ところで、カセットデッキはどう・・・?」私は先日彼女と一緒に行って、中目黒の「Ruts」で購入したカセットデッキについて訊いてみた。

 「Ruts」はカセットテープに関する商品を専門に扱っている店であった。豊富なミュージックテープの在庫に驚くと共に、センスの良い店の内装に感心した。

 その店の片隅に展示されていたカセットデッキから彼女が選択したのはYAMAHA K-8であった。昔カセットデッキはレコードからカセットテープに録音するのが主目的であったが、彼女にとっては購入したミュージックテープを再生するのが目的である。

 「やっぱり良いですね・・・低音が全然違います。買ってよかったです・・・かっこも良いし・・・」

 と彼女は話した。どうやら、YAMAHA K-8は彼女の部屋でその役割を十分に果たしているようであった。

 ふっと先日「Ruts」でしげしげと眺めたYAMAHA K-8の白く端正な姿を脳内スクリーンに思い出した。

 そして、意味もなく「やはり餅だよ餅・・・」と先ほど「ゆみちゃん」と話していたホッドサンドの具材のことが頭の中でくるっと回って蘇った。 

2017/9/28

4217:ブーム  

 スターバックスやドトールに圧されて、昔ながらの喫茶店はその多くが青色吐息の状態である。オーナーの高齢化もあって「純喫茶」は減っている。

 しかし、最近そんな昭和の香りを色濃く残す「純喫茶」が、若い女性の間で静かなブームのようである。

 大手チェーン店のように画一化されていず、それぞれの店のオーナーの個性が色濃く反映されていて、昔懐かい雰囲気が溢れる様子に、その価値を再認識する人が増えたのであろうか。

 そんな「純喫茶ブーム」からもすっかりと取り残されたかのように、中野坂上にある喫茶店「Mimizuku」の店内はいたって静かであった。

 私が、午後7時ごろ「Mimizuku」に着いた時、店内には二人の客がいるだけであった。奥まったところにある二人掛けのテーブルに初老の男性が座っていたのと、カウンターに「ゆみちゃん」が座っていた。

 「Mimizuku」のような純喫茶で提供される軽食と言えば「スパゲティー」「ピラフ」「サンドイッチ」などが定番であるが、実際に「Mimizku」で提供されているのは「ナポリタン」と「ホットサンド」の二種類のみである。

 私は圧倒的に「ナポリタン」を頼むことが多い。カウンター席に先に座っていた「ゆみちゃん」もそうである。

 しかし、最近彼女には「ホットサンド」のブームが再来しているようであった。彼女に挨拶してカウンター席に座った。

 「またブームが来ているんです・・・ホットサンド・・・今日も、変なものを頼んでいるんですよ・・・」

 彼女は話の中でそう言った。そしてその視線は店の女主人が手にしている年季の入ったバウルーに向いていた。

 昔ながらのバウルーはちょうどコンロの火で熱せられていた。表と裏を満遍なく熱することによりその中でホットサンドはこんがりと焼き上がる。

 店のメニューである「ホットサンド」の中身はホットサンドの定番と言えるハム・アンド・チーズである。

 しかし、少し前彼女は変わり種のホットサンドに嵌ったようで、「Mimizuku」に来ても、その変わり種を自分で持参し、ホットサンドを作ってもらっていた。
 
 前のブームの時には、「肉じゃが」や「大福」といった普通ホットサンドの具材としては思い付かないものがホットサンドの中に入っていた。

 私は一度、荏原中延にあるホットサンド専門店に行ったことがある。そこには16種類ものホットサンドがあり、どれにするか悩んだ。

 その時は、「チキチキトマト」という名称で、トマト、ハーブグリルチキン、ブロッコリーとモッツァレラチーズの入ったものを選んだ。その味わいは「さすがに専門店・・・」と思えるクオリティーの高さであった。

 彼女のオリジナルと思われる「ホットサンド」が出来上がったようである。四角い状態で焼き上がったホットサンドは対角線上に半分に切り分けられた。二つの三角形になったホットサンドは白い皿に盛られて、カウンターに置かれた。

2017/9/27

4216:カーボン  

 毎週水曜日の夜8時20分から9時50分までは、テニススクールに通っている。場所は東大和市駅前の「BIGBOX」。クラスは中級である。

 コーチ一人で生徒は6,7名。前半はストロークやボレー、スマッシュの基礎的な練習をして後半はダブルスの試合形式の練習を行う。

 テニスコートには試打用のラケットがだいたいいつも数本用意されている。メーカーは月によって変わるようである。

 先月8月は、HEADの試打用ラケットが置かれていた。今月に入ってからはWilsonに変わった。Wilson製の新しいラケットが3本、コートの後方に置かれていて、9月30日までに購入する場合には20%OFFとの表示がされていた。

 前半の基礎的な練習を終えて、水分補給をした際に、目についた試打用のラケットを1本手に取った。

 「試してみるかな・・・大して違わないだろうけど・・・」と思いながら、後半の練習時に使ってみると、その打感は思いのほか良かった。

 改めてその製品名を確認した。「BURN 100」という名称であった。「BURN」が製品名で「100」は面の大きさが100インチであることを表しているようであった。

 コーチは「最新のラケットに使われているカーボンは更に良くなっている・・・」と話していたが、「確かに、この打感は使われているカーボンの質感が相当影響しているのであろう・・・」と思った。

 素材としてのカーボンがさらに良くなっていることは、テニスラケットだけでなくきっとロードバイクのフレームも同様であろう。

 現在使っているKuota Khanは乗り始めて2年半が経過した。あと1年か1年半ぐらいしたら、次なるフレームに変えることになるであろう。

 次もヒルクライムレースに的を絞った超軽量モデルが候補に挙がるはずである。そういった超軽量フレームで、今最も注目を集めているのは、LOOK 785 HUEZ RSであろう。

 来年2018年から発売が開始される新製品で、価格は380,000円(税抜き)である。ここ最近のLOOKのトップチューブからステムまで一直線につながる独特のデザインは採用されず、ごく一般的な造形になった。

 その重量は、Sサイズのフレームで730g、フォークが280gという超軽量を実現している。私の身長からするとLサイズのフレームが必要になるのでもう少し重くなるが、実に軽い。

 さらにその使われているカーボンの質がかなり良く、その組み合わせなどの使い方も実に巧妙であるとの謳い文句であるので、乗り味も良さそう・・・

 先日、「全日本マウンテンサイクリングin乗鞍」の前日受付の際、LOOKのブースで現物を見かけた。軽量化のためであろうか、ほとんど無塗装のような仕上りであった。

 Kuota Khanの艶やかなグロスブラックを見慣れている目には少々味気ない外観ではあったが、次なるフレーム候補には必ず挙がるであろうモデルである。

2017/9/26

4215:赤城山  

 「それは、ツイーターが逝っちゃったパターンですね・・・ウーハーだけで鳴っていると、音量が下がり、音がこもった感じになるんです・・・」

 PSDの大山さんは、私が話したTANNOY GRFの症状を聞くと、即座にその症状に対する原因を推定した。

 「ツイーターが逝ってしまったということは、直らないのであろうか・・・」心の中で気泡が沸き上がるように生じた疑問を解消すべく「直りますか・・・?」と訊いた。

 「直りますよ・・・以前チューバホーンさんが使われていたTANNOY LANCASTERも同じ症状が出ましたけど、オーディオラボ・オガワにユニットを送り、直してもらいましたから・・・」

 その答えに胸を撫でおろした。来週、大山さんに我が家に来てもらい、ユニットとネットワークを外して、PSDを通してオーディオラボ・オガワに送ってもらえることになった。

 PSDとオーディオラボ・オガワはオーディオイベントの時にブースが隣同士であった縁で、いろいろと融通してもらえるようである。

 とりあえず一安心である。TANNOY モニターシルバーは貴重なユニットである。直らないとなれば、ユニットを別途探さないといけないところであった。

 どうにかビンテージオーディオショプに1ペアのユニットとネットワークを見つけた。しかし、その価格を見て少々愕然とした。ユニットとネットワークだけで180万円の値札が付いていたのである。

 「どうしようもない場合にはしょうがないか・・・」と多少覚悟を決めていただけに、心からほっとした。

 「ところで、この前の日曜日、赤城山ヒルクライムに出ました・・・?」と大山さんに訊かれた。

 「赤城山ヒルクライム・・・?残念ながらでていません・・・富士山と乗鞍と箱根ターンパイクでのヒルクライムレースだけに出ているんです・・・」

 「そうでしたか・・・家の近くでやっているんで、沿道で観ていたんですよ・・・3,000人以上の参加者がいるようで、トップアスリートは1時間ほどで走り切るようです・・・taoさんのところからもそう遠くないですよ・・・」

 「そうですか・・それじゃ、来年から参加してみます・・・」

 そんな会話が、その後続いた。そして早速「赤城山ヒルクライム」をGoogle検索してみた。すると公式ホームページか見つかった。上る距離は20.8kmで、平均勾配は6.4%。最大勾配は9.4%で、全体的に勾配の変化は少ないようである。

 距離や平均勾配は「全日本マウンテンサイクリングin乗鞍」に近い。となると、目標タイムは1時間25分ほどになる。

 参加費プラス2,000円で、当日受付も可能なようである。関越道の前橋インターから30分ほどであるので、十分日帰り可能である。

 「来年から出てみよう・・・」と思った。これで年間で参加するヒルクライムレースは四つになる。「モチベーション維持のためには、四つのレースに参加するのは良いはず・・・」と思った。

2017/9/25

4214:65.8kg  

 重力に逆らい続けて長い坂道を上りタイムを競うヒルクライムレースにおいて、「軽い」ということはとても重要なことである。

 フレームをはじめとして各パーツを新調する際には、カタログに載っているそのパーツの重量についつい目がいってしまう。

 今現在乗っているKuota Khanの前に乗っていたのは、ORBEA ONIXであった。コンポーネントはShimano URTEGRA、ホイールもShimano URTEGRAであった。

 それからフレームがKuota Khanに変わり、コンポーネントもShimano DURA-ACEになった。1kg以上は確実に軽くなったはずである。

 正確に計測したことはないが、現在の重量は7kgほどのはず。サイクル雑誌には、新製品紹介のページに、そのモデルの重量が載っている。
 
 なかには6kgを切る重量の軽量モデルもあるようである。「これは軽いな・・・」と少々驚かされる。

 機材の軽量化も重要なことであるが、自分自身の体重の軽量化もそれ以上に重要なことである。機材で現在よりも更に1kg軽量化しようとすると大変なことである。体重を1kg下げることは、それに比べると容易い。

 ロードバイクを始めた5年ほど前、私の体重は72kgほどであった。定期的にロードバイクで100kmほどの距離を走るようになって、徐々に体重は落ちてきた。

 身長が181cmと長身であるので、体重が72kgでもちょうど良いくらいの体型であった。今現在の体重は67kgほどに下がった。

 ロードバイクを始める前よりも5kgほど軽くなった。食べる量はほとんど変わっていないので、運動量の増加による軽量化であろう。

 今日はその体重が、ここ最近で最も軽い値を示した。しかし、裏ワザというか、少々ずるい手段を経た後に計測したものなので、瞬間最大風速的な体重であって、すぐに戻ってしまうであろう。

 仕事を少し早めに切り上げて、スポーツジムへ向かった。1時間ほど汗を流した。画面に表示されるワット数を200〜210ワットに維持してペダルを漕いでいると、汗がこれでもかというくらいに流れ落ちていく。

 エアロバイクに設置されている画面には消費されたカロリーも表示される。1時間で消費されたカロリーは1,036カロリーであった。

 シャワーで汗を洗い流して、シャワールームにある体重計で体重を計測すると66.8kg。大体トレーニングの後はこのくらいである。

 その後自宅に直行せずに、帰り道の途中にある「テルメ小川」に立ち寄った。ここは天然温泉の日帰り温泉施設。平日の入場料は800円である。

 ここで温泉に浸かり疲れた体を癒した。湯に浸かっていたのは15分程度。その後はサウナで過ごした。

 10分ほどサウナの中で汗を流して、サウナの外にある水風呂で体を急速冷却する。これを3回繰り返した。このサウナ、急激に体重が落ちるのである。もちろん一時的ではあるが・・・

 温泉とサウナを堪能した後に計測した体重は「65.8kg」。「一時的な体重ではあっても、最軽量値である・・・」と少し嬉しくなった。

 来年も、Mt.富士ヒルクライム、全日本マウンテンサイクリングin乗鞍、箱根ヒルクライムの三つのヒルクライムレースに参加する予定である。

 年齢と共に自己ベスト更新の可能性は低くなってしまうのはしょうがないことではあるが、来年もチャレンジしてみたい。

 そのためには体重管理はとても重要な要素である。どうにか今年よりも軽い体重で来年はレースに臨みたいところである。

2017/9/24

4213:太鼓橋  

 湯島天神へ向かう男坂は日に照らされて明るく輝いていた。気温はどの位であろうか・・・25度以上はあるであろう。

 日に照らされると、黒い礼服では暑くて、汗ばむようであった。今日は甥っ子の結婚式である。式は親族のみが集まって、湯島天神で神前式にて執り行われ、披露宴はタクシーで10分ほどいった飯田橋にあるレストランで行われた。

 先週の日曜日と違い、今日は絶好のロングライド日和である。先週雨で走れなかったので、ロードバイクで走りたい欲求は十二分に高まっていたが、流石に甥っ子の結婚式をすっぽかすわけにはいかない。

 家族全員を引き連れてうやうやしく神前での結婚式に参列した。親族紹介と写真撮影の後、特徴的な太鼓橋を渡って、立派な本殿に入った。

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 神官は二人、巫女さんも二人いて、厳かに式は執り行われた。本殿は飾り天井が豪華で龍の絵が真ん中あたりに描かれていた。生演奏の雅楽が本殿の隅々にまで響いた。

 周囲には一般の参拝者もいるので、本殿の中に座っていると、後ろで柏手を打つ音や、お賽銭を投げ入れる音が時折聞こえたりした。

 式が終わり、タクシーに分乗して披露宴会場である大きなレストランへ向かった。結婚式やパーティーに特化しているレストランのようで、広く設備も整っていて、披露宴は流れるようにスムースに進んでいった。

 仲人は最近の結婚式では頼まないのが慣例なのであろう。スピーチやスライドショウ、ケーキ入刀など型どおりに披露宴は進み、終盤には新婦の両親への感謝の手紙、新郎の父親の挨拶、締めは新郎自身のスピーチであった。

 そのどれもが感動的なもので、出された料理でお腹一杯になると同時に、胸も苦しいくらいに一杯になった。

 甥っ子は赤ちゃんの頃から知っているので、ついつい感情移入してしまった。「随分立派になったものだ・・・小さい頃は駄々っ子だったけど・・・」心の中でそんなことを思いながら二人を眺めていた。

 甥っ子が小さかった頃から流れ去ってしまった時間の累積の重さのようなものも、私の心に大きくのしかかってきた。

 「随分と月日が経ったんだ・・・甥っ子が幼かった頃はもうはるか昔のことか・・・」という気持は、自分自身の老いとも重なり、複雑な感情が心の中に流れ込んできた。

 一緒のテーブルに座った二人の娘も大きくなった。そして私の隣に座った妻の顔にも皺が増えた。私も同様である。

 若い二人の晴れ姿は妙に眩しかった。文字通り輝いて見えた。「私も若かった頃はあのように輝いていたのであろうか・・・」そんなことを思いながら飲むワインは、色んな要素が混ざり合った深い味わいがした。

2017/9/23

4212:犯人  

 透明でキラキラと輝く音響調整アクセサリーは、スピーカー上部の天井に設置されることが保留されたまま、エアパッキンに再度くるまれた。

 スピーカーフロント面のセンターの真上の天井がちょうど吸音層になっていて、その音響調整アクセサリーが安定的に設置できそうにないことが原因であった。

 我が家のオーディオシステムには、今現在ちょっと気になることがあった。音響調整アクセサリーの設置よりも前に、そちらの検証を行うことにした。

 ここ一週間ほど、左側の出力が明らかに落ちているように感じていた。プリアンプのMarantz MODEL7が原因ではないかと疑っていた。

 電源を立ち上げて、試しに音楽を流し始めた。やはりバランスは右側に寄っていた。「左が弱いよな・・・」と思いながら、2台のGRFの間の空間を眺めていた。

 MODEL7には左右のバランスを取るスイッチが付いている。それを左側に回すことによって左右のバランスを一旦取った。しかし、それが時間の経過とともに微妙に揺れる。

 「おかしい・・・安定しないな・・・やはり、MODEL7を修理に出す必要があるのか・・・」

 と思いながら、左右バランススイッチを再度いじった。しかし、音量だけでなく、音色も左右で違うような気がしてきた。

 その音色の違いを検証すべく、左右バランススイッチを右に完全に回して、右チャンネルだけから音を出し、その後逆に回して、左チャンネルだけから音を出してみた。

 音量だけでなく、明らかに左チャンネルの音はくすんでいるように感じた。「これは・・・駄目だな・・・やっぱり・・・」と少々落胆した。

 「MODEL7かな・・・やっぱり。Marantzは結構手がかかる・・・」と、MODEL7のクールな表情を眺めた。

 しかし、ふっと思った。「MODEL7が犯人と決めつけるわけにはまだいかない・・・検証しないと・・・」

 そこで、プリンアンプとパワーアンプを接続しているRCAケーブルを接続を左右逆にした。これで左右のバランスが逆にずれれば、プリアンプが原因となる。

 すると、左右のバランスは従前のままであった。「あれっ・・・もしかしてMODEL2が犯人だったのか・・・こちらはフルレストアにあれだけ長い時間を要したのに・・・」と、さらに深く落胆した。

 「真空管であろうか・・・真空管は消耗品だし・・・左チャンネルのMODEL2に装着されている6本の真空管のうちどれか1本の寿命が尽きようとしているのかもしれない・・・」

 そう思って、真空管を1本づつ左右入れ替えてみようと思った。その作業に取りかかろうとした瞬間、「待てよ・・・まだMODEL2が犯人と決まったわけではない・・・」と思い直した。

 最終検証として、MODEL2とTANNNOY GRFを接続しているスピーカーケーブルの接続を左右逆にしてみた。

 これで左右バランスが逆に振れればMODEL2・・・そのままであれば左チャンネルのGRFの不具合ということになる。その結果は、左側が弱いままであった。

 「GRF・・・おまえもか・・・!」と心の中で呟いた。片側のGRFのネットワークかユニットかに何らかの不具合が生じているようである。

 残念ながら音響調整アクセサリーの検証どころではなくなった。ユニットとネットワークを取り外して、その道のプロに送らないといけないようである。

 ヴィンテージ・オーディオの世界は、忍耐強くないと続けていけない。ここは慌てず騒がず、なすべきことを粛々とこなそう・・・

2017/9/22

4211:天井  

 その音響調整用アクセサリーの原材料はガラス玉、アクリル棒、釣り糸である。それぞれの原価はとても安価である。

 その全てはAmazonで取り揃えることができる。しかし、その組み立ては結構面倒で根気がいる作業になる。
 
 Aさんに作成してもらった完成品を見ると、「私なら、途中で諦めて投げ出しているだろうな・・・」と思ってしまうほど、繊細な作業の過程が見受けられた。

 その音響調整アクセサリーはエアパッキンにそっとくるまれて、BMW 523iの後部座席にうやうやしく収まり、我が家まで運ばれた。

 そのサンキャッチャーのようなアクセサリーには、9個のガラス玉が取り付けられている。宝石のようにきれいに多面カットされていて、太陽光を当てるとその光をキラキラと反射させるはずである。

 「サンキャッチャー」でGoogle検索すると、様々なアクセサリー商品が売られている。色や形の違うガラス玉を並べて吊り下げられるようにしているアクセサリーが多い。これを窓辺などに吊り下げて、その光の反射を楽しむのが本体の用途である。

 「この出来合いのアクセサリーを購入して、スピーカーの上に吊るしても効果があるのであろうか・・・?」とも思ったが、ZYXの中塚さんが設計したものは、長さなどの指定がしっかりとあり、また一列にガラス玉を並べる構造ではないので、その効果のほどは全然違うのであろう。

 ガラス玉がそれなりに重いので、手で持ってみると見た目以上に重く感じる。これを天井に吊り下げる際には、しっかりとしたフックを天井に固定させる必要がある。

 吊り下げる場所は、スピーカーのフロント面真ん中の真上とのことである。スピーカーの真上に当たるこの空間の音を拡散させることが目的で、そのことにより音の抜け切り感が向上するようである。

 我が家でも早速吊り下げてその効果を検証しようとしたが、大きな問題が出現した。GRFのフロントライン真ん中の真上の天井にその問題の原因があった。

 フロントライン真ん中の真上はちょうど吸音層になっていたのである。天井には3本吸音層が設けられている。

 その吸音層は普通の天井材ではなく、グラスウールがはめ込まれていてその上をクロスで覆っているだけである。

 つまり天井材のように固いものがないのである。これでは「変形サンキャッチャー」を固定するためのフックが取り付けられない。

 ある程度の重量があるのものなのでしっかりとフックを固定する必要がある。両面テープの付いたフックをクロスに取り付けただけでは、絶対に重量に負けて落ちてしまう。

 「参ったな・・・これでは固定できない・・・」と恨めしく天井を眺めた。天井は7割がたは木材で覆われているが、3割ほどの面積は吸音層になっている。

 フロントラインではなく、少し後方にずらした位置なら吸音層から外れる。「そこに設置すしかないか・・・」と天井を眺めながら、しばし迷っていた。

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2017/9/21

4210:音響調整  

 オーディオマニアのリスニングルームにお伺いすると、結構な確率でリスニングルームの音響調整のためのアクセサリーが設置されている。

 壁面の多くの部分を音響調整パネルで覆う相当大がかりで金額面でも凄いだろうな思うものから、目を凝らさないと識別できないほどに小さなものが壁面に貼ってあるものまで、様々である。

 音響調整用パネルで一番有名なのは、QRDであろう。「ディフューザー」「ディフラクタル」「アブフューザー」といった製品があり、拡散用と吸音用など用途によって使い分ける。

 その効果は素晴らしいものがあるようであるが、ネックは価格である。価格も素晴らしいものがあり、組み合わせて理想的な構成にすると、オーディオ機器をはるかに超える価格になる場合がある。

 私が、オーディオを趣味にするようになった2006年頃、足繫く秋葉原のダイナミックオーディオに伺った。

 そこの試聴室にはQRDが多用されていた。スピーカー背面の壁一面に幾つものQRDの製品がずらっと並んでいたのが印象的であった。

 我が家ではQRDの製品を使うことはなかったが、リスニングルームを防音も含めてリフォームする際に、吸音と反射を考慮して部屋を作り直した。

 リフォーム後は、音響調整用のアクセサリーは一切使わずに過ごしていたが、数年前友人の勧めで試したものがある。

 それがGe3の「エンジェルファー」であった。これは兎の毛かと推測される白い動物の毛を用いた非常に変わった製品であった。

 「インディアンのお守りみたいだな・・・これで本当に効果があるのかな・・・」と頭の中がちょっと混乱するような見た目である。

 5個で1セット。四つの壁面と天井に取り付ける。非常に軽いものなので、取り付けはいたって簡単。壁面の中心部に両面テープの付いたフックを取り付け、それに引っ掛けるだけである。

 その効果のほどは確かにあった。有り無し実験を数回繰り返したが、やはり壁面に「インディアンのお守り」を吊り下げた時の方が印象が良かったのである。

 価格は、5本1セットで26,000円ほどであった。QRDの製品に比べるとはるかに手ごろな価格である。しかし、見た目的には少々おどろおどろしい質感が漂う。しばらくの期間吊り下げていたが、妻からの度重なるクレームで結局撤去せざる得なくなった。

 この8畳のリスニングルームはオーディオ専用ではない。妻のアップライトピアノも置いてある。「ピアノ練習室兼オーディオルーム」なのである。

 「あの気味の悪いもの外してくれない・・・ピアノの練習に集中できないんだけど・・・」との妻からの数回のクレームにより、それらは手早く撤去されて、再び日の目を見ることはなかった。

 それからは音響調整用のものは一切リスニングルームには持ち込まれなかったが、最近とあるものが久々に我が家のリスニングルームに持ち込まれた。
 
 それは、先日の敬老の日に、シトロエン C3の試乗を終えてから向かった杉並区のAさんのお宅から持ち帰ったものである。

 それを初めて見かけたのは先月のことであった。場所はAさんのリスニングルーム。「これ良いですよ・・・」と紹介された音響調整用アクセサリーは、TANNOY GRFの真上の天井に吊り下げられていた。

 その素材は、多面カットが施された美しいガラス玉とアクリル棒と釣り糸である。これらが組み合わさった「サンキャッチャー」風のアクセサリーである。

 設計はZYXを主宰されている中塚さんである。ZYXはカートリッジメーカー。中塚さんは、新製品の開発などで使う試聴室の音響を最適なものにする為に音響調整用のアクセサリーをいろいろ自作されていたようである。

 その中で最も効果的であったものの情報を、中塚さんと親しいAさんは教えて貰い、早速自作されたようであった。

 その効果は確かにあった。スピーカー背後の空間の抜け切り感がアップした。「これ良いですね・・・」と感心した。

 「もう1セット作りましょうか・・・?」とのAさん提案に「ぜひお願いします・・・」と即答した。とても繊細な作りで、不器用な私にはちょっと乗り越えないといけない壁が高かったのである。



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