2017/7/31

4158:Avant Garde  

 青梅街道は比較的空いていた。高円寺にはほぼ予定通りの時刻に着けそうであった。大川さんから伺った住所をNAVIに登録していたので、その指示通りに青梅街道から脇道に入っていった。

 細い道を進んで行くと目的地に到着した。脇道からさらに入り込んで私道に車を停めた。「自宅の前は私道なので、駐車可能です。」と大川さんから伺っていた。

 その私道には4件の家が接道していた。そのうちの右奥の位置にあるお宅が大川さんご自宅である。道幅は狭く車をやや右に寄せた。

 かなり古くに分譲された4棟の建物のうち右側の2棟は建て替えられたようであるが、左側の2棟は当時のままの姿を見せていた。そのため右半分と左半分とでは、醸し出す時代感が随分と乖離していた。

 車を降りて、大川さんのご自宅のインターホンを鳴らした。すると玄関が開き、先日「オーディオショップ・グレン」でお会いした大川さんが笑顔で出迎えてくれた。

 大川さんは独身である。それほど広い家ではないが、一人で住むには十分な広さである。リスニングルームは1階にある。広さは10畳ほどであろうか・・・リスニングルームには3人掛けのグレーのソファーが置いてあり、その前にコーヒーテーブルがある。

 そのソファはハンス J.ウェグナー がデザインしたGE236であった。木部は淡い茶色で爽やかさが前面に出てくる造形美を誇っていた。

 そして、リスニングポイントの右手には3台のラックが設置してあった。3段ラックが3台並んでいるので、合計9台のオーディオ機器を設置することができる。

 そこには興味深いオーディオ機器が並んでいた。まず目を引いたのが2台のCDトランスポートである。

 それらは主役としてラックの上段に設置されていた。1台はORACLE CD-2000。もう1台はKRELL MD-10であった。

 この2台のCDトランスポートはいずれも優れたデザイン性を有するが、その向いているベクトルは随分と違う。

 CD-2000は近未来的で艶めかしさを存分に発揮する造形美を誇り、一方MD-10はもっとカチッとした硬質感と精悍なイメージを放出している。

 そして、先日もオーディオショップ・グレンでも見かけた印象的なデザインのDACであるZANDEN Model5000があった。

 さらに3台のDACが並んでいた。Job DA48は本当にコンパクトな姿である。その紺色の色合いはぐっと凝縮された精細なエネルギー感を感じさせた。

 そしてWadia12。色はシルバーである。Wadiaはブラックがイメージカラーであるが、シルバーもなかなか良いと思わせる。

 もう1台は、KRELL STEALTH。CDトランスポートであるKRELL MD-10と同様な意匠でまとめられたデザインは秀逸。

 MD-10に比べると派手さはないが、この2台を並べて眺めていると独自の世界観をひしひしと感じさせてくれる。

 プリアンプとパワーアンプも珍しい機種であった。私は初めて見る。プリアンプはCOPLAND CTA301で、パワーアンプは同じくCOPLANDのCTA504。

 COPLANDはデンマークのオーディオメーカー。実に美しいデザインをしている。リスニングポイントに置かれているハンス J.ウェグナーがデザインしたGE236と同じような爽やかな質感を感じた。

 そして、システムの要であるスピーカーも、私は見たことも聴いたこともない珍しいものであった。

 そのスピーカーは、Gershman Acousticsの Grande Avant Garde。大川さんにそのメーカー名と製品名を教えて貰わないと、全然分からなかった。

 上に行くほど細くなり上向きにスラントしているその独特な形状は見る者の目を惹きつけて止まない。

 そしてその色合いが独自である。オレンジがかった茶色とでも評するべきであろうか・・・独自の色合いはそのオリジナリティー溢れる形状と共にスペシャルなスピーカーである印象を強める。

 隅々まで整理整頓された清潔なリスニングルームに整然と設置されたオーディオ機器を眺めているだけで、お腹一杯になるような感じであった。

 この約10畳のリスニングルームのなかには、大川さんの非常に高い美意識とオーディオ機器に対する強い憧憬のようなものが、ぎっしりと詰まっていた。

2017/7/30

4157:勝亭  

 梅雨は随分と前に空けたはずであるが、ここ数日は梅雨を思わせるような天気が続いていた。今日も朝の6時に目を覚ますと、窓の外からは雨の音がかすかに聞こえていた。

 昨晩スマホで確認した天気予報では雨の予報ではなかったが、どうやら雨雲が予想よりも遅く移動しているようであった。

 「今日は無理かな・・・」

 先週は走っている途中で雨に降られた。雨はロードバイクにとって大敵である。鳴く子と地頭と雨には勝てないのが、ロードバイクである。

 ロードバイクのタイヤはとても細く、接地面積はわずか・・・路面が雨で濡れるとカーブなどでタイヤがグリップを失ってしまう危険性が高い。

 Twitterで確認すると、チームのロングライドは中止との連絡が入っていた。雨はしばらく降り続いていた。

 久しぶりに日曜日の午前中をのんびりと過ごし、昼食は妻と下の娘と一緒に東大和市の「勝亭」に車で向かった。

 「勝亭」には店舗の正面入り口の横に2台分の駐車場があるが、そこはすでに埋まっていた。店舗の裏側にも駐車場があるので、そちらに回って車を停めた。

 ここは随分と昔からあるとんかつ屋さん。地元の人々から根強い人気のある店である。店内は昔ながらの内装で、お洒落感は皆無・・・しかし、落ち着ける。

 勝亭では「下田さん家の豚」というブランド豚を使用している。ブランド豚と言っても全国的に有名なブランドではない。

 「下田さん家の豚」とは、武蔵村山市の「下田畜産」が扱っている、餌と飼育環境に拘って飼育した豚肉で、柔らかく脂質が良い。

 私は「ヒレかつ定食」を頼んだ。妻は「柳川風ヒレかつ丼」、下の娘は「若鳥かつ定食」を頼んだ。

 「ヒレかつ定食」のヒレ肉は上品な肉質、十分に満足できる質感であった。揚げ方も丁寧でヒレ肉の断面は良い色合いである。

 夕方からは立ち寄るべきところがあったので一旦家まで戻って、レコードのクリーニングなどで時間を潰してから、また車に乗った。

 車のデジタルディスプレイに表示された時刻は「PM3:05」であった。「1時間ほどで着くかな・・・青梅街道が混んでないといいけど・・・」と思いながら、BMW523iのエンジンボタンを押した。

 BMW 523iはステアリングの左側にエンジンボタンがある。6年間乗ったMersedes-Benz E350ではステアリングの右側にあったので、まだ時折右手を出してしまう。

2017/7/29

4156:電線音頭  

 ここまでは私の所有物としては唯一のデジタルケーブルであるGe3の「銀蛇」が、CDトランスポートとDACの間を繋いでいた。

 このケーブルはアナログ・デジタル共用とのこと・・・「大丈夫かな・・・デジ・アナ共用で・・・」という一抹の不安を覚えたが、音は問題なく出ていた。

 それをAT&Tのケーブルに取り換えた。AT&Tのデジタルケーブルの外見はそっけないくらいに質素である。真黒で細い。それほど固くなく取り回しも問題ない。

 その外観からは「できる感」を感じ取れない。しかし、このケーブルに換えると、ピントがピタッと合った。
 
 一聴すると地味というかこれといった華やかさはないが、全ての項目がすっと整う。低域の腰の低さがよりどっしりして、帯域バランスは盤石な感じのピラミッドバランスに整う。ピントがしっかり合うと、全体的に静かに感じられるのであろうか・・・

 「リファレンス的な音の出方である・・・これを1本持っていると、基準点として活用できそうである・・・」と感じた。

 Ge3の「銀蛇」に戻してみた。やはりピントが少し甘くなるというか、少し手前で焦点が合っているようなところがある。

 そのため、少し滲む。それが味わいとして功を奏する場合もあるであろうが、リファレンス的な存在感はAT&Tのケーブルの方があるようであった。

 3番手として登場したのが、BELDEN 1695A。ケーブルの被膜の色は白。今回登場した2本のデジタルケーブル同様長さは1メートルである。

 これで聴くと、低域の下支えが少々軽くなってしまう。そのため帯域バランスが高域寄りにずれる。やや前のめり的な音の出方を感じる。

 BELDEN 1695AはCP比の高いケーブルであるが、リファレンス的な音の出方という点では、AT&Tのケーブルの方が優れているようであった。

 最期にAT&Tのケーブルに戻して、その整ったバランスを確認した。今回の3本のデジタルケーブル聴き比べは、思いのほか大きな反響を、ここに集った4名全員から引き出したうえで終了した。

 AT&Tのデジタルケーブルはリファレンス的な存在として1本持っていたいと思ったが、残念ながら今は販売されていないようである。

 少し前は電源ケーブルで「電線音頭」を踊ったが、今日はデジタルケーブルで「電線音頭」を踊ってしまった。

 「電線音頭」はノリが良い。ついついそのノリに腰がむずむずしてしまうのは、オーディオマニアの性であろうか・・・

 長さ1メートルのデジタルケーブルによって音の様相はがらっと変わる。ちょっと怖い世界である。

 「電線音頭」を踊ってしまうと、心の片隅で「でも、なんだかな〜」というほろ苦い思いが滲みだす・・・

 心の片隅には「ケーブルなんでどれでも同じ・・・大差ないよ・・・」と言い放ちたい気持ちがこびりついているのであるが、現実の世界はそうではないようである。

2017/7/28

4155:舞台  

 0-DAC PRO Mk3に切り替わって、先ほどまで聴いていたシベリウスのヴァイオリン協奏曲の第1楽章を再生した。

 ここでちょっと気になることが・・・BOW TECHNOLOGY ZZ-EIGHTの挙動がおかしくなったのである。

 リモコンのPLAYボタンを押しても、少しゆっくりと回転し始めるだけですぐにその回転は止まってしまう。

 「あれ、これから大事なところなのに・・・CDトランスポートが壊れたか・・・」

 と焦った。リモコンでの操作を諦め、本体の操作キーで操作すると、CDの再生は開始されたので、ほっと一安心した。

 製造販売から20年以上の年月が経過しているZZ-EIGHTは、一度オーバーホールしてもらう必要が出てきたようである。

 その後もリモコンでの操作はできない状態で、全ての操作を本体の操作キーですることになった。本体の操作キーで操作すれば動くことは動くので、最悪の「オチ」となることはなかった。

 0-DAC PRO Mk3は電源を投入したばかり、さらに我が家のシステムにはつい先ほど合流したばかりと、不利な条件が重なっているので、その実力を遺憾なく発揮できる環境ではない。

 それほど高い期待値を持って聴いたわけではないが、一聴して「あ〜、やっぱり違う・・・音の出方が随分上品になった・・・」と感じられた。

 PCM変換のO-DAC BASICは、音に勢い感がある。ストレートにガンと飛んでくる感じがあった。音の表面は少しザラッとしているが、そのエネルギー感は実に爽快なものであった。

 一方、DSD変換であるO-DAC PRO Mk3は、音がガンとは飛び出してこない。良く言いうと「上品」悪く言いうと「大人しい」。

 懐が深いというか、いきなり「諸手突き」では来ない。どっしりと構えた「組み相撲」という印象である。であるので、聴く方も少しゆったりと構えることができる。

 これは聴く人が普段よく聴く音楽のジャンルによって評価が分かれるかもしれない。クラシックにはやはりDSD変換のO-DAC PRO Mk3であるが、ジャズやロックにはPCM変換のO-DAC BASICが向いているのかもしれない。

 私の聴くジャンルは100%クラシックであるので、O-DAC PRO Mk3の方が耳馴染みが良く感じられた。

 1曲終わり、エアコンタイムを挟んで、さらにモーツァルト 幻想曲 ハ短調も聴いた。皆こういう聴き比べは大好きなようで、4人のオーディオマニアは耳をそばだてた。

 受ける印象は、シベリウスのヴァイオリン協奏曲の時とほぼ同じである。電源投入後しばしの時間が経過してきたので、音の出方も馴染みが良くなってきた。

 その後4人で印象を話し合ったが、4人の共通認識は「DSD変換とPCM変換の音の違いが極めて分かりやすい形で提示された」というものであった。

 そして、ESS TECHNOLOGYの最新DACチップであるES 9038PROは、かなり優秀なチップであるということも分かった。SN比や細かな音の再現能力が高く、奥行き感のある空間表現が得意なようである。

 特にオーケストラのように広い空間で演奏されるものの場合、O-DAC PRO Mk3は水を得た魚のように、その実力を発揮する。

 一方狭いライブハウスで行われるジャズトリオの激しい演奏などは、O-DAC BASICの方が臨場感があるのかもしれないと推測した。

 Oさんがお持ちのCDでも1曲聴いてみた。サンサーンスの交響曲第3番「オルガン付」きである。その第1楽章の後半をかけた。

 オルガンに伴奏された弦楽によって瞑想的な主題が提示され、ゆったりと流れる大河のように音楽が流れていく。

 オルガンの最低域がしっかりと出ているかがチェックポイント・・・しっかりと低域が裾広がりに出ていて、気持ちが良かった。

 O-DAC PRO Mk3とO-DAC BASICの聴き比べは、終了した。どちらかが優れているということはなく、より輝く舞台が両者でははっきりと違うということが分かった聴き比べとなった。

 まだ食事には時間が少し早かったので、「では、CDトランスポートとDACを繋ぐデジタルケーブルでどのくらい音が変わるかやってみますか・・・?」と、オーディオマニアらしい提案がなされ満場一致で可決された。

 参加選手は、Ge3、BELDENそしてAT&Tである。Ge3は「銀蛇」という、いかにもな製品名のアナログ・デジタル共用のケーブル。BELDENは「1695A」という型番でshnashanさんがお持ちのもの。

 そしてAT&Tは80年代にAT&Tがデジタル回線として使用していたケーブルを活用して作製されたもので、チューバホーンさんがお持ちのもの。チューバホーンさんは長さの違うものを2本持っているとのこと・・・今日お持ちのものは1メートルの長さであった。

2017/7/27

4154:納品日  

 少々雨にたたられたロングライドを終えて、シャワーを浴びてすっきりした。その後、リスニングルームに行って、アンプ類の電源をONにすると同時にエアコンをつけた。

 エアコンの温度設定は最低の16度に設定し、風量も最高にした。夏場に真空管アンプを使うのは、結構難儀なものである。

 自宅のリスニングルームは、防音仕様になっているので気密性が高い。真空管の放熱により、この8畳しかない部屋はすぐに暑くなってしまう。

 曲の合間にエアコンを最強にして、「エアコンタイム」を入れないと暑さで頭がぼうとしてしまう。

 リスニングルームの壁に設置されているエアコンは20年前の製品であるので、駆動音がうるさい。オーディオと同時には使えない。エアコンを最新型の消音設計のものに換える必要があるのかもしれない。

 今日はOさんに発注していたO-DAC PRO Mk3が納品される。午後4時の約束であるので、まだ1時間ほど時間があった。

 20年前のエアコンは、その1時間の間必死に仕事をして、リスニングルームの室温をかなり下げてくれるであろう。

 O-DACを製造されているOさんだけでなく、O-DAC BASICを一時的にお借りしているshanshanさん、そしてO-DAC PRO Mk2を自宅でお使いのチューバホーンさんも、O-DAC PRO Mk3の実力を検証すべく、我が家に集まる予定であった。

 時間どおりに、3名のオーディオマニアがわが家に到着した。私を含めて4名のオーディオマニアが、この広いとは言えないリスニングルームにすっぽりと納まった。

 Oさんの両手にはエアパッキンに包まれたO-DAC PRO Mk3が抱えられていた。そのO-DAC PRO Mk3は一旦リスニングルームの床に置かれた。
 
 まずは比較対象となるO-DAC BASICで音を確認してもらった。使用した曲はモーツァルト 幻想曲ハ短調 K475とシベリウス ヴァイオリン協奏曲 第1楽章。

 O-DAC BASICは力感のある音を放出する。コストパフォーマンスの高いDAコンバーターである。1曲ごとにエアコンタイムを挟みながら2曲を聴いて、O-DAC BASICをYAMAHA GTラックから解放した。

 そして、我が家に到着したばかりのO-DAC PRO Mk3を同じ場所に設置した。アメリカ製の電源ケーブルのインレットプラグの装着感は少々曖昧である。一旦セッティングして、電源をONにしたが、パイロットランプが点灯しない。

 一瞬焦ったが、インレットプラグを力を入れてぐっと差し込み直すと、パイロットランプの赤が鮮やかに光った。ほっと一安心・・・

クリックすると元のサイズで表示します

 O-DAC PRO Mk3は、三つ並んだYAMAHA GTラックの真ん中の下段に納まった。そのサイズは横幅430mm高さ70mm奥行き350mmである。スリムですっきりとした印象を受けるサイズとデザインである。

 フロントパネル中央には、電源スイッチと赤色のパイロットランプがあるだけ。ぱっと見は小型のパワーアンプのように見える。

2017/7/26

4153:ウェット  

クリックすると元のサイズで表示します

 雨の中、県道70号を走っていった。帰路は下り基調であるので、路面がドライであれば高速巡航が可能であるが、路面がウェットだと、それほどスピードを出すわけにはいかない。

 県道70号から山王峠に向けて道を右折した頃には、雨も小止みになってきた。山王峠は普段はメインの峠を上り終えた後に走ることが多い。

 そのため脚の残量が心許ない状況でバトルに参加することになる。しかし、今日はメインの峠を走っていないので、脚の余力は十分にあった。

 それは他のメンバーも同じこと。上り始めると、相当なハイペースで一人のメンバーが先頭を引き始めた。上る距離が短いため、平均パワーは高い。

 サイコンのパワー数値を時折確認すると300〜350ワットほどの数値を示す。ウィークエンドローディーにとっては、長い時間維持できるパワーではない。

 ゆっくりと道は左に曲がっていく。曲がり終えると道は真っ直ぐに上っていく。この直線コースに入ってからが勝負どころである。

 終盤に脚が切れ始めたメンバーをどうにかかわしてラストスパートした。先頭を行くリーダーの背中が近づいてきた。

 今日は脚が残っていたのでその背後にどうにかへばりついてゴールした。呼吸はあまりに強い負荷を体に掛けたので、ほとんど追いついていない感じであった。

クリックすると元のサイズで表示します

 バトルポイントはもう一つある。笹仁田峠である。ここは緩やかな上りであるので、高速バトルになる。

 やはり300〜350ワットの出力が必要になる。序盤は隊列の後ろで脚を少し温存して、やがてペースを上げて先頭をしばし引いた。

 斜度が上がり始めるスパートエリアに入ると、リーダーが切れのいいスパートを仕掛けて前に出ていく。

 どうにかそれについていこうとするが、スピードが足りない。その差は詰まることなく、ゴール前に達した。

 「無理か・・・」と諦めてしまって少し脚が緩んだ。すると背後から別のメンバーがスパっとスパートして前に出ていった。かなりキレのいいスパートであったが、先頭を行くリーダーをかわすことはできなかった。

 今日はメインの峠でのバトルがなかったので少々消化不良気味ではあったが、その不足感を補うかのように、山王峠と笹仁田峠での坂バトルは、いつもよりも厳しいものになった。

 それ故か、意外とお腹一杯になって帰路の最終行程を走った。雨はいつのまにかすっかりと止んでいた。

 自宅に辿り着いて走行距離を確認した。94.7kmであった。サイクルウェアは濡れていた。雨と汗がすっかりと滲み込んでいた。

2017/7/25

4152:ニューモデル  

 しばらくの間、雨宿りをしていた。その間、雑談をしたり、スマホのアプリで雨雲の様子などを確認していたりしていた。
 
 この時期、各メーカーはロードバイクの2018年モデルを展示会などで発表する。来年は決戦用ホイールを新規に購入する計画であるが、フレームを新調する予定はない。今までのサイクルからするとフレーム新調は再来年になる。

 近い将来に購入する予定はなくても、ニューモデルというものは気になるもので、情報収集をしたくなる。メンバーとの雑談の中で「LOOKが新たなモデルを発表した・・・」ということを知った。

 そしてそのデザインが、最近LOOKが推し進めてきたトップチューブからステムに繋がるラインがストレートになっている独特な形状ではなく、ごく一般的なデザインのものであるということを聞いて、さらに興味を覚えた。

 「確かにあのストレートデザインはインパクトがあるけど、なかなか目に馴染まない・・・」と感じていたので、「それは朗報・・・」と思った。

 早速、雨宿りの時間を利用してスマホで検索した。「LOOK 2018年ニューモデル」と入力して検索するとその新たなモデルに関する情報が入手できた。

 それは「785 HUEZ」「785 HUEZ RS」であった。「HUEZ」はどう発音するのであろうか・・・「ヒュエズ」でいいのであろか・・・

 「HUEZ」は、ツールドフランスでお馴染みの超級山岳ラルプ・デュエズ(L’Alpe-d’Huez)の一部に使われているので、このニューモデルがヒルクライム用のモデルであることを表している。

 特に「785 HUEZ RS」は、フレーム730g、フォーク280gという超軽量を実現している。「これは、良いな・・・きっと売れる・・・」と思った。

クリックすると元のサイズで表示します

 雨宿りをしていても、雨の勢いは衰える気配はなく、雨雲レーダーでも、雲が途切れる感じはなかった。

 結局、山伏峠及び正丸峠へのアタックは中止し、戻ることになった。雨は以前しっかりとした本降りであった。

 その雨の中、帰路についた。路面には水がうっすらと浮いている。リアタイヤが跳ね上げる水が背中を襲い、前方を走るメンバーのリアタイヤからもシャワーのように水が飛んでくる。

 なので、前方のメンバーとは横方向に少しズレながら走った。濡れた路面はロードバイクにとっては危険である。慎重に走っていった。

2017/7/24

4151:雨宿り  

クリックすると元のサイズで表示します

 ファミリーマート飯能上畑店に到着して、店の前にあるサイクルラックにKuota Khanを掛けた。店内に入り、補給食を物色した。

 サンドイッチの棚の前に行くと、「メキシカンサンド」が目についた。「これって新製品だよな・・・きっと・・・」そう思った。包装には「スパイシーなトマトソースが際立つ」と印刷されていた。

 このサンドイッチとバナナを補給食に選択した。「メキシカンサンド」は、スパイシーなソースに、蒸し鶏やトマト、グリーンリーフ、チーズなどを合わせてあり、良いバランスに仕立げられていた。

 補給を済ませて、先へ向かった。山伏峠の上り口に向かうには、山王峠を越えるルートと小沢峠を越えるルートとがある。普段は山王峠を越えるルートを選択することが多いが、今日は小沢峠を越えるルートを選んだ。

 小沢峠は、成木と名栗を繋ぐ峠である。厳しい峠道ではなく緩やかに上る道をしばらく走っていくと、小沢トンネルが見えてくる。

 トンネルまで続く真っ直ぐな道は斜度が上がる。トンネルの入口が頂上である。その真っ直ぐな道をやや高めの負荷で上がっていった。

 息を切らして頂上に着いた。トンネルの中はほぼ平坦で、トンネルの向こう側は下っている。トンネルの入り口のそばに小沢峠の石碑があるので、そちらに移動して記念撮影を済ませた。

クリックすると元のサイズで表示します

 小沢トンネルを抜けて、名栗方面へ下っていった。県道70号に突き当たって左折した。ここからは名栗川に沿って続くこの道を走る。

 県道を走っていくと灰色の雲から雨が落ちてきた。最初のうちはポツポツであった。しかし、徐々にその雨粒はしっかりとしたものになってきた。

 山伏峠の上り口に着く頃には、雨は本降りに近くなった。上り口にある倉庫のような建物の軒先で雨宿りをした。

 しばし、雨宿りしていると、1名メンバーが合流。遅れてスタートしたが、Twitterを見て追いかけてきたのであった。

 雨は止むことはなく、むしろ強くなっているようであった。スマホのアプリで雨雲を確認しても雲は当分切れないようであった。

2017/7/23

4150:AERO-R1  

 朝起き出してみて、空を確認すると灰色の雲がその全体を覆っていた。その色合いは明るめの灰色であったので、すぐに雨が降り出しそうな感じではなかった。

 太陽が雲ですっかりと隠れていたので、暑さはそれほどでもなかった。「今日は暑さが和らぐな・・・」と少し安心した。

 天気予報は雨が降る確率について30%と報じていた。「ちょっと心配だけど、まあ大丈夫でしょう・・・」という感じで、自宅を後にした。

 朝のうちは体に当たる風が心地よかった。「このままの天気であれば、最近のロングライドのなかでは比較的快適なものになるであろう・・・」と思った。

 多摩湖サイクリングロードを抜けて走り、集合場所であるバイクルプラザに着いた。今日の目的地は「正丸峠」に決まった。

 「あれっ・・・新品ですか・・・?」参加した二人のメンバーのヘルメットが同じ製品に変わっていた。そのヘルメットは、KabutoのAERO-R1。

 AERO-R1は、その名の通り空力特性を追求したエアロヘルメット。専用のシールドもついており、結構かっこいい。

 1名のメンバーもこのヘルメットをすでに発注済みであり、3名のメンバーがAERO-R1を使うことになる。一気にチーム内で人気が出たヘルメットである。

 私のヘルメットも購入してから確か3,4年は経過しているはず。そろそろ買換え時を迎えているのかもしれない。

 「AERO-R1も良さそうだな・・・」そんなことを思いながらスタートした。正丸峠は定番のコースであるので、走り慣れた道をトレインは進んで行った。

 雲は相変わらず空を覆い尽くしていて太陽光は直接届かない。そのため厳しい暑さは和らいでいた。しかし、湿度はかなり高い。しばらく走ると、汗が流れ始めた。

 多摩湖サイクリングロード、旧青梅街道、岩蔵街道と進んで行った。岩蔵温泉郷を抜けていくともうすぐ休憩ポイントである。

クリックすると元のサイズで表示します

 岩蔵温泉郷を抜けて、東京バーディークラブの裏側の道を走った。軽く上っていくとやがて道は下る。

 この下りのエリアは「陰地」になっていて、周囲よりも涼しい。その涼しいエリアを過ぎると「成木1丁目」の交差点が目に入ってくる。

 ここを右折すると「ファミリーマート 飯能上畑店」がある。いつもここで休憩する。「補給食は何にするかな・・・」そんなことを頭に思い浮かべながら、ロードバイクを止めた。

2017/7/22

4149:Mk3  

 Oさんに発注していたO-DAC PRO Mk3が明日納品される運びとなった。今我が家のリスニングルームにあるO-DAC BASICはPMC変換のみに対応しているモデルであるのに対して、O-DAC PRO Mk3はDSD変換のみに対応したモデルである。

 O-DAC PRO Mk3はESS TECHNOLOGY社の最新DACチップであるESS9038PROを使っている。チューバホーンさんがお持ちのO-DAC PRO Mk2は一世代前のESS9018が使用されているので、心臓部が少し違う。

 さらにO-DACには電源部が別躯体となったO-DAC PREMIUMもラインナップしている。まだそちらは試聴した経験がない。

 さて、ミドルグレードのO-DAC PROの最新バージョンであるMk3は、瀟洒なデザインを有している。

 ほぼ組み上がった状態のO-DAC PRO Mk3の写真が開発製造者であるOさんからメールに添付されて送られててきた。

クリックすると元のサイズで表示します

 内部にはトロイダルトランスがこれでもかという感じで組み込まれていて、電源部の強化具合は相当な高レベルである。

 心臓部のESS9038PROは基盤上のどこかにあるはずであるが、この写真では定かではない。フロントフェイスはいたってシンプル。

 電源スイッチとパイロットランプのみがある。入力は1系統のみであるのでセレクターもない。それ故、背面もいたってシンプルなものとなる。

 デジタル入力が一つにアナログ出力が一つ・・・それ以外は電源インレットがあるのみ。そのインレットには例の太い方の電源ケーブルが装着され、ワープ航行のために必要なエンジン出力を確保する予定である。

 フロントパネルは薄型でスリムなバランス。表面は梨地仕上げになっており、落ち着いた質感である。

 シンプルな電源スイッチと赤色のパイロットランプが良い感じで拮抗していて、フロントを引き締めている。

 この美しいDAコンバーターが明日の夕方我が家に来る予定である。現在リスニングルームでは、一時的にお借りしているO-DAC BASICがとても良い感じで鳴っている。

 性能的にはO-DAC BASICの上を行くはずであるO-DAC PRO Mk3・・・さらなる素晴らしい景色を見せてくれることになるのであろうか・・・

 あるいは、非情なまでの下剋上を見せることになるのであろうか・・・まあ、それはないと願いたいところである。



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ